村上世彰のレビュー一覧
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今年読んだ本で、ダントツ1位に良かった。興奮して読み進めて、最後には感動した。
2000年代前半に投資家村上世彰氏が証券取引法違反の罪で逮捕された。当時いわゆる村上ファンドと呼ばれるファンドのマネージャーだった彼は、日本で初めてのTOBを仕掛けるなどで話題になった。彼が目指していたものは、日本企業にコーポレートガバナンスを浸透させることである。
2006年に起きたライブドア事件では、ライブドアがフジサンケイグループを買収しようとして、堀江貴文氏が逮捕された。株式を上場するということはどういうことなのか、経営者は株主の価値を最大化する経営をしているだろうか。不必要な資金が企業内に放置されたままに -
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著名投資家である村上ファンドの村上世彰氏が、高校生に対し実施た投資教育の内容をまとめたもの。村上氏が資金を提供してN高投資部特別顧問として行った10ヶ月に及ぶ投資教育の模様を簡潔にまとめている。学生は高校生44名であるが、その積極的な姿勢に驚かされる。すばらしい教育だと思った。大きな資金を投じ、学生に真剣に向き合う村上氏の姿勢にも感動した。勉強になった。
「投資の本質をきちんと理解した上で、自分の投資している会社が社会にどう役立つのか、あるいは自分の投資行動が社会にどう役立つのか、という社会的な視点を見失わないで投資と続けることが、結果的には投資で資産を増やすことにもつながります」p2
「私は -
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上場して資金調達しその金を積極的に投資に回し、やがて十分な運転資金を事業から得ることができるようになった企業は利益を積極的に株主に還元し、リターンを得た投資家が次の有望銘柄に投資することで資金が有効に活用され続ける。
これが健全な株式市場の資金循環であり、この達成のためにコーポレートガバナンスの浸透と徹底が必須であるとするのが本著の主論である。
本著が執筆された2017年時点で日本の株価は低迷していたが、2023年現在東証のPBR改善命令が発動されてからバブル以来の高値に来ている。村上氏が四半世紀前から訴え続けてきた、それほど複雑というわけでも無い状況の改善に動き出しただけで、世界のリスクマ -
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【選書理由】
直前に、『ブラックストーンウェイ』を読み、世界的PEファンド創設者(スティーブシュワルツマン)の世界の見方を覗くことが、こんなに読書体験として面白いものかと気づき、その日本人バージョンということで、村上ファンドの村上世彰氏の自伝的本を読みたいと思い、メルカリにて購入。
【感想】
とても骨太な内容であった。
当初の予想を大きく上回ることが書かれていた。
回顧録や自伝では、出来事が抽象的に描かれることが多い中で、各案件について、当時の意図ととも事細かに書かれていて、読み応えがあった。
ありきたりな感想になるが、村上氏の資本主義社会を見る眼鏡をかけられるのが、この本の醍醐味である。
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Posted by ブクログ
かつて話題になった村上世彰さんの自伝。呼んでいて非常に優秀で理想主義の人だと感じた。
「物言う株主」が何かやその良い点が何かについて、この本を読むことで良くわかる本。コーポレートガバナンスの重要性を唱え、企業価値を有効に引き出せていない(価値を上げる余地がある)会社の株を買い、バリューアップして売り儲ける仕事。
単に相場操縦し安く買って売るだけのハゲタカファンドに関しては未だに悪い印象しかないが、こういった放漫経営の経営者にNoを突きつけることが本来の理想の姿だと知れて良かった。
終盤に書かれていた、日本経済の課題が「資金の循環がないこと」であり「コーポレートガバナンスを効かせ、企業の内部留 -
購入済み
良書でした👌
改めて「お金」に対して意識を変えなくてはならないなと感じました。ケータイも車もナイフも便利ですが、扱い方によっては「凶器」になります。それはお金も一緒の話です。
ただ、なぜか「お金」だけは特別視してしまい道具な事を忘れ貯金すれば良いなど思考停止に陥ってしまっている事を痛感しました。使わないと増えないけど、使ったからと言って増えるとも限らない。だから練習が必要で、だから早めに知っておくべきなんだなと改めて思わされました!
本書でなくても「お金」について今一度、本や講義など考え直す時間を持ってみるのも良いと思いました!