タニヤ・シュテーブナーのレビュー一覧
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ネタバレリリアーネのシリーズ2冊目。1巻で、自分の能力をカミングアウトしたリリアーネ(動物と話せ、植物を成長させる)とイザヤ(天才少年)。2巻では、リリアーナは動物園の通訳として働きはじめる。
親切な飼育員研修生のフィンや、厳しいビネガー園長、そしてなぜか意地悪な飼育員研修生のトリーナ。トリーナは1巻でリリアーナをいじめていたトリクシィの姉で、リリアーナを敵視している。
いろんな動物たちの悩みを聞いて、解決してゆくリリアーナ。そんな中、トラのサミラの様子がおかしいことに気がつきました。
トラとライオンの恋!?けれど、動物園ではトラのサミラは転園、新しいメスが来る事になっています。どうする、リリアーナ! -
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ネタバレタイトル通り、動物と話しができる少女、リリアーネ。しかも、動物と話しができるだけでなく、植物も元気に成長させちゃう。そしてそれは、「うれしいこと」というよりは、「やっかいなこと」。なんせ、見ず知らずの鳥や動物がリリアーナの所に集まってきたり、笑うだけで植物は大きくなったり花を咲かせたりする。みんなを怖がらせるから、内緒なんだけど、そのために引っ越しを繰り返し、学校ではいつもひとりぼっち。
今度のひっこし先でも、転校初日からリリアーナは女子に目をつけられて、いじめのターゲットに。でも、隣にすむ天才少年イザヤとともに、勇気をだして・・・!?
明るく楽しい。中学年(4年)くらい〜。表紙は女の子っぽいけど、男の子も楽しめる話。 -
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「動物と話せる少女リリアーネ1 動物園は大さわぎ!」タニヤ・シュテーブナー、2003(ドイツ)。中村智子翻訳、学研プラス。
小学生の子供が読んでいたのでドラドラと読んでみました。動物と話せる少女リリアーネがいて、さらにはリリアーネが笑うと周りの植物に花が咲く。すごいですね。ただ、毎度その能力で周りから不審がられて排斥されるので、今回の転校先ではその能力をまずは隠そうとします。
そこに絡んでくるのは、もの凄く文学が好きで教養が深い男子生徒です。ただ、この男子は男子でそれが露見すると、今手に入れている「イケメンでみんなが憧れる勝ち組男子」の王座から滑り落ちるんじゃ無いかと胃を痛めていて、必死に隠しています。
いろいろあって万事めでたく収まるのですが、この初期設定がすごいですね。
自分が子供の頃というのをきれいさっぱり忘れているわけですが、ドイツでも日本でも、小学校という場は労働の場なんかよりもよっぽど「イケてるイメージ」というふわふわしたものを巡ってどろどろしている。当然ながらそれはそこで劣勢になると不愉快な人間的事象に見舞われるから、どろどろしている。子供は大人の縮図だけど、大人よりも弱い。孤立する強さや開き直りがむつかしい。だからいじめも行ってしまう。
これは労働の場に出た方がよっぽど楽かも知れませんね。格差も理不尽もあるけれど、少なくともほとんどの場合は労働をするために集っているのであって、終われば別れられるから。
そんなこんなを改めて認識した読書。それはぢゃあ、30年前の子供は牧歌的で幸せで、2020年代の子供が病的で不幸かというと、個人的にはそうは思いません。子供は常に大変です。さて大人になっていく中で。社会や環境が移り変わっていく中で。子供のうちに、「孤立しない能力」を身につけることが大事か、「孤立しても恐れない勇気」を身につけることが大事か。なんも考えずに反射的に生きているとついつい前者になるけれど、立ち止まって考えると後者ですよねえ…。 -
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"「ぼくらにはなにも見えていない。だけど、動物たちは、なにかあると気づいている」イザヤは説明しました。「ミルキーを見つけたければ、きみが動物の話すことをわかるようにならないと」イザヤはリリに近より、こんどはとても静かな声で言いました。「集中するんだ、リリ。そうやって、記憶だってとりもどしたじゃないか。動物とだって話せるようになる!」イザヤの目には、リリへの信頼があふれています。
リリは、喉まで出かかっていた反論の言葉を、ぐっとのみこみました。イザヤの言うことは正しいのかもしれません。記憶をとりもどしたときのように、動物と話せる能力をとりもどせるかもしれません。"[p.248]
11巻目。
リリが感じた絶望の、その表現がすごい。 -
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"『スーゼウィンド嬢、わたくし、あなたのことをとても高く評価しておりますのよ。お気づきでした?』猫は言いました。『わたくしは、いつもおおっぴらにはお伝えしませんけど、あなたにきわめて大きな好意をよせておりますの』"[p.89]
10巻目。
トルーディの話し方がけっこう好き。
等身大なリリが良い。
"イザヤは自信なさそうにリリを見つめました。「ぼくにもわからないや」
「あなたはわたしの親友よ、イザヤ」リリは体をすべらせるようにベッドのふちにすわり、イザヤを引きよせ、ぎゅっとだきしめました。グロリアとヴィクトリアのうそに引っかかってしまった自分をとてもおろかに感じました。それに、イザヤがリリにうちあけてくれなかったのは、自分のせいだとも思いました。ここのところ、いつも自分の問題にふりまわされて、リリもうんざりしていました。けれども、それが原因で、リリとイザヤの友情にまでえいきょうが出るとは考えてもみませんでした!リリは、イザヤの中でなにがおこっているのか、もっとよく知りたいと思いました。"[p.229] -
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“パシャは驚きました。『冠がきれいだって?』
『そうよ、きれいよ!わたしもそんなすてきな髪型にしたいわ』
パシャは驚きのあまり、言葉を失ってしまいました。
そこへラプンツェルがやってきました。
『わたしもあなたの羽が好きよ。とてもきれいにゆれるんですもの!』
リリは丘のふもとにつき、立ちあがりました。そして、ペンギンたちのやりとりを驚きながら見守っていました。
パシャは気はずかしそうにしていました。『きみたちは、おれさまの冠が好きなのか?』パシャは信じられないといったようすです。
『とっても好きよ!』そこへ、よたよた歩いてきた白雪姫が口をはさみました。
『あんたがそんなに口うるさいやつでなかったら、とっくのとうに教えてあげたんだけど』”[P.40]
9巻目。
重い内容を含みつつも最後は気持ちの良い終わり方で。
リリとイザヤの関係がいいなかわいいな。
“「ぼくにとってなにがいいかなんて、パパにはわかりっこないさ。だってパパはぼくがなにを考えているのか、よくわかっていないからね!」イザヤの声は、さらに強くふるえました。「パパは知らないんだ。ぼくにとってリリがどれほど大切か!リリは、ぼくのたったひとりの本物の友人だってことをね。はなればなれになってしまったら、ぼくがどんなにさみしい思いをするのか、パパはわかっていない!」
その場はしんと静まり返りました。おとなたちはイザヤを、それからリリを、順番に見つめました。
リリはびっくりしてしまい、なにも言うことができません。自分が真っ赤になっていることだけしか感じていませんでした。
「ぼくはリリのそばからはなれたくない」イザヤは言いました。「ぼくらは、ふたりで一つなんだ」
リリは、ほおを熱くしてイザヤをじっと見つめました。リリはきのう、ばかなことを言ってしまったと思っていました。なぜなら、イザヤがリリの告白に対して、あまり多くのことを返してくれなかったからです。でも今は、二倍にも三倍にもして返してくれています!”[P.142] -
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“「きのうはほとんど眠らなかったよ」イザヤは眠そうな声で言うと同時に、右に向けて傘を開き、横からせまってきたカメラマンをさえぎりました。
「どうして寝なかったの?」リリはたずねました。幸いなことに、レポーターたちとの間には少しばかり距離がありました。そのおかげで、ふたりの会話は聞かれません。
「一晩中、考えていたんだよ。ユキを助ける方法をね」
そのことは、リリもさんざん頭を悩ませていました。けれども、なにも思いつきませんでした。なにしろ、ペンギンは空を飛べない動物なのですから。
すると、イザヤがにこっと笑いました。
「なにかいい考えがあるのね!」リリはひじでイザヤをつつきました。「なあに?教えてよ!」”[P.91]
9巻目。
戸惑いつつもイザヤのマフラーを借りるリリの描写が好き。
ペンギンにもいろいろあるのだなと。
“「あした、薬草を持ってきます。それで具合がよくなるように!」
グリム園長はリリの言葉を聞いてとても感動したのか、夢中になってリリの手をにぎりました。「それはすばらしい。信じられないほどすばらしいことだよ!」グリム園長は顔をくしゃくしゃにして喜びました。
リリはおずおずとほほ笑み返すと、自分でも満足していることに気がつきました。グリム園長のように、人に喜んでもらえることなら、勇気を出して挑戦する価値があるのでしょう。”[P.156] -
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“『この少年は、きみより賢いだろう?』とつぜん、ハナヒゲ博士は言いました。
「ええ、そうよ」リリはみとめました。「イザヤはとても頭がいいの。わたしの大親友なのよ」
『なるほどね……』ハナヒゲ博士はイザヤを食い入るように見つめました。
『それなら少年のことによく気をつけておくんだな』
「どうして?」
『じきに病気になりそうだよ』
リリは驚いてイザヤを見つめました。確かに、イザヤのほおは赤く、目もとろんとしています。「だいじょうぶ?具合悪いの?」リリは心配そうにたずねました。”[P.148]
8巻目。
植物に語りかけるように、薬草の力を引き出す事も出来ることに気づくリリ。
挿絵がいつもと違う、と思ったらどうやら漫画版の人も描いていたみたい。
自然療法士、という言葉を見かけたのは初めてかも。
“ヴィルヘルミーネはうなずきました。「いいことをたくさんもたらせる、すばらしい能力ですね」おばあさんはそう言うと、意味ありげにリリを見つめました。「今しがた、あなたが薬草と特別な関係があるかとたずねましたね」
「はい……でも、どうしてですか?」
「薬草は植物ですよ」
そのとき、リリはヴィルヘルミーネがなにかを知らせようとしていることに気がつきました。「わたし……」リリは驚いて言葉をつまらせました。ヴィルヘルミーネの言う通りです!薬草は植物です!そんなことを、リリは今まで考えたことがありませんでした。”[P.212] -
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“すると、ボンサイがワンワンほえました。『リリ!ふたりとも、すごく変なふうに話してるよ!それにリリ、すごく顔が怒ってるよ!』
リリは驚いてボンサイを見つめました。犬の言う通りです。イザヤとリリはこれまでにないほどはげしく言いあらそっていました。ふたりがどなりあうことに慣れていなかったボンサイには、それはずいぶん奇妙にうつったのでしょう。リリはこわばった表情をゆるめようとしました。それにしても、どうしてけんかになってしまったのでしょうか?
リリはイザヤをそっと見ました。イザヤはきびしい表情でテーブルについていました。青ざめて、目の下にできたくまの色はさらに濃くなっていました。「つかれているの?」リリはたずねました。
イザヤは目をあげると、リリが仲直りをするような、やさしい口調で話しかけてきたので驚いているようでした。それから、肩をがっくりとたらしました。「うん」イザヤはそう白状すると目をこすりました。”[P.85]
7巻目。
子供を利用しようとする知らない大人を子供視点からみると大変怖い。
逆らえない大人の目をどう欺くかっていう。
オオカミたちの力で助けられるも、次はそのオオカミが危機に陥りそれを助けにいくところで、リリ達だけで動いてしまったけれどほんとは大人もきちんと考えてたっていう。前巻までには無かった気がする。
穴蔵で寝る時にイザヤがリリから少しばかり離れようとする描写好き。
“やがて、リリとイザヤは息を切らしながらヤンセン牧場の前に立っていました。そこではリリの同級生のヴォルケが、約束通りに待っていました。「マーリンとワイオミには鞍をつけておいたわ」ヴォルケは言うと、リリとイザヤを馬小屋へ引っぱっていきました。「あなたたちに協力したことがお母さんとスラヴィカに知られたら、こっぴどくしかられるかも」ヴォルケは心配しながらもほほ笑みました。「わたしもいっしょに行きたいんだけど。でも、心配しないで。ここにいて、あなたたちのことをうまくごまかしておくから」
リリはヴォルケが友だちでいてくれるのをうれしく思いました。「ありがとう、ヴォルケ」
「どういたしまして」”[P.208] -
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“「えーと、どうも」トリクシィはためらいながらつぶやきました。「だいじょうぶ?」リリが泣いていることに気がついているようです。
とつぜん、リリはものすごい勢いで怒り始めました。「関係ないでしょう!だいたいここになにしに来たのよ!人の家に勝手に入ってこないで!あっち行って!」リリは出しぬけにさけぶとこぶしをにぎりしめ、地面をなぐりつけました。
「うわあ」トリクシィはかわすように手をあげました。「落ちつきなさいよ、スーゼウィンド。まだなにもしていないじゃない!」トリクシィは驚いて口をへの字に曲げました。「昔ならともかく、最近はなにもしていないでしょ」
リリはうなだれました。トリクシィの言う通りです。
「パンダのことで話し合いたかっただけよ」”[P.198]
6巻目。
良かった……!
頭上で飛び交うラブに微妙な顔してるリリ可愛い。
“すると、猫は言葉につかえ始めました。『それに……特別な、ひじょうにきわめて……』そこで、猫はだまりこんでしまいました。なにかが猫の中でおこっているようです。『スーゼウィンド嬢!』とつぜん、猫はとてもかきみだされたようにニャアと鳴きました。『わたくし、提案がございますの。こんなこと、だれにもしたことがございませんのよ』
「まあ」リリは興味津々に身を乗りだしました。
猫はためらっていましたが、ふいに言いました。『ファーストネームで呼び合いましょ!』
リリのまゆが高くあがりました。「ファーストネーム?」
『ええ。これからは、友情の印として名字ではなく、名前で呼んでくださってもよろしくてよ』シュミット伯爵夫人はやっと口に出しました。”[P.262] -
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“リリはまだ、そんなふうに考えられませんでした。イザヤの言う通り、ふたりはストームを救ったのです。けれども、そのことを喜ぶ気にはなれませんでした。「でも、その代わりにぎせいになったものは?」リリはたずねました。「牧場が丸ごと売られてしまうかもしれないのよ!」
しゃべっているとちゅうで、リリは自分でも、牧場を救うためにストームが苦しまされるなんて、ぜったいにあってはならないことだと考えていることに気がつきました。この事件には、ハッピー・エンドはないのです。
「正しいことはなにか。それを決めるのは、とてもむずかしいわね」リリは小さな声で言うと、なみだぐみました。”[P.151]
5巻目。
転校生の少女ヴォルケと彼女の家、乗馬クラブの話。
トリクシィが変わって来てるのが良い。
“『ぼくたちはハッピーエンジョイしてるんだ!』マーリンは黒い馬に説明しました。
『見ればわかるさ』ストームは低い声で言いました。
『ジャンプは最高さ!』マーリンは、はりきって言いました。『ぼくはずっと飛んでいられるよ!毎日、朝から晩まで!夜だって!とにかく大好きさ!』
ストームは首をかしげてマーリンの話に聞き入っていました。
「なんて言ってるの?」トムが柵の上から声をかけました。
けれどもリリは答えませんでした。リリは息を止めていました。マーリンの話に、ストームは考えているような気がしていたのです。
『火の脚もない……』ストームがつぶやきました。
『なにがないって?』マーリンは頭をふりました。『ぼくの脚はまったく異常はないよ!』
『痛くないのか?』
『ぜーんぜん!まったく痛くない!ぼくはジャンプがだあい好き!』マーリンの目がきらきらかがやきました。”[P.195] -
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“開けはなたれた窓から入ってきた猫の表情はしんけんです。「お知らせしたいことがあります。わたくしの使用人が、さきほどから夢中になって、こちらの窓に向けてなにやら投げつけておりますわよ。あなたの気を引こうとしているのだと思いますけど」猫は説明しました。「使用人のとほうにくれたようすを、だまって見ているわけにもいかず、お知らせにまいりました」猫は前足でひげをなでました。「このさいですからもうしあげておきますが、あの使用人は、相対的に、能力がかたよっていますわね。それにひきかえ、新しい"缶切り"のほうは応用力があるともうしますか、使い道が広くて便利ですわ」
「新しい缶切りってなんですか?」リリはたずねました。
「新しい使用人ですわよ。新人は、日の出、日の入りの時間になると、きちんとお食事の缶づめを開けてくれますのよ。ごりっぱですわ」”[P.100]
4巻目。
地の文が良いのか、訳が良いのか、両方良いのか。表現が良いなと思ってしまう。
イザヤの描写とか良かった。
“リリはさびしそうに下を向きました。ふたりにはひみつができてしまいました。どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?
「アームストロングの手がかりはまだつかめないの」リリはしょんぼりしながら言いました。「どこへ行ってしまったのかな」
イザヤはなにも言わず、くつひもをいじくり回していました。
「アームストロングがどうなってもいいの?」リリは思わず大きな声を出してしまいました。
イザヤは顔をあげました。とても悲しそうな、絶望的なイザヤの表情に、リリの胸が苦しくなりました。イザヤはなにか言いたそうです。でも、なにを言いたいのか、リリにはわかりません。イザヤはどうしてうちあけてくれないのでしょうか?なにがそんなにイザヤを苦しめているのでしょうか?
ふたりはだまりこんでいました。”[P.162] -
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“「信じられないかもしれないけれど、トリクシィのお姉さんが動物園で働いているの」
「なんだって?」イザヤは驚いた表情で、リリを見つめました。
リリがきょうのできごとを話すと、イザヤは心配そうになんども首を横にふりながら聞いていました。
「それはちっともいいことじゃないな」イザヤはリリが話しおわると言いました。「トリクシィは、ぼくらに仕返しするチャンスをねらっているんだ。今のところ、学校では成功していないけどね。ぼくはかけてもいいよ。トリクシィは、トリーナをそそのかしてきみに仕返ししようとたくらんでるよ」
「そうかもしれない」リリは緊張して、下くちびるをかみました。”[P.60]
2巻目。
ピアとも仲良くなって3人で〜かと思ってたら今巻は別にそうでもなかった。
ただ単に動物と話せるってだけでなくて、動物側も自身と同じ言葉を人間が喋ってくるから気にしたがるって設定がうまくできてるなと今更に思ったり。
フィン以外の動物園の職員さんたちはどうなんだろう、協力的なのかな。
小学生が主人公だと大抵少年少女同じ背くらいに描かれてること多いけれどこの2人は一学年違うこともあってか文章中に明確な表現はなかったと思うけれどイラストで体格差が描かれててそこも好きです(一息)。
“「わたしの……わたしの言うことがわかる?」リリののどは、からからにかわいていました。
コブラはリリの質問には答えませんでした。
「ハロー……」
返事をしません。
リリは青ざめました。
「わかった!」イザヤがとつぜん大きな声を出しました。「思い出した!ヘビは耳が聞こえないんだ!リリ、コブラにはきみの言うことがわからないんだよ!」
「その通りよ、さすが天才ぼうや」トリーナが冷たく笑いながら言いました。トリーナは、ケースから数メートルはなれて立っていました。「コブラには、リリの魔法もぜんぜん役に立たないわよ。これであんたたちも、もうおしまいね」
そう言いのこして、トリーナは出口に向かって走りだし、ドアをバタンとしめると、外からカギをかけてしまいました。”[P.200]