チママンダ・ンゴズィ・アディーチェのレビュー一覧

  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    あまり詳しく知らない遠い国で、時代も文化も違うけれど、抱える苦しみというのは日本にいる私たちも感じることがあるものだと思った。
    本人は無自覚に、善意のなかに混じる傲慢さ。

    特に、最後の"がんこな歴史家"のお話が好きだった。

    0
    2026年03月30日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

    Posted by ブクログ

    フェミニストって何?という疑問で、この本を手に取った。あっ、これも自分の中にある偏見だったのかの連続。もっと足元を見直さなければと思う。

    0
    2026年01月24日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    ハードカバー・二段組みで500ページ弱の長編…、なかなか読む時間がなかったけど、、。
    四月。突然の入院の事態に、この本を病院のベッドの上で読み続けた。

    この物語は1960年代のナイジェリアが舞台。
    1960年にイギリスから独立したナイジェリアだったが、国家権力をめぐる争いに国は不安定な状況にあった。
    1967年には東部のイボ人を中心とした人々が「ビアフラ」国を宣言。ナイジェリアはビアフラの分離独立をめぐる内戦に突入した。

    すぐに終わると思われた戦争は3年にも及び、ビアフラでは戦闘や飢餓で亡くなった人々の数は正確に知られていないものの、作中でも百万人以上にのぼるとされている。
    本書で節目ごと

    0
    2025年09月13日
  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    それぞれの短編の読後は、スッキリしない。でも、実際、スッキリ物事が完結することなんてないなと気付く。

    主人公である女性たちの、繊細な心の動き・機微がジワジワと侵食するように、スッと染み入るように入ってくる。

    様々な人間関係、人が入り組む社会、身の回りの近い社会を、価値観の違い、アフリカに対するステレオタイプ、白人、男性、長男、男性、学歴、宗教、部族、教育。
    対立させるわけではないけれど、女性の立場、母の立場、妻の立場が弱い。
    ナイジェリアの文化、アメリカとナイジェリアを行き来する女性たちの心情を思う。

    今のナイジェリアをもっと知ってみたい。
    アディーチェの本をもっと読んでみたい。

    すご

    0
    2025年08月09日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    この作品を読むまで、ナイジェリアのことも、ビアフラ戦争のことも知らなかった。

    幸せも不幸せもすべて、戦争、暴力は破壊して去ってしまう。あとには憎しみ、悲しみが残るだけだ。つくづく、戦争をしてはいけない、暴力はあってはならないと思った。

    人間の本来の美しさ、賢さ、その対極にあるのが、戦争、暴力である、とつくづく感じた。

    しかし、現在も、戦争が世界の各地で起こされている。どれだけ多くの人々が憎しみと悲しみにまみれていることか。

    0
    2024年08月04日
  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    久々の翻訳小説。
    ナイジェリアの内情、大学時代に授業で聞いたことあったかもなあと思いながら、そのくらい薄ぼんやりした知識しか無いのに、何故か身近に感じる筆致で、この作者の方、天才だなあと思った。

    あとがきを読んでみても、天才的にかっこいい方だなという印象。訳者の方も、同じ大学出身なのにこうも違う人生、キャリア、、、と思ってしまう、尊敬。
    他の作品も読んでみたい。

    0
    2024年06月20日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    戦争はある日突然始まるものではなく、じわじわと気づいたら日常生活に入ってくるのだなと。長いけど読みやすくとても面白い。
    カイネネの台詞が印象に残る。
    「愛がほかのものの入る余地を残さないとあなたが考えるなら、それは間違いよ。なにかを愛しながら、それを見下すことも可能なんだから」

    0
    2023年11月19日
  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。
    アフリカからアメリカに渡って、自己のアイデンティティを見つめる移民文学。アフリカの苦しみを伝えるストーリー。
    僕自身が、そんなステレオタイプで彼女の作品を捉えようとしていないかと、自問する。
    この短編集は、そんな簡単に括ることはできない。

    これまで無知であったナイジェリアに関する出来事を知るきっかけになったが、それ以上に何よりも物語の力に持って行かれた。苦悩を抱えて生きる人の心の震えを描く繊細さと、ナイジェリアの同世代と世界の両方に意識の変容を迫る揺るぎない力強さが、十二の短編に満ちている。
    心が苦しくなる幕切れも多いが、一冊読み終わった後にはポジティブ

    0
    2023年04月09日
  • パープル・ハイビスカス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    腐敗しきった政権のナイジェリアが舞台。
    カトリックの正義、歪んだ愛、社会的には成功者の父が家族を抑圧する。カンビリと兄のジャジャが叔母の家で知った自由は父の元で息を詰めて暮らす生活に疑問を抱かせる。16歳のカンビリがいとことの友情や神父への愛に気付き成長していく。瑞々しい風景描写や気持ちの表現などこちらにぐいぐいとせまってきた。訳もわかりやすく原語そのままカタカナにしてあるところなど雰囲気が伝わってきて素晴らしい。

    0
    2022年08月14日
  • パープル・ハイビスカス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公である15歳の少女カンビリ目線で書かれているからか、とても読みやすかったけれど、内容は容赦なかった。

    社会的にはビジネスで成功し、寄付などで社会貢献もするお父さんなのに、凄まじい家庭内暴力者。でもそれもキリスト教の教えに倣っているだけで、罰を与えたあと本人は涙を流して、子供たちに愛してるという。とても複雑だ。

    主人公が人間味を取り戻し、様々な感情を体験する姿は、こちらも心が晴れやかになった。お兄ちゃんはあの後どんな大人になるのだろう。少し心配になった。

    0
    2022年06月30日
  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    彼女のTED Talksが好きで、〈The danger of a single story. 〉と〈We all should be feminists.〉を過去に何度も聴いていたのだけど、最近、友人がおすすめしていたこの本の筆者が彼女だと知って手に取った。

    私もシングルストーリーしか知らずにアフリカを思い描いていたことを思い知らされる。

    ナイジェリアの人の名前は「ン」から始まるものが多いのかな。そもそも日本語で「ン」から始まる単語はないし、その音を正しく捉えてはいないんだろうな。一体どんな響きなんだろう。

    色んな短編があったけど、言葉にならない違和感の奥で、本当の私が死んでいくような

    0
    2021年07月28日
  • なにかが首のまわりに

    Posted by ブクログ

    ナイジェリア出身のグローバルレベルの超エリート著者が書いた短編小説集。たくさんの「違い」や「断絶」が多層的に展開される。それぞれの主人公は、染まる方が、もしくは染まっているふりをする方が社会的に有利で楽だろうと思われる価値観に馴染むことのできないがんこさを持っている。もしくはその価値観が自分たちのものと、どれだけどのように違うかを感じる繊細さを持っている。そこに共感するし、魅力を感じる。二項対立とかじゃなくて多様性(ダイバーシティ)の世界の文学。今はみな多様性の中に生きてるので、誰でも何かに引っかかりそう。ナイジェリアとアメリカ、男女とかだけじゃなく、「違い」は多層的。ナイジェリア国内の貧富、

    0
    2021年03月16日
  • アメリカーナ 下

    Posted by ブクログ

    ラブストーリー。
    その中にハッとさせられる人種差別のことが盛り込まれている。
    「あなたが「肌色」という色調のバンドエイドが自分の肌の色ではないことを知っていますか?」

    人種差別がこんなに複雑だなんて知らなかった。
    今まで何も知らなかったんだな(恥)

    0
    2020年07月18日
  • アメリカーナ 下

    Posted by ブクログ

    去年『なにかが首のまわりに』で初めてアディーチェという作家を知り、この『アメリカーナ』で彼女の著作を二作読んだことになります。

    そして思うのは、この人の視点とそれを表現する感性はとても瑞々しくて、読めば読むほど自分の中に新しい風を吹き込んでくれるということです。

    『なにかが首のまわりに』『アメリカーナ』ともに、黒人差別が物語の大きなテーマとなります。黒人差別を描いた小説や映画は、自分も今までいくつか触れてきました。

    そして思うのは、それらの作品は人種差別の悲劇や苦しみや怒り、あるいはそれを乗り越える人間の強さというものを、表現していたということです。

    そうした作品ももちろん素晴らしいの

    0
    2020年02月07日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    多分この作家は遠からずノーベル文学賞受賞するんじゃないかな。英語で書いているなら、ブッカー賞も…
    オデニボが崩れてゆく様が痛ましい。どこの国でもいざとなると女は強い。カイネネを失っても、オランナはオランナだろう。リチャードはどうだろう。ナイジェリアに残るのか。結局本を書き上げることはできないだろう。恐らく作家になるのはウドウ。ウグウが加害者となった経験が、彼が作家となる糧になるのだろうか。
    欧米人のジャーナリスト、いかにもだな。

    0
    2019年10月25日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    ナイジェリア1960年代の話。
    60年代前半と後半で分けて話は進む。
    壊れてしまった幸せな日々を思い出すような構成になっていて、読んでいて胸がヒリヒリする。

    翻訳本は苦手な人にも一気に読める作品だと思う。

    引用P.137
    カイネネ「愛が他のものの入る余地を残さないとあなたが考えるなら、それは間違いよ。何かを愛しながら、それを見下すことも可能なんだから。」

    0
    2017年06月12日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    物語の語り手の三人もバランスがよい。みんななにかしらの意味で「観察者」だよね。特に序盤はそれぞれアフリカハイクラスの、アフリカ庶民の、アフリカ社会の、観察者と行った具合に。だから前提が理解しやすい。中盤からはどんどん当事者になっていって、彼らの行く末が気になった。途中ちょっとダレたけど。
    アフリカとして一般に語られがちな貧困や紛争は数ある要素の一つだと語る小説。それでも一般に語られる要素の重さも感じられる小説。面白かったです。

    0
    2012年09月30日
  • 半分のぼった黄色い太陽

    Posted by ブクログ

    3人の視点から語られる、愛であり、一族の歴史であり、戦争であり、貧困、搾取、あらゆるものが大きな流れの中に組み込まれている。言葉も的確で、風景が広がるような感じがあった。
    ことさらに、ビアフラ戦争を非難している訳ではないが、世界中で起きている戦争も大なり小なりこのような図式であることが、本当によく分かる。そして、何より大切なことは、生き延びることだ。

    0
    2011年01月05日
  • アメリカーナ 下

    Posted by ブクログ

    下巻は、上巻に続いてオビンゼのイギリスでの不法移民としての暮らし、アメリカにいるイフェルメの黒人恋人との暮らし、イフェルメがナイジェリアに帰国したことに伴う出来事が続く。
    帰国後の一連の流れはグダグダしていてもう少し良い描き方がなかったのか、という気もしている。エンディングもちょっと唐突感があった。イフェルメがアメリカナイズされていたことはコミカルな感じがして面白かったが。
    小説の前半は大河ドラマ的な一代記、後半は女版村上春樹というかナヨナヨした展開が続いた印象。

    0
    2026年02月08日
  • アメリカーナ 上

    Posted by ブクログ

    アメリカに渡って13年経つイフェルメと、ナイジェリアに残った学生時代の恋人オビンゼ。出だしはイフェルメがアメリカの美容院で回想するところから始まり、ナイジェリア時代へ時を遡る。2人の馴れ初めからイフェルメのアメリカへの渡航、アメリカでの移民としての苦労と成功が様々な登場人物を交えながら、時にコミカルに時にシリアスに描かれている。
    アメリカにおける人種問題やアフリカからの移民の扱いなど、日本人には見えにくいことが執拗に描かれていて、その部分は新鮮だった。

    0
    2026年02月08日