青羽悠のレビュー一覧
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感動しました
読み終わったときに素直に感動しました。
小さな青春もあり、ミステリーというか謎もあり、出てくる登場人物一人ひとりの個性を感じます。
夢がある人、まだ夢がない人、夢を諦めた人、夢を追い続ける人。16歳が書いたとは思えない作品でした。次作にも期待します。 -
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ネタバレ
学生の時に、あわよくば大学生になる前に読みたい本。
時間があること、なんでもできると思ってしまう学生への羨望?というか嫉妬?
私が学生の時は、この時間を大切にしたいなんて思わなかった。ただただダラダラと生きていたことを思い出した。この本を読んでいたら大学生活の過ごし方は確実に変わっていた気がする。何かしたいな、という気持ちになっていただろう。
今もそうだけど、自分と向き合うことは、すごく気持ち悪くて、すごく身勝手で、すぐ他人に流される。汚くてずるい自分が見えてしまうんだよね。
何でもない日常には不安を覚えて周りの出来事に焦ったり、考えすぎてしまう日には抜け出せないループにハマったり。
それでも、汚い感情にも、素直に目を逸らさない方がいいなと最近は思ってます。自分が見えてきたことで確実に生きやすくなってる。
ごちゃごちゃ語っていますが、大学生田辺朔の人生を覗き見したことで、20代後半に差し掛かった自分は、なんだか大人になったな、と思う作品でした。 -
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小説すばる新人賞受賞作。
著者が高一の時に、初めて書いた小説だと、巻末の解説を読んで知った。
衝撃。さすがに何作も書いてきたうえに完成した作品だと思いながら読んでいた。
というのも、読みやすく(序盤だけ読みづらかった)、構成が見事で、伏線もしっかり張られ、中だるみすることなく終盤に盛り上がって良い余韻の中で終わったからだ。
学生が書いた作品らしく、青春物語。
ただ宇宙科学の知識や、社会人の視点も違和感なく書かれていた。
視点人物は3人。
幼馴染の4人のうちの、祐人と理奈。そして科学館館長の孫の高校生、直哉。
男2人の一人称は僕と俺で使い分けられてるからわかりやすいし、口調も区別されてて、初作品とは思えない完成度。
館長のストーリーと、奔走しながら成長していく祐人には心動かされた。
正直、この才能には嫉妬する。 -
Posted by ブクログ
今、就活中の私にすごく心に刺さった一冊だった。夢と宇宙をテーマにした3世代の脆い人間関係が鮮明に描かれていた。
学生の頃の夢に対するあのトキメキと、大人になって感じる夢に対する焦燥や恐怖、この二面性のある感情がとても私には共感できる部分だった。16歳とは思えない文才や知識量、読んでいくうちに謎が明かされる構成力だったり、少しずつ物語にのめり込んで、気づけば私も登場人物の中のひとりになっていた。登場人物は3世代で分けられていて、それぞれの視点から読めるし、青春の甘酸っぱさや恋愛も入っていてとても感情移入できる部分もあって、とても読みやすいと感じた。
16歳でこの文章力?!とも思ったが、16歳の著者だから書けた内容だと思った。
ここからは私の話を少ししようと思う。
本書の登場人物たちのように私は、中学生の頃から他の子とは珍しく夢を持っていたし、その夢のために沢山の行動をしてきた。
本書で描かれてる夢は、決して憧れやキラキラとした綺麗事だけを述べる「夢」だけではなく、夢を見る者、叶える者、そしてその夢を諦める者、諦められない者など「夢」に対するさまざまな面が映し出されていた。
私にも夢がある。叶えたい理想の私がいる。
学生の頃は、叶えられる気がしていた。
だけど、中々簡単に上手くいかないことを知ったのは就活を始めた頃だった。
行きたい企業から内定をもらえず、厳しい世界を知った。夢を叶えさせるチャンスも貰えなかった。
私の夢はここまでだった、どう踠いても叶えられない夢もあるんだとかなりショックを受けた。
けど本書でも描かれてるように、
夢は今でも夢のままで。
人によって夢の形は、違うし、その夢をどうやって自分のものにするかも、きっとその人次第なんだなって。
この一冊を読んで、
私は夢を諦めないことを選んだ。
自分の夢を自分なりの形にしていくために
もう少し踠いてみようと思う。
そして最後に。
計算ミスは人生のミスだっていう文章を背景を知らないまま読んだときはすごく落ち込んだ。
小さい頃から今も変わらず、計算が大嫌いで、何度もミスをしてきた人生だったから(笑)
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現代版リアル四畳半神話大系。
大人と子供の狭間である大学生、彼らは確かに大人でありながら、大人になろうとしている子どものようにも見える。
どんな4年間を過ごそうが、なるようになるというか過去は過去であって未来を生きる気力になる。全て忘れて消えてしまうけれど確かにそこに足跡がある。人に揉まれながら、好きを知り、他人を知り、自分を知っていく主人公がとても恵まれていて羨ましく見えた。
大学生活って何故これほどに魅惑的な時間なのか。何に熱中してもいいし、全てを怠惰に過ごしてもいい。十人十色の生活の先に共通する価値観も存在すれば、全く異なる未来も創造される。それを能動的に行動できるならばそれ以上に素晴らしく効率的なものはないが、そんなことは到底不可能である。そう。だからこそ、どっしりと構えて生きれば良い。自分を変えるのは確かに自分だが、人を変えるのは環境であるのだから。 -
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朔の4年間を通して、私も大学時代を過ごした京都の景色を少し懐かしく感じました。
それにしても若いです。
大学生だからこその馬鹿らしさ、青さを存分に楽しませてもらいました。
その時間は楽しいけれども、乗り越えて先に進まないといけないもので、ある意味まだ学生気分を抜けれてないようです。
でもこんなパワーもう私は失ってしまったかもしれない。
没頭できるもののある人生を羨ましく思います。
僕はただ、好きなものを好きだって言いたい。
俺は面白いものが見たいんだよな。面白くないものを見てると、搾取されてる気分になるだろ。何だろうな、そう、面白いというか、弾けるというか、しがらみのないものが見たんだよ。
We live in the top point of our past even though we forget the past.
Just living means not forgetting everything. -
Posted by ブクログ
主人公は、京都の大学(おそらく京大)に入学した数学好きの田辺朔。大学生活になじめず、漫然と過ごしていた1回生の後期に、旧文学部棟の地下(通称「キューチカ」)でひっそりと営業されているバーのマスター夷川歩と出会って、大学生活が一変してからの4年間を描く。
出会い、恋愛、友情、サークル、学問、進路の悩み・・・と大学生というものが凝縮されたような小説で、自分の学生生活の断片も思い起こされた。京都を舞台にした現代版『三四郎』という印象。「場所が人を救う」というのは言い得て妙だと思った。
ただ、同じ京都の大学生活を取り上げる森見登美彦の作品などと比べると地に足のついた小説だとは思うのだが、どこか空想の産物感があるというか、現実には存在しない大学生活の「理念型」を見せられているような感じはあった。特に、最近の大学生がこんなに煙草を吸うのかなとは思った。
漢詩について愛を込めて澱みなく語る汀先生が、とても魅力的なキャラクターだった。