岡部えつのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
エッセイスト「中井ルミン」という人物について、とある人物が関係者への聞き取りを行い、その証言だけで構成されている物語。その証言は食い違い、彼女を神様のように崇める人物がいれば、はたまた悪魔と罵る人物もあり…果たして中井ルミンの本性は天使か、悪魔か。
冒頭に証言者のイラスト付きの一覧があり、それぞれの証言をまとめてあるので読みやすい。中井ルミンの人となりについて推理しながら両極端な証言を読み進めていくのが結構ワクワクして楽しかった。しかし割と序盤から本性がわかってきて、何か最後にアッと驚く展開があるのかと思ったらそのまま終わってしまったという感じで、惜しい。表紙の絵がまさに中井ルミンという人間 -
Posted by ブクログ
ドラマを見ているような感覚に陥って
最近の読書の中では最短記録かな?
2日間であっとゆうまに読んでしまいました。
夫が不倫している女と、その夫の不倫相手の女が現代ならありえそうなsnsで繋がるというお話。
女性は特に?恋に落ちていると
誰でもsns探偵になれますよね。笑
私は夫がいるので、夫が不倫したら〜と思って読んでいて、主人公の夫が家になんとなく帰るのを遅くしたいとか、そーゆー気持ち、私も夫にさせてるんだろうな…とか、男性目線でも書いてあったので勉強になりました。
これからはなるべく無言の圧力や、
イライラをぶつけるのはやめよう…。
なるべく。笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ震災の日。電車を降りたところで発作を起こした由加利。介抱して自分のスニーカーまで貸してくれた桔平。
由加利は、仕事ができて美人で明るくて、
直情的で正直で、行動力があって無鉄砲で、
ちょっと短気で、かわいいと思う。
何かが起こると、人は悪い方を考えるもの。
勤め先も名前も偽りで、ロッカーには大金。
それはもう犯罪をおかして逃げていると思うよね。。
桔平を母に紹介しようとしてた由加利は、逃げるつもりだったんだと思うよね。
「嘘をつく」ことと「だます」ことと、
「黙っている」ことは同じではない。
桔平は、犯罪などおかしていなかった。
お金は自分の貯金だった。本当に医師だった。
でも彼は、自分の -
Posted by ブクログ
何かで紹介されていた。
妻子ある男性と不倫している主人公が、不倫相手の妻に親切なふりをしてSNS上で接近していくという話。
夫、妻、不倫している女性と、書かれている立場が変わるので、それぞれの考え方がわかる。別れさせるために手段を選ばずとか衝撃的なことはなく、不倫している男女も、それに気付く妻もまあこんなもんだろうなという一般的な思考、行動である。不倫は現実にもよくあることで、何が正解ということも無いし、第三者が批判したりすることでもないと思う。
妻と不倫相手が近付くきっかけとなった宅配便の誤配達については、配送業者がそのような対応を取るはずがないので、もっと別のきっかけにすればよかったの -
Posted by ブクログ
ある秘密により、SNSを通じてサレ妻と不倫女が交流してしまう話。
妻→不倫女→夫と、章が代わる代わる繰り返され、3人の目線で物語は進みます。
タイトルの「気がつけば地獄」。
サレ妻、不倫女、シタ夫。一体誰にとって、どのような地獄が待っているのか?
ということを予想しながら読むと面白いと思います。
妻と不倫女がSNSを通じて仲を深めていく様子が、現代人の繋がり方をうまく表しているなあと思いました。
電話やSNSは、どんどん機能や見た目が変わっていくものなので、そういったアイテムが話の中心に出てくる小説は、数年経てばあっという間に古臭さが生まれ、面白さが減ると思います。だから今読んで良かった