岡部えつのレビュー一覧
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岡部えつ『嘘を愛する女』徳間文庫。
日本映画のノベライズ。同棲していた相手は本当は何者なのか……
嘘で固められた小出桔平の人生には理由があった。ラストに川原由加利への愛が真実であった証明が……そういう意味では救いはあるが、何とも哀しい物語。映画ならさぞや感動することだろう。
大手食品メーカーのキャリアウーマンの川原由加利は、東日本大震災発生時、新宿で医者を名乗る小出桔平に助けられる。その後5年間、桔平と同棲を続けていた由加利だったが、ある日、桔平が新宿の路上でくも膜下出血で倒れ、身元不明人として病院に搬送される。警察の捜査で桔平が所持していた身分証が偽造であることを知った由加利は海原とい -
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同居して5年になる医者の恋人を自分の母親に合わせようとした日、彼は待ち合わせに現れなかった。夜になっても姿を現さない彼の携帯に電話をすると、病院に救急搬送されて意識が無い状態だという。
病院に向かうと、今度は財布の中の身分証が偽物だという話が出てきて…
訥々とした文章で世界観というか空気感のようにしている部分はあるもののどうしても全体的に現実味がなさ過ぎてのめり込めなかった。
ミステリアスな部分を残さないといけない桔平の言動部分はともかく、桔平と違って全く「影」のないキャラクターの綾子の言葉でさえも、旦那の浮気を「バレバレ」と表現しているものの具体的なエピソードがなくそれでいて言葉上だけで話 -
Posted by ブクログ
2019.12.19
【感想】
とにかく切なくなった
そして読み進めたくなる設定だな、と
桔平と由加利の恋人間の取り留めもないやりとりはこちらまで幸せになれる
その分、嘘をつき続けた桔平は辛かっただろうな
由加利といることは幸せなのにその幸せを感じてはいけない立場、しかもその立場を自分で作り上げている…この状況は考えるだけで吐きそうになる…
綾子が素敵な友人で憧れる
あんな壮大な嘘をつかれて復讐心持っちゃいかんのか?と思うわたしはまだまだ子ども
【好きな言葉・表現】
「だましていたのではなく、隠していたのかもしれない」(P93)
→大切な人を守るためなら嘘をついてもいいってこと?と思い -
Posted by ブクログ
映画の原作かと思いきや、映画を元にした小説とのことでノベライズともまた違うとか。映画は見ていないので、小説のみの感想。
大企業でキャリアを積みこれからもどんどん仕事で頑張っていきたいと思っている由加里の恋人、桔平は由加里と正反対に穏やかで静かな人生を歩んでいる男性。
桔平が交通事故で寝たきり状態になり、実は「小出桔平」という人間はどこにもいなかったということが判明。
「5年もの間嘘をつかれていた」とショックを受ける由加里は、桔平の正体を知るために探偵に調査を頼む。
そして判明した桔平の正体・過去とは。
とにかくアグレッシブな女性の由加里が、桔平を愛したポイントが「寂しそうな」ところだったと -
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ネタバレ不倫中の女性・西田りかと彼女に関係する女性たちのドロドロの群像劇。関係者はりかの不倫相手の貞淑な妻にその娘、りかが通う書道教室の書道家、同じ生徒で整形を繰り返し人生を謳歌する女、同じく生徒で外資系企業で働き夫と企業を計画している女と女おんなの物語。章ごとに視点が変わるのだが、お前もか、おいおい、お前もか、という濃い繋がりは偶然と運命と策謀が入り乱れ、飽きさせない。個人的には美羽の若さゆえの潔癖さが実に痛々しく刺さった。彼女たちに絡む男どもも一筋縄ではいかず(まぁ、最低野郎だみんな)、何かを抱えたまま突き当たる終着点。ここまでぐちゃぐちゃになった関係性にも関わらず、明るい未来を見せているような感
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購入済み
好き嫌いがはっきり分かれるかも
あまりにも嫌悪感が勝り過ぎて作品を愉しめませんでした。奥に潜む人間の内面の複雑な怖さを期待したのですが、それとは違いました。読後に残る余韻も感じられませんでした。
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購入済み
うーん、、、
映像からのノベライズ作品ですかね。
ただ映像を文字にしただけなのかなーと。
小説ならではの深みという点で物足りない感満載で、えっ?おわり??ってのが正直な感想でした。
まだ映画観てないですけど(汗
期待を込めて映画も観てみたいと思います。