岡部えつのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「嘘を愛する女/岡部えつ」
☆☆☆☆
映画の書き下ろし
2時間ちょいくらいの映画を観るように、サラッと読み終えた。
来月30歳となる私は、5年間という長い年月を共に過ごした同棲中の恋人、小出桔平との結婚を考えている。だけど桔平が「自信がない」と結婚に逃げ腰なことに不安を抱えていた。
そんな時…桔平がクモ膜下出血で病院に搬送されたと知る。そして、白いベットに横たわる意識のない恋人が私の知っている桔平ではないと知ってしまう。
信じていた人が実は名前も素性も何もかもが自分の知っている現実と違う真実を隠し持っていたとしたなら…。
「誰だって、人を傷つけないために、小さな嘘をつくことがあるでしょう。」
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Posted by ブクログ
なかなか苦しい読書でした。
難しいとか面白くないというわけではないのです。
読んでいると、周りの酸素が薄くなって息苦しいような、そんな苦しさの読書。
頑張っても頑張っても増え続ける仕事。
それを見て見ぬふりをする上司や、自分のことしか考えない同僚。
なんの役にも立たない優しい言葉をかけてくれる恋人。または家族。
そのどれもが、ものすごく煩わしい。
悪意のある人なんていないのかもしれない。
自分がひねくれているだけなのかもしれない。
でも、どうしたらこの息苦しさから抜け出せるのかわからない。
過去の自分を見ているようで、なんとも身につまされるのです。
だけどちょっと登場人物たち、設定より -
Posted by ブクログ
こういう本を読むと、仕事にかまけて家庭を顧みず生きてきた人生を反省する。
仕事を一所懸命に行うのは自分だけでなく家族のためだと思い、身を粉にしてやってきたつもりだけど、それを配偶者がどう思っているなんて考えもせず、時々そんな風なことを言われてそうだったのかと思っても、会社に行けば、結局は仕事が優先になることの繰り返し。
今の子らの体たらくを見るにつけ、どこで間違ったのだろうと思ってきたが、その点で言えば、根本的に掛け違えていたのだろう。今だって、心配はするが、下の子には何も言えないんだものな…。
幸いうちの配偶者は万里子さんのようにはならずにここまで来たが、誰もが乗り越えていくものと言いながら -
Posted by ブクログ
映画→小説版を読みました。
原作ではなく、映像を元に書き下ろした作品。
(珍しいパターンだなと思った)
映画と小説は微妙に違うので、少しアナザーストーリー的に思って読んだ方がいいかも。
映画、小説どちらも良いところと微妙な点があったけど、映画のが会話の間や雰囲気が分かりやすかった。小説版は、桔平視点があるのと、二人の出会いなど映像では省略していた空白が描かれている。また、映画より由加利がそこまで悪者にされていないのが救い。(映画版の由加利は人を振り回してばかりで悪くても謝らない)
●謎解きミステリー感⇒映画版
●恋愛感⇒小説版
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■ストーリーで異なっていた点 -
Posted by ブクログ
妻と夫の愛人がSNSを通して友達になり、日常のざわざわを読みやすい文章で書いてある。
内容が単純明快なのでスラスラ読める。
バレてないと思う夫も、
自分を愛してくれてると思ってる愛人も、
不倫をわかっていても言わない妻も、
全員バカだなぁ…と思う。
自分以外の他者を敬い、自分を慈愛できない人は不幸を招くと思う。
――■良いなと思ったフレーズ■―――
人は、隠しごとをたくさん持っている。
隠しごとの前には、そのおかげで笑っている人がいて、隠しごとのうしろには、そのせいで泣いている人がいる。
匿名性の中であらわになる人の本性のおぞましさ
誰かが傷つくことを、知っててわざわざするような人 -
Posted by ブクログ
ネタバレある一人の女性について、
関わった人たちの証言で人となりが浮かんでいく。
手法的には、有吉佐和子の「悪女について」を
彷彿とさせるお話。閑話休題。
彼女のヤバさは浮かび上がってきたけれど、
結局のところ、
彼女自身をどうすることもできずに、
距離を置くことでしか
平穏は手にいれることができない。
できれば、落ちぶれるとこもみたかったけど、
そういう話ではなかった。
でも、ほころびは徐々にでてきているから、
遅かれ早かれ…かもしれない?
結局のところ、才能のある人には敵わないようだし。
とまぁ、すっきりとしないけれど、
楽しく読めました。
コミカライズで途中まで読んでいたし。
旦那さん -
Posted by ブクログ
ある「トモダチ」について、聞き取り形式で話は進んでいく。
16人の証言から「トモダチ」の正体が浮かび上がっていく。ある人は「いい人」だと言い、ある人は「悪魔」だと言う。
果たして、彼女の本性はーー
個人的には、人によって「トモダチ」の印象が180°異なるところが一番の怖いところなんじゃないかなと感じた。
同じ人の話をしているのに、こんなにも見解が変わってくるのか…。
「自尊心を赤ちゃんみたいにあやしている」という表現が、妙にしっくりきた。
最後まで読むと表紙のイラストの意味が分かってきます。
読後感は全くスッキリしない(笑)けど、そこが逆にリアリティがあって良かった!
会話調 -
Posted by ブクログ
ネタバレポッドキャスト「真夜中の読書会~おしゃべりな図書室~」で紹介されていて読んでみた。
加藤元さんの「本日はどうされました?」や恩田陸さんの「Q&A」のような形式。
エッセイストの中井ルミンはカリスマ性があって彼女を崇拝する人達に囲まれている一方で、彼女の事を憎んでいる人も存在する。
彼女に関わる人達へのインタビューを通して、中井ルミンはカリスマなのか?悪魔なのか?というのが徐々に明らかになっていく。
自己愛性パーソナリティの話題が出てきて、明確に中井ルミンがそうだとは書かれていないけど、きっと彼女はそういう特性があるんだろうなぁと思う。
だけど、中井ルミンを批判している人達は?
事実を言って