尾崎英子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ短いが結構ぎゅっと詰まった感のある小説。
ここまでの人生に何か未練をもつ男女4人が、フィンランドの森近くにある宿に集まる。その森には五次元への入り口があり、亡くなった人に会えたり、人生をやり直せたりするらしいという噂を何かで知って、集まった4人。
殺人を犯してしまったかもしれないと逃げてきた占いバーのマスター、自然な笑顔ができない20代の女性、最愛の妻を亡くして消沈する男、子育て、介護、夫の定年まで家の仕事を勤め上げてきた初老の女性。
彼らそれぞれの人生は普通にどこにでもありそうなもの。つまり普通にどこにでもありそうな人生を送っている普通の日本人(自分も含めて)は何か人生に後悔をおいてしまっているんだろう。
やり直せるなら、やり直すのか?その後悔を置いたまま軌道修正をする人生を送るのか?
ラスト、4人はそれぞれの選択をしていく。決して誰も否定されず自分の意思をもって選択する4人の姿が非常に良い。自分の人生だもの、自分で選んでいきたいよねぇ。
フィンランドという設定が生かしきれてない(別にアイスランドでもニュージーランドでも波照間島でもいいような気がする)のが少々残念。あと、文庫化する際の改題はもう少し情報としてメディアに乗っけて欲しい。それらの不満は些末なもの…良いものを読ませてもらったという気持ちを持てる小説。 -
Posted by ブクログ
舞台はフィンランドの森にある素朴なホテル。そこには「異次元へ通じるドア」があり、ここで出会った4人の日本人が、そのドアを巡って葛藤し、それぞれが結論を出して前へ進んでいく物語です。帯に「もたいまさこさん、しみじみ共感」とあり、思わず手に取り、一気に読みました。
単行本の題名は『くらげホテル』でしたが、文庫版では『ホテルメドゥーサ』に改題されたそうです。物語の中にも“くらげ”にまつわる描写がいくつか登場し、「異次元へ通じるドア」の先の世界と何か関係があるのかもしれません。SF要素は強くありませんが、子どもの頃に読んだ『スーパーミステリーマガジン 【ムー】』に出てきた“クラゲ型の宇宙人”を思い出し、どこか懐かしい気持ちになりました。
読み終えて、もたいさんがどこに共感したのか最初はよくわかりませんでした。しかし解説を読むと、この物語は4人の言葉や行動を一切否定せず、すべてを肯定していく展開であること、「自分探し」や「後戻り」など、気づかなかった機微が描かれていることがわかりました。それを踏まえて読み返すと、ほっこりと温かい気持ちになります。
フィンランドに関する描写は「トゥルク」が少し出てくる程度で多くはありません。けれども、人里離れた静かなフィンランドの森なら、「異次元へ通じるドア」があっても不思議ではないかも……と思わせてくれます。読後、少しだけ肩の力が抜けるような、そんな素敵な一冊でした。 -
Posted by ブクログ
本屋さんによりけりかもしれないけど
たくさんある平積みの中で
ダントツで減っていたのが目に留まった
はじめましての作家さん。
帯は大好きな、もたいまさこさん!
「これは、間違いないぞ」と確信。
異次元というワードでもSFさはほとんど感じられなかったし、違和感もなかった。
異次元へ続くドアへの期待と不安の中で
自分の内側にあるものや、なぜここに来たのか
異次元があるなら自分は行くのか…
その答えを見つけようとする4人を通して
こちらに問いかけてくるような場面が
何度もあるから考えさせられる。
住んでいる場所も職業もバラバラ。
どうしてこの4人が
フィンランドに来ることになったのか。
どうしてこの4人だったのか。
それが少しずつ明かされていくたびに
宝物を探し当てたような
大きな大きな喜びと驚き…!!
沢山の人に体感してほしいーー!
生きていれば楽しい、楽しいばかりじゃない。
過去を振り返れば「あの時〜してれば」と
別の選択、別の人生が頭をよぎることもある。
でもそれは、その時の自分にできるベストの選択だったし
先にどんなことが待ち受けているのか不安で
変えることでのちに後悔するかもしれなくても
自分を奮い立たせ、決断して行動する。
これがなによりも大きな大きな一歩で
このことが、いまわたしの力になっている。
最後には、4人それぞれが納得する答えを出して
お互いにそれを尊重し受け入れる。
誰のことも否定しないし、そこには肯定感しかない。
瀧井朝世さんの解説も、とっても良かった。
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Posted by ブクログ
有村家の母・仁子は自由奔放、怪しげな浄水器に大枚をはたいたり、占いにはまったり、友人の投資話に乗ってお金を失ったり。それがもとで、一時期離婚して家を出ていたこともある。そんな仁子が癌になった。サラリーマンの長男の優、在宅医療の医師いしている長女の美香子、イラストレーターの次女・文子、そして夫の照夫。仁子にふりまわさりながら、それぞれに家族の最期を受け止めていく。
身近な人の死をどう受け止めていくのか。自分が家族を亡くしたときのこと、親しい人が亡くなった時のこと。いろいろ思ったりして最後は涙が浮かんでしまった。
文子の友人の子どもが死が近い仁子とした約束に、感動してしまう。幼い子どもの心の痛みが悲しく、それを受け止めてあげた仁子は、なかなかの人物だったのかも。 -
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アラフィフの自分の親世代は兄弟が多く、従って親戚づきあいも今よりは多かった。そういった環境では、この本の仁子さんやフーテンの寅さんのように、ちょっと破天荒というか傍迷惑なオバさんやオジさんというのが一人は存在したものだ。
他人ならば「大変ねー」で済むが、身内には絶対に勘弁願いたいタイプ。でもどこか憎めなく、亡くなった後もある種の親しみをもって語られたりする。
この有村家の人々もそんな風に、末期癌ながら前向き過ぎる仁子さんを看取っていく。
「死は負けじゃなくて、ゴールです。病気に負けたという言い方も好きではありません。病気になったことで結果的に亡くなったからといって、負けたというのはおかしいじゃないですか。その人らしく生きてきたように、その人らしい亡くなり方があるんだと思うんです。」p165
麻酔医として経験を積み、今は地域医療に携わる医者である美香子の言葉が遺される者の道しるべとなる。2019.8.29 -
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ネタバレ都内自由が丘の小規模塾友5人
女子3人、男子2人
オムニバスで男子1人は取り上げられない
取り上げられた男子は島津系
女子のほうが、解像度高め
女子はみんな学校に問題を抱えている
学校名は変えてあるけどだいたいわかる
お姉ちゃんが桜蔭落ち、豊島滑り止まらず、千葉校で
通いきれず不登校のリベンジの子は保健室登校
女子学芸志望となってるけど、どこだろ
もう1人は空気読めなくて、男子にからかわれて手に噛みつき保健室登校、能力に凹凸がおおきく、馬鹿にされている
算数1科目入試でジャイキリ
主役と思われる子はチアリーディングのため強豪校志望、同じところを志望する同じ塾かつクラスメイトにいじめられて6年で塾を変わってみなに出会う
最後は志望校ではないけど、別の学校の高めのコースのところに決着して結果オーライ
主役だと思ってたけど、2月以降クラスメイトについて気にならなくなったとして出てこないのが、リアル
なんかあっても年内、年明け、卒業以降は関係ない
決着を期待する向きには消化不良か
ラストは二月の勝者よりややリアル
島津系もよりマイルド、開成落ちで併願したところに母子で家出したりしてお父さんを説得して入学
もう1人の男子は天才系で危なげなく筑駒
第一志望には5人中3人はちょっと現実的ではないけど
3人に1人と考えると1人か2人であるべき
チアリーディングからチアダンス転向はありなのかな
結構、部活の方向性にこだわる人も多いイメージだけど -
Posted by ブクログ
不登校になった薫、山の中の全寮制のフリースクールに入ることになる。
そこには色々な事情を抱えた子ども達がいた。
そこで生活しているうちに同じ学年のイズミと銀河と心を通わせるようになる。
薫が抱えている心の闇は親友の死に原因がある。
他の2人は家庭に問題があるようだ。
このフリースクールは、学習をするところではなく、生活する力をつけ、元の社会へ戻っていく。
理想的な環境のようだ。
学校へ行けなくなった子どもだけでなく、みんなこんなところでは成長できれば、なんて思う。
生きづらい世の中、ここはきっと理想郷だ。
近所の一人暮らしのおばあさんの最期に偶然にも出会ってしまうのだが、今の社会、こんな風に人の死に出会うことも少なくなっているのかも。
こんなところでは思春期の一時期を過ごせた子どもは本当に幸せだろうなぁ、と思った。