ジョージ秋山のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
母一人子一人の貧しい少年、蒲郡風太郎。
容貌醜く、さりとて愛嬌も可愛げもない彼に周囲は冷たかったが、一人だけ親身になってくれる青年がいた。
母の病気が重くなり、金のために風太郎は、たった一人の理解者である彼を殺してしまう。その時「銭ゲバ」は誕生した。
無一物で故郷から逃亡し、あらゆる人間を利用し、踏みにじり、殺すことも厭わず、次第に立場と富を手にしていく風太郎。以前には考えられぬほどの高みに昇りながらも、なおも彼は飽く事を知らずに、「銭と力」を求め続けていく。
「アシュラ」と並び称される名作。
絵的に整っていない部分もあり、またストーリーの重さ、ピカレスクロマンと呼ぶにしても露悪的な内容にリタ -
Posted by ブクログ
さてさて、2/17のご褒美本は予告通り「アシュラ下巻」。
この本のテーマは「人肉食」。人は極限にあれば人の肉も食べる。それは人の本能なのか。延々とそれをあまたの登場人物達に問い続ける作品。
結局私はアシュラの繰り返す「生まれてこない方がよかったのに」という言葉に明確な答えを見付けられず読み終えました。
生まれてきて良かったなと思うことは多々あります。可愛い雑貨を見付けたときにだって感じるし、美味しいものを食べているときにも、好きな人と一緒にいるときにも。でもそんな楽しみがあるから生まれてきたというわけではなく。生まれてきたからそういう喜びを味わえるわけで。
私の焦点はどうしても、どう -
購入済み
漫画の割に文章が多め
旧約と新約聖書を漫画化したものだが、絵より文章が多いので、挿絵付き小説と言ってもいい。全7巻なので、聖書に興味がある人でも途中で飽きるかも。
-
ネタバレ 購入済み
アシュラは救われたようだが
アシュラ本編がすさまじかったので…覚悟を持って続編を読みました。
読み終わって思ったことは、こんな異形の主人公でも、なんか普通に収まるところに収まってしまうんだなって。
それが物語としての救いなのかもしれない。
でも物足りなさでもあるように思いました。
七郎の決めた道はとても良かった。 -
Posted by ブクログ
数匹の鯉が一匹の鯉を襲っている光景を目撃したことがある 生命の憐れみ 人肉を食べたのは正当な自己防衛だと…その人はなんともやりきれない下品な目をしていた つわり 半狂乱の女 最早動物的本能なのだ… 神秘 生まれてこない方が良かったのに 極楽と地獄 華やかな公家の暮らしに比べて巷には餓死者が群れを成している始末じゃ 頼れる感じ 日照り 蛆だ 南無阿弥陀仏 不憫な奴 やはりお前も人の子か 自分を守る為に殺す…お前に身に付いた業か 干柿 散所とは荘園と違い誰もここから年貢を取り立てようとはしない …つまり世間から見捨てられた土地を意味する…謂わば番外地である 自分の悪を 人間らしく…みんな人間らしく