都筑卓司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マックスウェルの悪魔
身近な科学本レーベル ブルーバックス の真骨頂。
宇宙の熱的消滅や人類滅亡は フィクションが過ぎる気もするが、自然の脅威 エントロピーと 救世主 マックスウェルの悪魔 という見方は面白い
イメージしか捉えられないが
エントロピーは
*混合、一方通行性、全体主義化
*情報量が増えていく様子、わからなさの度合い
*エントロピーは増え続ける〜集団の中では 人間はエントロピーを増大させる
マックスウェルの悪魔は
*分離したり個別化したり
*自然の流れを変える
*エネルギーは持たないが、分子や原子の動きをコントロールできる
エントロピーの法則
*分離から混合の方向へ -
購入済み
エントロピーを理解したい人に
エントロピー、熱力学の第2法則を知りたい人にお勧め。エルゴード仮説についても書かれているが、書かれた時期が少し古いので、最近進展について触れられていない。最近大きな動きがあったらしいので、現在の状況が書かれていないのが残念。是非第2版を出して内容を最新のものにして欲しい。
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Posted by ブクログ
体系的なまとめから。
・エントロピーとは、情報量を示す尺度であり、言い換えればわからなさの度合いやでたらめさかげんを示すもの。
・熱力学の法則
第一法則:エネルギーはその形態が変わっても、全体としての量は一定のまま
第二法則:分離の状態は、やがて混合に追い込まれる
第三法則:絶対零度では、エントロピーは0になる
・マックスウェルの悪魔とはこの熱力学の第二法則に歯向かい、混合させたものを分離させることによってエントロピーを減少させることが可能な空想上の存在。
だけど話はこれだけに留まらない。要所要所で出てくる巧みな社会的比喩にはハッとさせられるし、後半では人間も反エントロピーの創造者であ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
ニュートン力学によれば、初期状態がわかっていれば、悠々たる天体の運行から人間の生命にいたるまで、あらゆる自然現象の未来が完全に予測できるはずだ。
この絶対的とも思われる古典力学に立ち向かい、結末は確率的にしか決定されないとする不確定性原理を掲げ、量子力学の本質に鋭く迫る。
たとえ話がとてつもなく面白く、わかりやすい。
[ 目次 ]
序章 巨人の星
第1章 ラプラスの悪魔
第2章 ある思考実験
第3章 hの不思議
第4章 因果律の崩壊
第5章 忍術と不確定性原理
第6章 シュレーディンガーの猫
終章 SF戦争
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 -
Posted by ブクログ
本学の学生さんは、「確率から物理学へ」などという副題を見ただけで手に取らない可能性が高いかもしれないが、ひとことでいえば、この本は「エントロピー」という概念についての啓蒙書であり、熱力学(統計力学)の入門書でもある。エントロピーという概念は、理科系の学生にとっても必ずしもわかりやすいものではなく、熱力学の専門の講義では当然数式での説明になるだろう。しかし、この概念、環境問題などに関心のある学生には知っておくほうがよりしっかりした考察ができるはずのもので、また、生命とはなにか、という哲学的関心のある学生も、どこかで出会う概念である。
初版の年度が1970年とあるように、これは評者にとっても、