清水晶子のレビュー一覧
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男性ですが、フェミニズムに興味を持ち、リサーチして本を選びこの本で言うフェミニズム第二波の米国女性の本をまず読んでみました。ですが、翻訳と言うことも時代背景もかなり違う事もあるのか、テーマが大きすぎ捉えきれませんでした。そこにふと、本屋で見かけたフェミニズムという文字に導かれこの本を手に取りました。各世代のフェミニズムが整理されて、自力でもやもやしていたことがクリアに見えてくるのが痛快でした。当たり前ですが、なるべく近い環境で現行で研究されている専門家を探すことが理解への近道と言うことを思い知りました。勿論、フェミニズムと言うテーマには終わりなどあるわけで無く、こういった視点で議論や改善が行わ
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Posted by ブクログ
【なぜ読んだか】
「フェミニズム」という考え方にTwitterを通じて数年前に初めて触れた。その後ネットニュースやコメントを見てその観点から論じる、批判する人の「都合よさ」を感じており、「女性の生をよくするためには手段を選ばない」嫌悪感があった。しかし同時にそんな理解でいる自分に危うさを覚えており、本当に嫌うべき考え方なのか、きちんと理解しておきたいと考えたため。
【感想】
フェミニズムについての理解を「女性の生の可能性の拡大を求める思想や営み」と改めた。
第一波、二波、三波と男性優位の社会に異を唱え、権利を獲得してきた歴史を知り、嫌悪感は無くなった。
私が嫌悪感を覚えたネット上でのフェミニ -
Posted by ブクログ
女性間の分断から目を逸らさず、一部のフェミニストから攻撃され周縁化され続けているマイノリティ女性を排除することなく書かれた、安心して最後まで読めるフェミニズム入門。J・K・ローリングのトランス女性に対する一連のヘイトスピーチの根源にあるのはインターセクショナルな視点の欠如だと指摘されている(p77)箇所は、これまで目にしてきたローリングへの批判のなかで一番腑におちました。家族のあり方が多様化していく現在・未来における人と人との関わり方を考察する最終章(『16 誰も完全には自立していない—オルタナティブな「家族」のあり方と依存の受容。』)も希望が持てて良いです。
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Posted by ブクログ
最近祖父が亡くなり、色々と手続きに追われる親を見ていて死後のことって大変なんだなと感じたこと、もし自分なら…?と考えたことがきっかけで読んだ。
親が亡くなるのは、まだまだ先のことだと思いたい。
でもいつかやってくるのが現実だし、そのときにバタバタしないためにも今できることを知りたいと思った。
とても現実的な内容で、参考になることがたくさんあった。
介護、葬式、お金、相続のことなど…。
今すぐにでも親に会って話しておかないとと思うこともたくさんで。
難しい話をすごく分かりやすく噛み砕いて書いてくれていて、理解しやすかった。
なるほどと思うことも多かった。
とは言え親の死なんてまだまだ目の前に -
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性別、障害、外国人。
それぞれの有識者が語る、ポリコレの実態とこれから向かう先。
性別の問題、海外の方の問題はよくわかんなかったけど、
障害を持っている人に対して、我々は我々に便利なように設計した責任があるのですか。それを権利保障というらしく、まぁ確かに思いやりとか、気遣いでやると、上下の関係になってしまうし、強い言葉は必要なのだろう。
寄り添うんじゃなくて、制度を作るとか法律を作るとかが必要。
寄り添いが、ポイントではない。寄り添うわれたり、共感されても、何の役にも立たない。
障害者への配慮、合理的配慮と言うのは思いやりからしてはいけません。これは権利保障としてやりましょう。
社会は -
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Posted by ブクログ
は~時間かかった…
・UKはトランスフォビックが激しい。NHSの問題もあいまって治療にすごく時間がかかる
・トランスフォビックなフェミニストが政治的に反中絶などの右派的な人と組むことがある
・トランスヘイトの世界的な高まり
・刑務所廃止主義というのがあるのははじめて知った。性犯罪の厳罰化は賛成だが、安い労働力としてこき使われているのも事実
・”プライド”はブランド化され企業のイメージ戦略に使われてるだけじゃない?というのはそう思った。
ややこしいことを持ち出しているというのはそうだし、大掛かりな手術をしてでも性別を変えたいというのはなかなか想像しづらいが、もし自分がそうだとしたらどれほどつらい -
Posted by ブクログ
LGBTQ差別、障害者差別、外国人差別の3つの差別からポリティカル・コレクトネスを考える本。
鼎談と三人の著者それぞれの執筆章を交互に挟んだ形式なので、とても分かりやすかった。
特に障害者差別について知らないことが多かったので飯野由里子さんの章は勉強になった。「個人モデル」と「社会モデル」という言葉も初めて知ったが、障害者個人に障壁があるのではなく、健常者の使い勝手しか考えない社会こそが障壁であるという考え方は、本当に大事だと深く納得した。
ハン・トンヒョンさんの章で、ポリコレを「社会的な望ましさ」と定義し論じている内容もとてもよく理解できた。
憲法学者の志田陽子さんのポリコレに対する定義 -