【感想・ネタバレ】ポリティカル・コレクトネスからどこへのレビュー

あらすじ

誰もが手軽に表現するSNS普及後の世界で研究者の視点はどのように活かせるのか。ジェンダーとフェミニズム,セクシュアリティとクィア,障害と社会モデル,エスニシティと社会的な望ましさなど,私たちが生きる現代社会の不均衡を知り,別のありかたへ。

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Posted by ブクログ

ポリティカルコレクトネスをしっかり理解したくて読んだ。この本を読んだことによって、SNSの雑な言説に振り回されなくなった。

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2025年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少し、わたしの理解がまだ届かないところもあるけれど、いまここに「いる」少数者をないことにしないという考え方や、「日本では差別というものはないという様子にしたがっている」という、いまSNSでも散見される現状を、考える手助けをしてもらって、(わたしには)とてもありがたかった。個人個人の「お気持ち」に少数者への補助を委ねているあやうさも感じ取れた。法整備は条約批准の観点からも必要だと思う。あとは再読して内容をもう少ししっかりと呑み込んで、自分の考えをつくる土台にしたい。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

ポリティカル・コレクトネスについてはメディアへの登場も増え認知が広がっているが、その歴史について正しく学べる場は少ないように思う。しっかり学べる本書は重要であり、またこの知識を社会で共有していくべきと感じる。
興味を持った大人が読むには非常に適切な内容だが、興味の浅い大人や子どもたちまで広く読まれるのには難解な表現も多い。一般に広めるために簡単なことばを用いた本があればよりよいと思う。

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2022年11月29日

Posted by ブクログ

凄く勉強になる良い本だった。ポリコレは共生の為の最低限のルールであり、お気持ちには寄り添わないものなのね。昨今のツイッタランドを見ていると、ポリコレ大事って人もポリコレ棒って言ってる人も、社会的弱者性・強者性を属人化し過ぎてお気持ちを語り過ぎている。
今後より困難さを増していくだろう社会だからこそ、社会的な望ましさのコンセンサス化は必要だし個々人が色んな属性を訴えてポリコレを潰しにいっている場合ではないな…と思った。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

性別、障害、外国人。
それぞれの有識者が語る、ポリコレの実態とこれから向かう先。

性別の問題、海外の方の問題はよくわかんなかったけど、
障害を持っている人に対して、我々は我々に便利なように設計した責任があるのですか。それを権利保障というらしく、まぁ確かに思いやりとか、気遣いでやると、上下の関係になってしまうし、強い言葉は必要なのだろう。


寄り添うんじゃなくて、制度を作るとか法律を作るとかが必要。
寄り添いが、ポイントではない。寄り添うわれたり、共感されても、何の役にも立たない。

障害者への配慮、合理的配慮と言うのは思いやりからしてはいけません。これは権利保障としてやりましょう。
社会は、障害のない人の都合に合わせて作られてしまっている結果、障害のある人にとって非常に不便になっている

マジョリティー特権
個人を切り離すのが重要

「他者の傷つきやすさ」と「失敗するのは当たり前」をゆるく共存させていく

セルフケア的なものの必要性
傷は自分で直せ。マイノリティーとして生まれ育ったりすると、セルフケアをすること自体がサバイバルに結びつく。

社会的属性の価値付けを伴う描き方など伸ばしさ。
ポリコレは法的な規制ではなく、明文化されていない。規範倫理だ。

差別には4つの水準がある。
序列化 見出し 劣っているから従え
差異化 遠ざけ 違うから、別々で
同化 無視 同じ扱いだからいいよね
美化・同情 特別視 〇〇は皆素晴らしい

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2025年03月04日

Posted by ブクログ

PCは社会構造的な問題であり、個人の感情とは切り離すべきだということを初めて認識した。
PCはキャンセルカルチャーとレッテルを貼られて攻撃されている。
こんな世の中になぜなってしまったのか、トランプが大統領になる事で世界中にさらに広まっていくことが恐ろしい。

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2024年12月05日

Posted by ブクログ

LGBTQ差別、障害者差別、外国人差別の3つの差別からポリティカル・コレクトネスを考える本。
鼎談と三人の著者それぞれの執筆章を交互に挟んだ形式なので、とても分かりやすかった。

特に障害者差別について知らないことが多かったので飯野由里子さんの章は勉強になった。「個人モデル」と「社会モデル」という言葉も初めて知ったが、障害者個人に障壁があるのではなく、健常者の使い勝手しか考えない社会こそが障壁であるという考え方は、本当に大事だと深く納得した。

ハン・トンヒョンさんの章で、ポリコレを「社会的な望ましさ」と定義し論じている内容もとてもよく理解できた。
憲法学者の志田陽子さんのポリコレに対する定義「マイノリティ側にも対等な言論の自由、表現の自由を保障する」という意図で「マジョリティ側の無自覚な差別に対しての気づきを迫る対抗言論を積極的に承認するもの」を引いているが、まさにそうだなと思う。

ポリコレ棒などと呼ばれ揶揄されるように、ポリコレが日本では配慮の行き過ぎや言葉狩りと捉えられていることが多いのが残念。
配慮が行き過ぎているどころか大分遅れているのに、バックラッシュが巻き起こっているというのも深刻な問題だと思う。海外では、差別があることについてどうするか?という議論なのに、日本では、そもそも差別は存在しないという話になって、差別があると認めさせることから議論を始めなくてはいけない、という話も深刻な問題だと思った。また、マジョリティの特権性について話すと、マジョリティ側を傷つけないように配慮してほしいという話になる、と…そこは配慮する必要あるのかな、と思ってしまうが…。

全体を通して、清水さんがポリコレにリスクを感じているということが、どうにもよく理解できなかった。性的な自由さ(反道徳的なもの)とポリコレとは別に相反するものではないと思うのだが…(ハンさんもポリコレはその点も包摂していると言っているが)。

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2024年03月04日

Posted by ブクログ

一方的に見える感じで、「ポリコレ!」って非難している人々の言い分をもっと具体的にとりあげて考えて反論してみてほしいと思う。最初の方で「差別」がちゃんと理解されてないから、みたいな話が出てくるんだけど、自分たちの理解が示されておらず、出てくるのはうしろの方のハン先生のやつだけ。

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2022年10月29日

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