福澤一吉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
会議、新聞、友達の忠告…。
日常私たちは、根拠をともなって主張されると簡単に受け入れてしまっていないだろうか。
考えをいったん整理したうえで表現する「論理表現」の力を身につけて、議論を評価し、結論の正しさを判断する力を養おう。
議論の構造を解いたロングセラー『議論のレッスン』の著者による、日々の話し合いを明快にするレッスン第2弾。
[ 目次 ]
序章 議論の現状
第1章 観察語vs理論語
第2章 理論的に負荷のかかった質問(loaded question)
第3章 論証とはなにか
第4章 論証と証拠
第5章 演繹的論証と帰納的論証
第6章 論証の妥当性・推測力・健全性
終章 論証の評価
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
大学に入って数多くの本を様々な教授に勧められたが、この本はその中の一冊。タイトル通り、議論を行う上で必要なことを述べた議論の入門書。
まず日本人の議論は実は議論になっていないという現状からスタート。議論とは根拠に基づいてなんらかの主張を導く言動行為のこと。「根拠の適切性」「根拠から主張への飛躍」「隠れた根拠(当事者間の暗黙の了解)」の明示が、きちんとした議論の中では不可欠だとか。著者は議論のルールについて、「トゥールミンの議論モデル」という根拠・データ(事実)から主張を導く際に、両者を結びつける役割をしている「隠れた根拠(=論拠)」に注目した議論モデルを元として、そこに独自の見解を加えて、わかりやすく有益な議論を行うためのルールやテクニックを紹介している。
議論のルールの話の他には、「経験的事実(データ)は客観的なものと考えがちだが、ある特定のデータを選び出す時既に主観的な力が働いている。すなわちデータは論拠によって意味づけられる」という話が面白かった。また、パラグラフ構造についてのコラムや日本人が多用する「やはり」は多くの場合根拠と主張の結びつきを曖昧なものにするという考えなどなど役立つ知識が満載だった。
どちらかというと話すより書く方が得意な自分だが、どちらにせよこの本で述べられているような議論の構成を理解していないと意味不明になってしまうのだろうと強く感じた。そう、このブログのように意味不明…良く言えば有りのままに話したり書いたりしたらリアルでは困ることだろう。
おすすめの一冊。 -
Posted by ブクログ
議論にもルールがある。
この本は2年次のゼミの初回の課題本でした。久しぶりに読み直してみました。
国会の討論を聞いててまったく何を言ってるか分からないことがありませんか?内容が難しいということの前に議員の討論が議論として成立していないのが原因でしょう。
議論にもルールがあって、それを大変分かりやすく解説しているのがこの本です。議論の構造を理解することは大変有用なことです。普段の授業の先生の話から新聞の社説まで「議論のモデル」を利用すると違った一面が見えます。
議論に留まらず、論文というのも実は同じルールの上で成立してるものです。つまり論文・レポートでの論理構造と議論のモデルは同一と言うことです。議論のモデルを理解していない論文は論文の体さえなしてないと言うことです。
この本は本当に良書です。
肩がこらずに読めますので、一押しの本です! -
Posted by ブクログ
「論理的に話す技術」と一緒に購入。
「話す」はさらっと読めたので、こちらもその勢いで着手。
すると、とっつきやすいイラストに反して、わりと真面目な論理学入門書だった。
そもそも論理とは、論証・根拠・主張・論拠とは、パラグラフ構造とは等々。
自分に読解力が無い自覚はあったが…。
そもそもこの本の内容からして、すんなりと入ってこない程とは、自分自身にがっかりしてしまった。文中指摘されている、日本の論理性の危機的状況の例は、そのまま自分に当てはまるように思えてならなかった。
自分のことは置いておいて、「きちんと読む」ための第一歩としてはよい本。
「論理ってこういうもんですよ」程度の概要本ではない。
根拠・主張・論拠という要素についてしっかり触れている他、
実例、練習問題も豊富に記載されている。
(私のように)読解力に不安というかコンプレックスがある方の他、
論文・レポートを書く学生の方、報告書・プレゼンをする社会人の方、試しに読んでみては。 -
Posted by ブクログ
これまでに何冊か読んできた著者の本。
比較的読みやすくまとめられたものだと思うが、存外時間がかかってしまい、自分の衰えがいやになる。
これまでの本で中心的に扱われてきた論証の解説に加え、推論の誤りのパターンや、認知バイアス、相関と因果関係なども扱われていて、幅が広がったように思う。
その一方で、それぞれの解説は幾分浅い。
複数の事例を挙げて説明するなどしてほしかった。
論証図による論証の検証は、野矢茂樹さんの流れをそのまま引き継いだもの。
ただ、そこで例題とした文章は、わかりにくい気がする。
というのは、論理式との混同が起きやすい文章だから。
論理式は「PならばQ」を、「P→Q」と書く。
一方、本書の例題で挙がっている文章では、次のような二文が、合流論証を構成する二つの根拠とされる。
⑥自分自身や他者の行動パターンは、年を重ねるほどよく分かるようになる。
⑦そうなれば、人が思わぬトラブルに巻き込まれないように、また人が相手の立場に立てるように、手助けをすることができる。
で、別個の内容なので、合流論証となるのだ、ということなのだろうが、⑦の冒頭に「そうなれば」とあるのがとても気になる。
⑥が前提で、その場合に起こる事象が⑦のようにりかいでき、論理式のようにこの二つが→で結ばれるべきではないのか、と思えてしまう。
なぜそういう干渉を起こしやすい例文を使うのだろう?
それから、誤植が多いのも気になる。
私のような不注意な読者でさえ、四か所も気づいてしまった。
こういう内容の本だけに、言葉の扱いが雑なのは残念。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〇 感想
万能鑑定士Qシリーズの10巻などを読んで,ロジカルシンキングや論理的思考に興味が出てきたので読んでみた本
論理的思考について,薄く広く紹介されている。演繹的論証や帰納的論証の基本的な考えすらほとんど知らなかったので,それなりに知的好奇心を満たすことができた。
前半部分,論理的思考についての基本的な説明,「接続表現を正確に使うことが論理的思考の根幹である」という説明,演繹的論証と帰納的論証の紹介部分は,分かりやすい上に,改めて確認することも多く,割と楽しく読めた。
帰納的論証の詳細部分と仮説演繹法は,少し掘り下げ不足と感じた。難しい考えのさわりだけを紹介されており,掘り下げると,かなり難しくなるのだろうが,説明不足が否めない。やや物足りなかった。
推論上の誤りや,論証上の誤りに敏感になるという部分,相関関係と因果関係についても同様。全て,考え方の紹介にとどまっており,掘り下げがない。単なる紹介でも,知らない部分があったので,それなりに楽しめたのだが,もう少し掘り下げてほしいと感じた。
トータルで見ると★3かな。論理的思考について,もっと知っている人が読むと,物足りなく感じてしまうのではないか。
メモ
〇 論理的思考の基礎的定義
あることを前提に,そこから何か新しいこと,結論を導き出すこと
語と語,句と句,文と文なおの関係に注意が払われていること
〇 論証
根拠・経験的事実 → 結論・主張
〇 論理的であること
文と文の接続関係に,細心の注意を払うこと
〇 理論語とは,使用する範囲と条件を明示しないと使えない。理論語をどのような範囲,条件で用いるかを合意しないと,会話が噛み合わない。
〇 接続表現を正確に使うことが,論理的思考の根幹である。
順接(付加)→そして,しかも,むしろ
帰結→だから,なぜなら,したがって,それゆえ
例示→例えば
逆説(否定)→しかし,ただし,
逆説(譲歩)→たしかに
逆説(比較)→一方,他方
〇 演繹的論証
前提を真とすると結論も真になる論証。前提に含まれている内容を,結論として別の表現で言い直す。
根拠が真ではないが,仮に真と認めるなら,論証全体としては間違っていても,妥当な論証となる。
〇 機能的論証
前提となる根拠が仮に真だとしても,結論が必ずしも真とは言えない論証。機能的論証は,前提となる根拠に比べ,結論で情報量が増える。
4つのタイプがある。
枚挙型論証
→個別的根拠から,一般的結論を引き出す。
投射
→個別的根拠から,個別の別の事例について結論を出す。
類比・類推(アナロジー)
→共通する特徴,性質を考える論証
仮説形成
仮説から事象を説明し,正しければ仮説が正しいと推測する論証
〇 飛躍
前提となる事実,根拠に含まれていない結露を導くこと
〇 論理的であることの基礎の一つは,論証を意識すること
〇 自分の意見や主張を明確に打ち出したいのであれば,適切な飛躍を伴う論証をしなければならない。
〇 根拠と結論の間に,適切な論拠が推定できる程度の飛躍なら許容範囲
〇 クリティック
ニュートラルに批評すること。クリティックをベースに新たな問題提起をして議論を展開することが,建設的な前進に必要
〇 仮説演繹法
仮説
→ある事象についてそれを説明するための考え
仮説演繹法
→仮説から予測を演繹し,予測が正しいか検討する。
〇 推論上の誤り
〇 前件否定,後件肯定
〇 選言肯定の誤り
〇 循環論法
〇 多重質問
〇 誤った二分法
〇 滑りやすい坂論法
〇 アドホックな仮説
〇 論点をそらす
〇 4個概念の誤り
〇 多様性の誤り
〇 論証の誤り
〇 確証バイアス
〇 信念バイアス
〇 生存者バイアス
〇 羹懲りバイアス
〇 相関と因果関係
〇 相関関係
〇 因果関係
〇 疑似相関
〇 相関関係があるからといって必ずそこに因果関係あるとはいえないが,因果関係があれば必ずそこに相関関係がある。
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Posted by ブクログ
ネタバレ議論の流儀、構造について、解説した本。
・人はなぜ意見を述べたり、主張したりするのでしょうか。一つの答えは自分と異なる意見の人がいるから
全員が自分の意見に賛成であれば、わざわざそれを主張し、論証する必要もない。意見は先行する意見にたいする「異見」として生まれ、それが具体的な形でなくても、対立する意見に対する反論という性質をもつ。
・主張=自分と異なる先行意見に対して発せられる反論。
すなわち必ず反論される対象となっている。
・飛躍を伴わない論証は意味がない。飛躍の幅が大き過ぎると、説得力を失う。そのバランスをとりながら、小さなジャンプを積み重ねて距離をかせがなければならない。これが論証。