川崎草志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
100年以上も前に、まさに「末代までの呪い」ともいえる罠を仕掛ける復讐の敬次郎。前作は建てた家に微妙な歪みを持たせ、日常的なストレスで異常者を育てる離れ業を見せ、本作では唄に仕掛けた「徳川埋蔵金」伝説に早瀬の末裔がおどらされ、厄災の種となる…。
オカルト要素を強くもたせるのかと思いきや、前作同様に敬次郎の復讐の策であり「作」でした。
ミステリーとして巧い手法は多くて、結構一気に読み進めたい衝動に駆られますが、いかんせん最後の石丸達の余裕というか、手を回して万事解決される立ち回りがねぇ…。
最後まで読み終え、作者後書きで語られる三部作宣言…。同じようなパターンと石丸が最終ボスパターンだけは -
Posted by ブクログ
前作から数か月後、島汐路はさらなる過去からの罠を予感して故郷での探索を続けていた、そんな中汐路は元軍人の老人と引き合わされる。
プロローグにさまざまなエピソードが断片的にはさまれて次が気になってしまう展開です。さらに驚きなのは汐路が現代の時間軸で調査するのと並行して、勝海舟の若い時代の話が同時並行で進んでいくこと。この二つがどう結び付くのかとても楽しみにしながら読んでいきました。
ただ導入部は引き込まれるものもそれぞれの事件のつながりが分かりにくく、勝海舟というビックゲストが出てきた割にそこでの謎解きも正直なところあまり大したものではないかなあ、と思ってしまいました。
汐路が調査をする現 -
Posted by ブクログ
新聞の広告で、今月続編が出るらしいこの本が長く売れ続けている感じに載っていて、続編買う前にまずはこちらを読んでおこうということで買ってみた。
こんな昔の本、BOOK-OFFで買えばいいのに、普通に買ってしまって、大したこと無いけどちょっと損したかも…。
ゲーム製作会社で働くの主人公が、会社で出くわした同僚の変死事件と、故郷の町で起きた女子中学生による殺人事件とに共通のキーワード「ケイジロウ」を発見し調査を始めることに、というお話。
話は大きく前半のゲーム業界の活写と後半の閉鎖的な田舎町の描写に分れ、いずれもそれぞれの雰囲気や佇まいを表わして、横溝正史ミステリ大賞受賞作ということらしく、特に後