【感想・ネタバレ】呪い唄 長い腕IIのレビュー

あらすじ

汐路のいとこ兄妹が命を落としてから数ヶ月、町を呪った近江敬次郎の復讐はまだ終わっていない――。そう考え、町にとどまった汐路は、一人の老人に引き合わされる。戦時中、近くに駐屯していたという元軍人で、終戦直後に姿を消した部下の行方を捜している、という。幕末に流行した「かごめ唄」が平成の世にまたはやり始め、童謡に乗せて、新たな罠が動き出す。横溝正史ミステリ大賞受賞作『長い腕』に、待望の続編!

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 長い腕の三部作の二作目。主人公が棟梁の呪う村を救うべく奔走するストーリー。キーになるのはかごめ歌に隠されたメッセージ。江戸埋蔵金と明治維新までの歴史を連鎖で捉えて、同時に見せる手法が面白く、キャラの立った登場人物がアクセントになる。
 前作同様、不思議なタイムとラベルとサスペンスが楽しめる。

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2014年05月11日

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ネタバレ

「長い腕」から11年後、続編は忘れたころにやってきた。江戸末期に生まれた大工の、時代を超えた悪意(呪い)がまた早瀬を襲う。いくつものエピソードが巧妙に織りなす一気読みのミステリ。
愛媛、早瀬町での事件が解決した後、時は流れてもまだ呪いは収まっていなかった。
前作ではゲーム会社に勤めていた主人公の汐路が今は帰郷している。ゲームのデザインは、独立しても契約さえ結べばオンラインでできる仕事なので、汐路は二三年で契約更新をして気ままに住居を移している。

江戸時代末期、早瀬の宮大工喜助一家に不幸が訪れる。喜助が守り育てていた地元の神社用の貴重な檜が讃岐の金毘羅歌舞伎の改修に密かに売り払われた。村を牛耳る権力者(六つある本家筋の有力者)が高値で売り払ったのだ、喜助に無断でやれるはずもなく、その後の喜助一家は仕事を奪われ食料の途は絶たれ、技を伝えようとした息子たちも可愛い娘も飢えて死についに妻まで槍ガンナで殺した。

「子、孫その子の代まで、末の末まで呪いたたってやる。」
早瀬村で起きた悲劇の発端である。

ときは大政奉還の翌年(1868年)薩摩屋敷で勝と西郷の会談シーン。
江戸は無事大火から免れ、江戸城と江戸の町は新しい時代に入った。
ここから気っぷのいい父勝小吉と麟太郎親子のエピソードが並行して進み快い風を吹き込む。

そのうらに一家心中から密かに生き残った息子の一人が江戸の大工の棟梁に引き取られて成長し唯一名工と呼ばれるようになる。後の近江啓次郎である。
彼は早瀬に入り、乞われて見事な腕を披露して屋敷を建てる。それが第一話の悲劇を起した。

前の事件がいつかヒロイン汐路の記憶の底に沈みかけていた頃、旧友のエリカが汐路を訪ねてくる、フリーライターの彼女はまず旧家の藤屋敷を訪ねる。藤家は鶴喜神社の神主で近江啓次郎の奉納額があり朱色の手形が押してあった。

石鎚山の瀬戸内海側に聳える亀釣山は、戦時中は陸軍の高射砲陣地だった。その時の生き残りで下士官の長谷川正男という老人が汐路に村の案内を頼んできた。
陣地から行方不明になった三人は行方がしれないままだった。

海岸で見つかったたくさんの骨。汐路の子供の頃父親に連れられて訪れたことがある海の記憶。

関東大震災に早瀬出身の三井玲子が巻き込まれ死亡、娘と息子と玲子を病院に運んだのは汐路のかつての上司石丸だった。気配りの出来た上司は不思議に謎めいた影があった。
令子の部屋から出てきた曰くありげな小さい円盤には鶴と亀が彫られていた。

エピソードがそれぞれ進んでいくがその底にいつも「かごめ唄」があった。
歌は静かに時代を超え形を変えて伝わっている。
それが又流行り始めていた。

徳川幕府の埋蔵金が亀釣山にあるらしい。

人びとの想いの全ては亀釣山の地下坑道に収斂して、事件が起き呪いの謎が解ける。


それぞれ別な時代に別な場所で生まれて生きた人たちが悪意を避けるために生死を賭ける。現代に起きた悲劇は呪いであったかもしれないし、自己が生み出した醜い欲かもしれない。
時代をまたいで流行りだす「かごめ唄」はヴァン・ダインやクリスティーの作品のような見立てでもなく、横溝さんの名作「獄門島」拠りでもないが気味悪く面白い、ホラーからミステリに近い二作目は、シリーズにする難しさもところどころに読み取れた。


母の実家は石鎚山の高知側で、(架空の村だが)瀬戸内側の早瀬とは反対側になる。四国に居た子供時代の友人は海側に何人かいて松山から山を越えると住んでいる町が見える。私はわりに頻繁に村に行くので、そんなこともあって愛媛県出身の作者だし読んでみたら、受賞作がシリーズになっていてとても面白かった。
もう一冊あるので呪いはどんなふうに解けるのか、汐路の未来や、石丸は何者か、楽しみだ。

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2026年02月15日

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前作で、どこか島家は敬次郎の呪いから除外されているような気がしていた。
島家こそ、喜助一家を何とか助けてくれていた家で、敬次郎はこの家にだけは呪いをかけていないのではないかと。
だが、『呪い唄』の結末を読んで、それは違う気がした。
確かに、島屋敷を歪ませはしなかったかもしれない。
それはもしかすると、島家が喜助一家を助けようとした家だったからかもしれない。
けれど、人間の感情の複雑さは、多分そんなに明確に憎む相手を区別しないんじゃないだろうか。
それこそ、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。
どんなにいい思い出があっても、一つの大きな凶事がそれをどす黒く染めてしまうこともある。
敬次郎は、確かに有力者たちを恨んだかもしれない。
けれど、それはしばらく離れていたことによって、「早瀬」という土地そのものへの憎しみに変わったんじゃないか。
そう思わずにはいられない、今回の仕掛けだった。

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2015年07月27日

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「長い腕」の続編

「かごめかごめ」の歌で、ふたたび「敬次郎」の呪いが動き出す

冒頭、いくつもの時代や場所が違ったエピソードが紹介され
それがひとつひとつ「敬次郎」へと繋がっていく感じは、なかなか読ませた。

現代と、江戸時代の勝海舟の話が交互に出てくるのも
なかなか新鮮で、第一作より個人的には好きかも。

最終作、早く読みたい~!

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2015年02月10日

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ネタバレ

長かった~~~
いや・・・そうではない・・・・ちょっと現代と江戸の話が交差していて世界観がね・・・・
でも・・・Ⅲが気になる・・・・。

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2015年01月08日

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「長い腕」の続編。人物造形やプロットは前作を上回る出来ではないだろうか。出だしのエピソードも前作に比べるとリアリティがあるように思えた。だが、謎解きという点では、どうやって真実にたどり着いたのかという点が説明不足であり、非常に不満が残った。

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2014年03月03日

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3部作になる予定みたいですね
前作同様、難解で分かりづらいところも多々あるのに、面白くて一気読みに近い状態にさせてくれました♪
サブキャラが謎のままなのは、本当に3作目への伏線なのか?

例の“呪い”の結末も気になるけど、更に気になるのはやっぱり冷酷探偵な“石丸”の正体♪  3作目も、買わざるを得ないw

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2013年08月05日

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長い腕の第二弾。

続き物だと知らなくて、前回あやふやに終わってしまって不完全燃焼でしたが、本第二弾を読んで、敬次郎の呪いが、一層濃厚かつ明瞭に描かれていてスッキリしました。

呪い歌=かごめ歌。この歌が江戸末期から巷で流行ると、悪いことや災いが起きると江戸の町民が騒いでいた。。と言う江戸末期の時代背景を、勝海舟親子を用いて丁寧に描き、現代では、女子高生の着信メロディーから事を発し、色々なところで聴かれる様になった『かごめ唄』の不気味さを背景に、東京では大きな地震が発生。また前回の主人公汐路の故郷での敬次郎の執念から察する次の呪いの恐怖。。

と過去と現在、東京と愛媛といった形で,さまざまな角度から呪い唄が交差していくのが,読んでいて引き込まれました。

敬次郎の自分の家族を心中に追いやった地主達への復讐、末代まで呪うという恐怖が丁寧でかつリアリティをもって描かれていて、前回よりも詳細まで丁寧に描かれている感じがしました。お化け的な呪いではなく、人間の弱みに付け込んだ呪いがある意味現実でも有り得る内容でゾクッとさせられます。

汐路の姉が唯一の癒しキャラwフィンランド料理店主の人と、うまくいってほしいな(´∀`)

さくいんで、三部作になると書いてあったので、次がとても楽しみです。

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2013年08月03日

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長い腕のまさかの続編。文庫が平積みされているのを見つけたときは、数秒突っ立ってしまった。十一年ぶりらしい。凄い。前作から思っていたけど、本当に淡々と何も進行していないようでいつのまにか何かが変わっている、不思議な文を書く人だなぁと思う。今作も読み始めて、そして読み終わっていた。 歪み、呪いだとかがテーマだけれど、気持ち悪いとは余り感じないのも不思議。私だけかもしれない。そして勝海舟が格好いい。どの小説読んでも勝さんは格好いいのが多いなぁ。

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2015年12月02日

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一気に読めた。最後の最後にバタバタっと終わった、という印象は前作とかわらず。勝海舟パートが面白かった!

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2013年05月05日

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長い腕の続編。過去現在。3つの物語がリンクしていく。多少無理があるにしても続編はつまらないことも多いがこれは次回作も期待される。

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2013年03月29日

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「長い腕」の続編。
展開の早さと幕末と現代を行き来して謎解きが進むところが面白くて、一気読みだった。一作目より読み応えがあった。

前作が横溝正史ミステリ大賞受賞だったが、この作品の方が横溝正史色が強いように思う。あちこちに撒かれた伏線が一気に回収されるまで犯人の予想がつきにくい。

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2013年04月26日

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前作を読んだのが2004年・・・。
かなり前作から空いていますが、
話の中ではそれほど時間が空いてません。
ほんとに続編です。
ですから、私のように内容忘れちゃってる方は、
読まれる前に前作をおさらいしといた方が楽しめます。

で、内容ですが、今回も変わらず面白かったです。
前作はなんとなくホラーな怖さが強いように思ったのですが、
今回はその手の怖さよりサスペンス色が濃くなってます。

色々複線の巡らし方は変わらず面白くよく出来てるなぁと・・・。
最後にまとめてではなく順につながっていくのですが、
その都度引き込まれていく感じです。

いくつかあるプロットの中で、
関連する、しかし時代も話自体もちょっと違う物語が
平行して進んでいくのですが、
それも違和感なく馴染ませてるところが上手いです。

更に続編が出るらしいので、楽しみです♪

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2013年03月02日

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前作『長い腕』の続編。島汐路をメインとする現代パートに、勝麟太郎をメインとする江戸時代パートが挿入された構成で、閉鎖的な田舎の歪んだ呪いから、話が一気に広がった。
ただ、前作のほうがおもしろかったような??? 江戸時代パートが入ったことで、肝心の現代の物語がぶつ切りにされ、読ませる勢いが鈍くなったような。呪い唄も説明的になってしまったような。細かい説明よりも、ぞっとする感覚、正体の見えない不気味さなど、雰囲気を楽しみたかった。
とはいえ、その後が気になってついつい手にとってしまう。

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2025年01月13日

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三部作という本作、今作はミステリというよりもサスペンスが際立つ。だが、自分には今ひとつ何がしたかったかよく分からずに読み終えてしまったという印象が強い。主人公がどうも影が薄くて作者の都合のいいようにだけ動く設定にしか見えず、そこだけ残念。

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2023年07月07日

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2022.03.19

「長い腕」から10年以上経って上梓された本作は、前作のテンポ、スピード感ともに失速していてやや残念だった。
登場人物が多く、混乱したし、結局最後はまた源田と石丸に持ってかれるのかよーとも。

謎解き要素も多々あるものの、前作よりだいぶ弱く感じる。汐路のキャラも失速していた。200ページあたり汐路が東京に見舞いに行くあたりでやっと少し面白くなってきたかな…という感じで前半のもたつきが長くて読むのに時間がかかってしまった。ハラハラするシーンも、坑道に入ったところ数ページで物足りなかった。

なんとか読み終えたけど「弔い花」も読むのはしんどいな…と思ってしまった。石丸が気になるので読みますが。

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2022年03月20日

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長い腕シリーズ二作目となる今作では、過去と現在、二つの時代を行き来しながら物語が展開されていく。敬次郎の罠が分からず、主人公とともに謎を追いかけながら読み進めることができた。それにしても、石丸が何を囁いたのか気になる…。

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2021年08月07日

Posted by ブクログ

待望の続篇。 事件が表に出てこないまま最後に被害者と犯人証されても・・ Ⅲもあるようなので是非読みたい。※汐路に色気なり、可愛さが欲しいところ。
次回作に期待。(☆は3.5つけたい)

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2015年05月28日

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ネタバレ

冒頭からズシンとくる衝撃。恨みの深さを思い知る。
勝小吉・麟太郎親子のパートの謎解きの展開の方がスッキリしておもしろかった。前巻と同じく駆け足なまとめで終わってしまった現代パートはちょっと不満。
呪いが人の悪意や負の感情にのって伝染していく影響は相変わらず計り知れない。
ケガを押してまで早瀬に現れる石丸さん…その執念が不気味…。

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2022年07月30日

Posted by ブクログ

続編をやっと見つけて購入。

前作と同様に、読んでいるとじわりじわりと薄ら寒さが追いかけてくる。
敬次郎怖い。
頭良すぎて怖い。
石丸さんの正体不明な感じも怖いなー。
三部作らしいから次巻が楽しみ。
ちゃんと決着つくのかな?

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2014年03月23日

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100年以上も前に、まさに「末代までの呪い」ともいえる罠を仕掛ける復讐の敬次郎。前作は建てた家に微妙な歪みを持たせ、日常的なストレスで異常者を育てる離れ業を見せ、本作では唄に仕掛けた「徳川埋蔵金」伝説に早瀬の末裔がおどらされ、厄災の種となる…。

オカルト要素を強くもたせるのかと思いきや、前作同様に敬次郎の復讐の策であり「作」でした。

ミステリーとして巧い手法は多くて、結構一気に読み進めたい衝動に駆られますが、いかんせん最後の石丸達の余裕というか、手を回して万事解決される立ち回りがねぇ…。

最後まで読み終え、作者後書きで語られる三部作宣言…。同じようなパターンと石丸が最終ボスパターンだけはやめてけれ(笑)

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2014年01月30日

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長い腕シリーズ。
呪い歌はかごめ歌。
あの歌はすごく不気味だなーと昔から思ってたので
題材になっててちょっと嬉しかったw

現代の早瀬と、江戸時代とを「かごめ歌」でつないで収束させていくのはおもしろかった。

けど、肝心の敬次郎の罠が微妙だった気が・・・。

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2013年11月24日

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終盤に入ってからの加速感がいい。
主人公も含めて、ちょっと歪んだ登場人物達の不安定な理由は、最終編で明かされるのか期待。
汐路が呪われない、の意味が気になる

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2013年09月19日

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今と昔、いろんな時代が入れ代わり立ち代わり出てくるのは新鮮でした。
が、今一つ活かしきれてなかったような気も。
小吉&長谷川とおじいちゃん勢がかっこよかったので残念です。

また、石丸ファンの自分としては不完全燃焼でした。もっと汐路とからんでほしかったし、もっと石丸自身の闇も描いてほしかったです。
なので次回に期待します。汐路VS石丸が見てみたい!

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2013年02月25日

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2月-5。3.5点。
長い腕続編。三部作らしい。
前作の登場人物が、中心。過去の建築家の呪いが。まあまあかな。
暗いが、謎の脇役がミステリアスで結構魅力的。

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2013年02月14日

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「長い腕」の続編。後書きを読むと3部作の予定らしい。舞台は前回と同じく愛媛の早瀬村。敬次郎がかけた呪いを再び追いかけています。

前回の呪いのトリックが衝撃的だっただけに、今回はそれほどでも、という印象。もちろん呪いとして成立はしていると思うけれども。前作の記憶が薄れているのか、石丸さんがどういった人物だったのか曖昧。こんな謎な人だったっけ?
時代が行ったり来たりするけれど、読みにくくはなかった。テンポ良くラストまで一気に読めた。

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2013年01月23日

Posted by ブクログ

江戸時代と現代を行ったり来たり。飽きさせず、怖すぎず、ちょうどよい面白さで、さくさくと読めました。前作『長い腕』を面白く読んだ記憶はあるんだが、内容をさっぱり覚えていないため、登場人物のことがいまいちわからないところあり。

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2012年11月25日

Posted by ブクログ

本屋で思わず声をあげてしまった。
「長い腕」以来全く音沙汰のなかった川崎草志の新作、しかも長い腕の続編が出ているではないか!

江戸時代、若き日の勝海舟の物語と並行して進んでいくので、汐路達の物語が全体の半分程度しかなかったのはちょっと残念だったが、前作のメ登場人物達が元気に動き回っていたのは嬉しかったし、クライマックスの怒濤の展開にも引き込まれたし、十分に楽しめた。

3部作、ということなので、今から最終巻が楽しみです。
忘れた頃に出る、という事がなければいいのだけれど。

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2012年11月23日

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川崎草志待望の新作にして、長い腕の続編。

じわじわと真綿で締め付けるかのような感じがたまらない。
ただ前作より最後の爆発力がなかったかなあ。
だがしかし面白い。

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2012年11月13日

Posted by ブクログ

前作から数か月後、島汐路はさらなる過去からの罠を予感して故郷での探索を続けていた、そんな中汐路は元軍人の老人と引き合わされる。

プロローグにさまざまなエピソードが断片的にはさまれて次が気になってしまう展開です。さらに驚きなのは汐路が現代の時間軸で調査するのと並行して、勝海舟の若い時代の話が同時並行で進んでいくこと。この二つがどう結び付くのかとても楽しみにしながら読んでいきました。

ただ導入部は引き込まれるものもそれぞれの事件のつながりが分かりにくく、勝海舟というビックゲストが出てきた割にそこでの謎解きも正直なところあまり大したものではないかなあ、と思ってしまいました。

汐路が調査をする現代のパートの犯人の動機もイマイチ分からなかった。前作は「歪み」の原因となる罠がはっきりしていただけに恐ろしさも感じたのですが、今作は罠というよりもそれぞれの人の問題じゃないか、とも思ったり…

あとがきによるとこの『長い腕』は三部作になるそうです。個人的には毎回事件に介入してくる石丸さんが気になって仕方ないので、そのあたりの説明も入れてくれる作品を期待しています!

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2013年02月02日

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