川崎草志のレビュー一覧
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前作で、どこか島家は敬次郎の呪いから除外されているような気がしていた。
島家こそ、喜助一家を何とか助けてくれていた家で、敬次郎はこの家にだけは呪いをかけていないのではないかと。
だが、『呪い唄』の結末を読んで、それは違う気がした。
確かに、島屋敷を歪ませはしなかったかもしれない。
それはもしかすると、島家が喜助一家を助けようとした家だったからかもしれない。
けれど、人間の感情の複雑さは、多分そんなに明確に憎む相手を区別しないんじゃないだろうか。
それこそ、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。
どんなにいい思い出があっても、一つの大きな凶事がそれをどす黒く染めてしまうこともある。
敬次郎は、確かに有力者た -
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やっと三部作を読み終わりました!簡潔に終わっているし、鶴太=敬次郎の呪いが結局は早瀬の庄屋を根絶やしにしてしまう悲しい最後。
それと並行し、同じく自らの復讐に静かに暗躍する石丸さんの執念が、現代の敬次郎となって、最後までハラハラでした。
個人的には生きて、主人公の島家の汐路ちゃんとくっついて欲しかったけれど、そこはご先祖同様叶わずに終わってしまい、なんだか事件解決したものの、悲壮感が残りました。
実際身近に居ないのでわかりませんが、親兄弟が居なくなったら、自分だけで強く生きようとは思えないものなのでしょうかね〜。本当に血が途絶えてしまう事を、死んだ家族は望まないと思うけどなぁ〜っと思いを -
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長い腕の第二弾。
続き物だと知らなくて、前回あやふやに終わってしまって不完全燃焼でしたが、本第二弾を読んで、敬次郎の呪いが、一層濃厚かつ明瞭に描かれていてスッキリしました。
呪い歌=かごめ歌。この歌が江戸末期から巷で流行ると、悪いことや災いが起きると江戸の町民が騒いでいた。。と言う江戸末期の時代背景を、勝海舟親子を用いて丁寧に描き、現代では、女子高生の着信メロディーから事を発し、色々なところで聴かれる様になった『かごめ唄』の不気味さを背景に、東京では大きな地震が発生。また前回の主人公汐路の故郷での敬次郎の執念から察する次の呪いの恐怖。。
と過去と現在、東京と愛媛といった形で,さまざまな角 -
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前作を読んだのが2004年・・・。
かなり前作から空いていますが、
話の中ではそれほど時間が空いてません。
ほんとに続編です。
ですから、私のように内容忘れちゃってる方は、
読まれる前に前作をおさらいしといた方が楽しめます。
で、内容ですが、今回も変わらず面白かったです。
前作はなんとなくホラーな怖さが強いように思ったのですが、
今回はその手の怖さよりサスペンス色が濃くなってます。
色々複線の巡らし方は変わらず面白くよく出来てるなぁと・・・。
最後にまとめてではなく順につながっていくのですが、
その都度引き込まれていく感じです。
いくつかあるプロットの中で、
関連する、しかし時代も話自体 -
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ネタバレ短いしさくさく読める。
前半はゲーム制作って大変なんだな…とか、今じゃ同じグッズを大量に持ってることも普通(?)なんだよ…とか、思ったりした。
主人公は行動力と思い切りの良さが半端ない。フッ軽。だからこそ展開が早いんだな。あと先考えてぇとも思うけど。
石丸さんいい人〜と思ってたけど後半にいくにつれウン?となった。いい人すぎて怖い。なんでそこまでしてくれるの?なんでそこまでするの?主人公に多大な恋愛感情や弟子愛みたいなのがあるなら、まあ分かるけども、それもなさそうだし。
いろいろと人怖な話でした。
一点。HNケイジロウとケイジロウというアニメキャラクターについて、あれは偶然同じ名前のものがあって