伊藤氏貴のレビュー一覧

  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    【感想要約】
    本書は情報過多と分断の時代に必要な読解力の重要性を示し、西欧の読解理論に基づく七つの技法を具体例とともに解説する。より深い読解へ導く、実践的入門書として最適な一冊である。

    【内容】
    著者は読解力の重要性が今後増していく理由として以下の2点を挙げている。
    ①インターネットやAIにより情報を探すことが容易になった分、そのテクストの裏にある筆者の意図を掴むことの必要性増大
    ②正しく相手の主張を理解した上で建設的に議論をすることの重要性
    その上で西欧(比較断章法に基づく聖書分析が発展)で発展した読解技法に基づいて、7つの読む技法を紹介している。
    ①論説文の構造の分析と読解(前提常識に対

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    2026年01月19日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    読む技法
    詩から法律まで、論理的に正しく理解する
    著:伊藤氏貴
    出版社:中央公論新社
    中公新書 2883

    良書、テクストを徹底的に理解するための方法論を伝授する書です

    本書は、「読む」などという生やさしいレベルではない。言語のテキストを「解釈する」、もしくは、「分析する」というほうが近いニュアンスと感じる

    第七講に、ターヘルアナトミアの和訳に四苦八苦する前野良沢や、杉田玄白の話がでてきます
    わずかなオランダ辞典にしっくりした表現がなく、何度も読みかえしたり、他の文献を読み漁る話があり、激しく共感しました。

    学生のとき英語の数学の本を数頁づつ、和訳しながら、証明問題を行う持ち回りの授業で

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    2026年01月07日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    作家の川上未映子さんが面白いとおすすめしていたので読んでみました。

    樋口一葉は「たけくらべ」しか読んだことありませんでしたし、古文!教科書!みたいなイメージでした。

    樋口一葉の伝記ではあるのですが、タイトルすごいですよね。赤貧って。借金記録だらけです。

    女性が働くことが当たり前ではなかった時代の男不在家庭の貧困、現代ではあり得ないぐらいの多くの知人への借金、没落士族の矜持、慕っている師匠への恋と文学性の違い、奇跡の14ヶ月…短い生涯の中に名作が生み出されていくまでの過程がぎゅっと詰まっていました。明治に作家として食べていくのがいかに大変だったかよくわかります。

    貧困にあっても芯のある気

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    2025年12月13日
  • 現場から考える 国語教育が危ない! 「実用重視」と「読解力」

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    私の友人はこう言う-「国語は好きだった。でも国語のテストは嫌いだった」と。
    なぜならテストでは、例えば文中での主人公の気持ちを表している答えを選択肢から選ばせたり、短文で書かせたりするが、自分がそうだと思っていた答えと正答とが必ずしも一致しない、あるいは疑問が残るということが多かったかららしい。

    私も国語教育のこの部分に前から疑問を感じていた。なぜ1つだけ正答を求めさせようとするのかと。私はこう考える-国語とは1つの正答を導き出すというより、そこに至る思考や論理を肉付けし、人間としての思考力を高めていく教科だと。よく使われる例えだが、授業で先生が「雪が溶けると何になりますか?」と子どもに質問

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    2025年12月08日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    『銀の匙』という小説を中学の3年間かけてじっくりと読むという授業で、全ての学びの背骨である国語をしっかりと教えた灘校の教師橋本武さんという方をご存知だろうか?私は、サトマイさんのYouTubeで知り、本書を手にしました。最近の世相では効率的に、早いということに価値があるような趣ですが、学びに関してはそれが当てはまらないことが、よくわかります。
    こんな授業を受ける機会があったら、受けてみたいと心の底から思います。
    関連する書籍は他にもあるので、興味のある方は橋本武さんの書籍をぜひお読みください。そして、教材となった『銀の匙』も恥ずかしながら、未読なので私も読みたいと思っています。

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    2025年09月04日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    樋口一葉の経済状態が克明に明らかにされている。借金や質入れ、原稿料収入など、時系列でたどられて、非常によくわかった。独自の視点から作られた一年譜は一葉研究の貴重な資料になる。よくここまで調べ上げたなあとおもったら、著者は『樋口一葉詳細年表』の編者でもあると後書きを読んで知り、なるほど、それだけの膨大かつ緻密な調査、研究があればこそと、頷けた。
    樋口一葉の作品に深く感動した者として、一葉がこのような素晴らしい作品を世に残すことができたのは何故なのか、是非とも知りたかった。その期待に十二分に応えてくれた著作だった。
    樋口一葉研究をさらに一歩二歩と前進させた価値ある研究成果、力作だと感動した。

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    2024年11月21日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    最後の章を残して返却。買いかな。
    詳細年表(勉誠出版)もあり。
    新刊書店で購入(2023/04/16)

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    2023年04月16日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    これ、今のところ、2020年No.1です。
    灘高の国語教師がいかにして、教材研究をして、生徒と対話をしてきたか。
    一冊の文庫本を中学校の3年かけて読みます。単語ひとつへの手間ひまのかけ方、結果が出なかった時の覚悟-。
    著者の筆力も高く、久しぶりに本でこころか震えました。

    「私立初の東大合格者日本一」を出した、
    矜持と美学。

    “なんとなくわかった”では済まさないし、勉強は受験のためのテクニック攻略じゃないし、すぐ役立つことはすぐに使えなくなるということを、多感な時期に感じてもらえる授業力が素晴らしかったです。素晴らしいという言葉じゃ、足りないくらい。

    今、テレビで頻繁にお見かけ

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    2020年04月23日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    ネタバレ

    公立中学の滑り止めだった私立中学で、「1冊の文庫本を3年間かけて読む」という異例の授業を行った教師がいた。

    その教師の名前は橋本武。
    橋本は「銀の匙」という文庫本を興味がある部分で横道にそれながら、主人公の少年時代を追体験していく授業を展開する。
    駄菓子屋のシーンで実際に駄菓子を食べながら朗読、凧揚げのシーンで1から凧を作って揚げる。
    生徒たちは体験を通じてスローペースで物語に没入し、楽しみながら学んでいく。
    そんな異例の授業は、カリキュラムや効率重視の現在の国語教育へのアンチテーゼにも見えて非常に面白い。

    教え子たちは皆、学ぶ力の背骨となっているのが橋本の授業だと語る。
    様々な事象に興味

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    2018年09月03日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    その当時無名だった灘高をここまでの名門に仕上げた方の本。

    「横道こそが王道」

    新鮮な気分と共に自分の意欲をすごくかき立てられる。

    先日101歳でお亡くなりになったと知り、これは単なる偶然ではないのかもしれない。
    ご冥福をお祈り致します。

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    2013年09月13日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    先生とは、授業とは、学びとは、、
    そんなことについて考えたり、感心したりする本でした。この本の主人公となっている橋本先生は本当にすごい!受けてみたかったな〜

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    2012年12月20日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    この本は読書論や速読法の伝授本ではなく、文章をいかに理解するか(行間の読み方、背景など)という「技法」を講座形式でまとめたもの。

    よって、「どうやったら文章を早く読めるか」、「どうやったら頭に残るか」と即効薬のように手に取ると期待外れかもしれない。ここに書かれた技法を活かしつつ、さまざまな文章を読み進めていく事で次第に得られていくのだと思う。

    この本の内容自体は具体的なテキストを用いて、話が進むので読みやすく分かりやすい。
    ただ、個人的に最終節の「歴史」についての文章は全く理解できなかったので再読して技法を確認する必要があると感じている。

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    2026年01月14日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    帯はちょっと違うな。「分かったつもり」に引っかけた本ではない。
      むしろ、端正な入門書的な読むための技法の本でした。そんなに専門的・抽象的な内容ではなく、具体的だし分析も分かりやすい。網羅的であることを目指していないし。
     出発点になる本。これを読んで終わりだと、多分もったいない。
     

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    2025年12月21日
  • 生きるために読む 死の名言

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    だって死ぬ時は
    「お世話さまでした、
    とても面白かったです、
    納得行きました、ウフフフ・・・」
    って言いたい欲はあるの。

    樹木希林




    いつかは死ぬじゃなくていつでも死ぬという感覚

    人々のために努力をすることが生きるということであり、何もしないのは死と同じである。
    自分を捨てることこそから生は始まるのだ

    新渡戸稲造

    晩年の稲造
    内川永一朗さん

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    2025年06月03日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    考える力の大切さ 舞台は学校だけど、「考える力の大切さ」は学校だけではなく社会人になってからこそ必要で、人材育成でもとても参考になる話だと感じた。

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    2026年01月12日
  • 現場から考える 国語教育が危ない! 「実用重視」と「読解力」

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    はいどうも、どうもどうも
    岩波ブックレットがどんなテーマでもあまりに分かりやすく書かれているために読み終わった途端に私最初から同じ意見でしたよって顔するひまわりめろんですどうもどうも

    岩波ブックレット1092は国語教育について!

    教育改革により定められた新たな学習指導要領により「実用的な文章」の読解力の向上を求められるようになった「国語」の授業

    ただ全体の時間は決まっているので、その分「古典」や「小説」などの物語を読む時間が削られることに
    えー「国語」ってそっちがメインじゃん
    言葉を学ぶってのはさーってのが主旨のよう

    『檸檬』『蜜柑』の読み比べとかあって面白かったです

    たださ〜「国語

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    2024年07月13日
  • 生きるために読む 死の名言

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    大伴旅人の万葉集の言葉が印象に残りました。
    「生ける者つひにも死ぬるものにあればこの世なる間は楽しくあらな(人は必ず死ぬのだから、生きている間くらいは楽しくすごしたいものだなあ)」

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    2024年05月21日
  • 生きるために読む 死の名言

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    歴史にあまり明るくない私ですが、名の聞いたことのある歴史的な方から、表立って聞いたことはなくても偉大な功績を残している方など様々な偉人が考える「死」について、興味深く読めました。
    名の知ってる偉人がよく見ると自分より若く亡くなっていたり…自分の人生について、生について考えることができました。

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    2024年04月05日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    貧乏日記といえど、物語ではなく樋口一葉の日記から彼女の生活をたどる解説書。説明文に留まらず、ストーリー風な文章を挟み読みやすい。明治維新では武士を含め生活は以前より苦しくなった人々が多いことが苦しい。たけくらべを読みたくなった。

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    2023年12月31日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    赤貧日記とあり、貧乏という視点から見た樋口一葉というテーマはあるものの、実質的には樋口一葉の評伝に近い。日付単位で年表を付記するほどなので、かなり細やかな作業である。

    一葉はとても賢い子どもだったらしく、父親もその才気を伸ばそうと学校に通わせる。当時、女子の小学校進学率は五割にも満たなかったらしいが、一葉は母親によって退学させられる。当然だが、一葉の幸福を願ってのことである。女子にとっての教養は幸福の邪魔である、というのが当時の常識であり、先進的であった父も渋々納得する。それは、無教養でも一心不乱に樋口家の幸福を支えた母への優しさでもあった。

    ともあれ、一葉の幼少期は裕福であり、教養も身に

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    2023年09月17日