伊藤氏貴のレビュー一覧

  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    評論から小説まで、読むことはこんなに奥深いということを実感させられる本。AIが発展しても、文脈やコンテクストを読み取る力は持っておくべきだなと感じました。 わかりやすい文章も大切ですが、こうした読む技法も大切。

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    2026年04月28日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    伊藤氏貴 著『読む技法 詩から法律まで』のレビューです。

    久々に、書店で出会ってそのまま購入した本です。

    冒頭に、「太郎はクマと同じくらいハチミツが好きだ。」という例文が登場します。
    これを見て、「はいはい、クマもハチミツが好き、とも読めるし、クマとハチミツを並列しているとも読める、曖昧な文である、みたいな話ね」と思ったのですが、全く違いました。

    著者は、クマと同じくらい、と書いた筆者の意図まで読むことで、この文の意味は一つに定まる、と言います。
    このように、書かれている文章の意味を一つに定めるために、どのような読み方をすればよいかが詳しく解説されています。

    読解手法の羅列や単なる解説ではなく、ネットに公開されている(青空文庫などの)文章や容易に手に入る小説を参照しながら、一緒に読み進めるものです。

    少し哲学的な思想も入ってきて難しいですが、興味深く読めました。
    情報処理としての読む行為の意義が薄れてきたいま、本好きの方におすすめします。

    各章の概要としては下記のとおりです。
    ・<比較断章法>同一の著作に根拠を追い求める徹底的な読み方。
    ・<地平の融合>読むことの意義に示唆を与える。
    ・<法的解釈>法律ですら行間の解釈が必要であることを示した。
    ・<精読・注釈>意味を一つに定める前に可能性を最大限まで広げる技術。
    ・<テクストの横断>複数の文章にまたがって読むことによる効果と注意点を述べている。
    ・<構造主義>作者や歴史を超える=捨て去ると同時に、差異に注目できるようになる。
    ・<ナラトロジー>その部分は誰が誰に向けて語っているのか、それによって筆者の意図を探れる。
    ・<解釈学的循環>部分の理解と全体の理解が相互に依存していることが、繰り返し読むことの意味を示唆する。

    なお、筆者は一貫して、「殺伐としたインターネット」に警鐘を鳴らしており、その原因の一つが「読む力の欠如」だと主張しています。

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    2026年03月22日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    この本は読書論や速読法の伝授本ではなく、文章をいかに理解するか(行間の読み方、背景など)という「技法」を講座形式でまとめたもの。

    よって、「どうやったら文章を早く読めるか」、「どうやったら頭に残るか」と即効薬のように手に取ると期待外れかもしれない。ここに書かれた技法を活かしつつ、さまざまな文章を読み進めていく事で次第に得られていくのだと思う。

    この本の内容自体は具体的なテキストを用いて、話が進むので読みやすく分かりやすい。
    ただ、個人的に最終節の「歴史」についての文章は全く理解できなかったので再読して技法を確認する必要があると感じている。

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    2026年01月14日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    帯はちょっと違うな。「分かったつもり」に引っかけた本ではない。
      むしろ、端正な入門書的な読むための技法の本でした。そんなに専門的・抽象的な内容ではなく、具体的だし分析も分かりやすい。網羅的であることを目指していないし。
     出発点になる本。これを読んで終わりだと、多分もったいない。
     

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    2025年12月21日
  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する

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    面白かった。

    「論理的に正しく理解する」とあったので、難解な公式が持ち出されるんじゃないかと構えていたのだけど、じっくり一講ずつ読めた。

    ただ、ざっくりまとめることが難しい(笑)
    少なくともオビにある「読めたつもりが危ない!」は、この本の持つ、じっくり感を浅くしているのではないか?と思う。

    最終章の、東大の問題(反歴史論)も面白かった。
    問われていることを、答えるのは難しい。
    それまで読んだことを繋ぎ合わせながら、時には補いながら、言葉にしてまとめる作業って、簡単ではないなぁと今更ながらに思う。

    解釈と言葉が一致するとも限らない。
    言葉を読んだ時に、また違う地平が拓けたりする。

    それでも、「読む」ことは、他者の思考に触れる一つの手段で、もっと大きな構造を描く一つの方法なのだと感じた。まぁ、言いながら、何を言っているのか掴み切れていないから、ダメなのだけど。

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    2025年11月24日
  • 生きるために読む 死の名言

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    だって死ぬ時は
    「お世話さまでした、
    とても面白かったです、
    納得行きました、ウフフフ・・・」
    って言いたい欲はあるの。

    樹木希林

    癌


    いつかは死ぬじゃなくていつでも死ぬという感覚

    人々のために努力をすることが生きるということであり、何もしないのは死と同じである。
    自分を捨てることこそから生は始まるのだ

    新渡戸稲造

    晩年の稲造
    内川永一朗さん

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    2025年06月03日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    考える力の大切さ 舞台は学校だけど、「考える力の大切さ」は学校だけではなく社会人になってからこそ必要で、人材育成でもとても参考になる話だと感じた。

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    2026年01月12日
  • 現場から考える 国語教育が危ない! 「実用重視」と「読解力」

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    はいどうも、どうもどうも
    岩波ブックレットがどんなテーマでもあまりに分かりやすく書かれているために読み終わった途端に私最初から同じ意見でしたよって顔するひまわりめろんですどうもどうも

    岩波ブックレット1092は国語教育について!

    教育改革により定められた新たな学習指導要領により「実用的な文章」の読解力の向上を求められるようになった「国語」の授業

    ただ全体の時間は決まっているので、その分「古典」や「小説」などの物語を読む時間が削られることに
    えー「国語」ってそっちがメインじゃん
    言葉を学ぶってのはさーってのが主旨のよう

    『檸檬』『蜜柑』の読み比べとかあって面白かったです

    たださ〜「国語」の授業で読んだ物語ってあんまりよく覚えてないんよな
    そもそも読書にハマったのも「国語」の授業きっかけじゃなかった気がするし

    んでもやっぱり物語に触れる機会が減ってくってのは良くない気がすーる
    だって物語が人を育てるんよ

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    2024年07月13日
  • 生きるために読む 死の名言

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    大伴旅人の万葉集の言葉が印象に残りました。
    「生ける者つひにも死ぬるものにあればこの世なる間は楽しくあらな(人は必ず死ぬのだから、生きている間くらいは楽しくすごしたいものだなあ)」

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    2024年05月21日
  • 生きるために読む 死の名言

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    歴史にあまり明るくない私ですが、名の聞いたことのある歴史的な方から、表立って聞いたことはなくても偉大な功績を残している方など様々な偉人が考える「死」について、興味深く読めました。
    名の知ってる偉人がよく見ると自分より若く亡くなっていたり…自分の人生について、生について考えることができました。

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    2024年04月05日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    貧乏日記といえど、物語ではなく樋口一葉の日記から彼女の生活をたどる解説書。説明文に留まらず、ストーリー風な文章を挟み読みやすい。明治維新では武士を含め生活は以前より苦しくなった人々が多いことが苦しい。たけくらべを読みたくなった。

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    2023年12月31日
  • 樋口一葉赤貧日記

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    赤貧日記とあり、貧乏という視点から見た樋口一葉というテーマはあるものの、実質的には樋口一葉の評伝に近い。日付単位で年表を付記するほどなので、かなり細やかな作業である。

    一葉はとても賢い子どもだったらしく、父親もその才気を伸ばそうと学校に通わせる。当時、女子の小学校進学率は五割にも満たなかったらしいが、一葉は母親によって退学させられる。当然だが、一葉の幸福を願ってのことである。女子にとっての教養は幸福の邪魔である、というのが当時の常識であり、先進的であった父も渋々納得する。それは、無教養でも一心不乱に樋口家の幸福を支えた母への優しさでもあった。

    ともあれ、一葉の幼少期は裕福であり、教養も身につけ、本も身近にあった。しかし、それは暗転する。兄の病死や父の事業失敗からの死、樋口家を背負うことになった一葉は、貧乏のなかに身をやつすことになりながら金を稼ぐことに躍起とならざるをえなくなる。

    一葉の特殊性は、浮き沈みの激しい人生から芽生えたものであるのは疑いの余地がない。当時でも文章を書く女性はいたが、それは当然のことながら恵まれた富裕層として、庇護された人生を送っている女性たちである。
    しかし、一葉は教養を身につけた女子として過ごしながらも、貧しさに襲われ一家を背負うことになるという、両極端な人生を歩む。これこそが一葉の強みであったという。

    文章としては、著者のめりはりがついた筆致と、一葉本人の性格や人生が一致していて、おもしろく読めた。

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    2023年09月17日
  • 生きるために読む 死の名言

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    言葉の力
    「人生にはいい言葉が要る いい言葉があれば いい人生が作れる」と思う。言葉に感化され何事に対しても意欲を高めることができる。それは多くの人、事に出会い、経験し、知識も、人脈も増える。楽しい悔いのない人生は自分を駆り立てる言葉を一つくらいは持つべきだ。
    「人生はドラマ 演じて感銘されるが本望」何事も一生懸命に人の役に立つと思えば最高の人生になると信じたい。

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    2023年09月10日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    ネタバレ

    信念が無いとできない教育方法だよなあ。
    今だったらモンスターペアレントにフルボッコされそう…

    すぐに役立つことはすぐに役立たなくなる

    この言葉、橋本先生の言葉として紹介されてる感じだけど、小泉信三じゃないの?

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    2023年08月11日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    ◆2021/08 購読
    漫画「銀の匙」を読んだ関係で、元祖『銀の匙』があるということを知りました。銀の匙という書籍をもとに国語の授業を行い、灘高を一躍、トップ高におしあげたという実話。こんな国語の授業あったら面白いだろうなーという内容でした。子供たと接する際に、少しでもエッセンスを取り入れて行きたいなーと思いました。

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    2021年12月11日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    「すぐ役立つことはすぐ役立たなくなる」

    「自分が読んだもの、調べたこと、体験したこと、つまり追体験したものは本当の力になる」

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    2020年05月19日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    無理やり覚えさせられるのではなく、生徒自身の興味を引き出すことができるのは、教師やテキストではなく生徒自身が主役になれるからなんじゃないか、と思った。

    感性はもって生まれたものではなく、育てることができるものであると証明している。中~高校生の授業がテーマの話なので、感性のやわらかい子どものうちに、と書いてあったが、大人でも感性を育てることは出来ると思う。自身が興味があることを徹底して調べること、その内容を議論すること、というのは、大人になったからこそやりたいと思った。

    有識者が語り手の役割と随時の解説を担っていたが、どちらかというと解説はまた別枠でやって、地の文は語り手は出てこない方がまとまりがよかったかな、と個人的には思う。本というより、コラムをまとめた雑誌のような印象。気軽に読みやすいので、スロウリーディングの概念を広める役割になっている。

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    2019年08月09日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    学力を育てるというより、人間を育てるエチ先生の授業。自分で自発的に考えることが出来れば、勉強だって楽しく思えるようになるかもしれないし、大人になってもしっかりとした考え方が持ち、様々な状況に柔軟に考えることができるかもしれない。そんな考え方を教えてくれる先生がもっといたら、きっと学校が楽しいものになっていたかも。そんな授業を行なってきたエチ先生の授業は素敵だ。うらやましい。

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    2014年08月07日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    ネタバレ

    灘中高の元教師、橋本武先生は、中勘助の「銀の匙」を教材にして、中学一年から三年までの国語の授業を行った。

    3年間かけ、一つの作品を読み込んでいく途中で、文中のエピソードから横道にはずれ、美術や、数学の勉強にもつながっていく授業だった。

    この本はその授業を受けた子どもたちの今の姿も紹介している。当時の授業の様子や、その授業を受けたことにより、進路や、仕事にどのような影響を及ぼしたかがわかる。

    紹介された人たち、なぜかみなさん、東京大学出身者なんですね。

    この授業、受けてみたかった。そして、この授業、やってみたい。

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    2013年11月07日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

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    まぁ、「東大合格率日本一」っていうのがあって、そこから導かれて、ものすごく外側から書かれた本だから、こんな感じなんだろうなぁ。

    失敗には理由があるけど、成功にはたいした理由はないというのは、この手の本を読むときに、いつも心にとめておかなければならないことです。
    もちろん、そこからなにも学ぶなという意味ではないけれど。

    この物語の中での1番の奇跡は、エチ先生に、自由に精一杯やれる環境があり続けたということですよねぇ。学校では、昔から、「教科書教えろ問題」っていうのがありますから。
    確か、裁判にもなったような気がします。

    その環境をつくって維持していくことも、もちろん、その人の徳であったりするのですが……。でも、その維持や、理解してもらうことにあまりにもエネルギーを使ってしまうと、肝心の所にエネルギーを費やせなかったりします。

    目先のことしか見えないのは悲しい。
    それは、自分にも戒めておこう。

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    2013年01月14日