大学入学後のパートの中ではここがクライマックスだと感じました。私はタイプとして世田介君(その「非凡なる才能が」ではなく「子供のまま大人になってしまった」一人として)なので、今巻は世田介君への感情移入が半端じゃなかった。私は38だけれど、20になる世田介君よりも更に幼い自覚がある。
また、わざとらしく悪い言い方をすれば「売れ線」と世に言われる人々が、どれ程の尋常ではない努力(それこそ正に「全てをギブ」しているように見え、尊敬に値する。)をしているかの片鱗も見え、猫屋敷先生が少しも悪役に見えないのがまた美しい物語だと思う。