内田百間のレビュー一覧

  • ノラや

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    内田百閒先生の、ねこっ可愛がりぶりが面白くって、しかしその分、行方不明になってしまった時の取り乱しようが悲しすぎる。何度も読み返し、そのたびにほっこりし、涙する大好きな本。

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    2025年06月30日
  • ノラや

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    内田百閒が、愛猫ノラが行方不明になってずっと泣いている一連の作品集。
    昭和32年3月27日昼過ぎ、百閒の愛猫ノラは行方が分からなくなりました。翌日から内田は「ノラの事が非常に気に掛かり、もう帰らぬのではないかと思つて、可哀相で一日ぢゆう涙止まらず。やりかけた仕事の事も気に掛かるが、丸で手につかない。」と惨憺たる様子ですが、その後もノラは一向に見つかりません。
    朝日新聞に猫探しの広告を出し、警察署にも届けを出し、NHKでも放送をしても見つからない。4月に見つかったとの報を受け、「うれし涙にむせて、声が途切れて、口が利けなかつた」と感涙するも結局違う猫でがっかり。心労で7kg以上痩せて、目も霞むほ

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    2022年08月20日
  • ノラや

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    文豪内田百閒先生がいなくなったネコを探してオロオロ、メソメソ。
    わかりますとも、その気持ち。
    でもちょっと、度を越してはいませんか?
    奥さまや周りの方々はたいへんだったことでせう。

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    2021年11月21日
  • ノラや

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    猫好き必読の本か何かで取り上げられているのを見て手にした一冊。裏表紙の説明に「消えてしまった」、「病死した」という単語を見て、ちょっと萎えて、しばらく積読。
    やっぱり、猫飼いとしては、胸が痛かったですね。飼い猫が出かけた切り帰って来ない。看病むなしく病死する。いやぁ、耐えられない。
    最初はノラと比較して、仕方なしに飼っているんだというスタンスだったクルにどんどん情が移っていくのが分かりやすい。
    内田百閒読むの初めてですが、昭和30年代、40年代でも旧仮名遣いだったんですね。

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    2021年02月17日
  • ノラや

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    「先生」の家に現れた野良猫。内田百間の師、夏目漱石の『吾輩は猫である』を思わせる微笑ましい猫との出会いが、2章目から急展開する。犬猫を飼ったことのある人なら涙なくして読めないだろう。

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    2020年08月30日
  • ノラや

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    猫を飼おうかなと思っている人に、是非読んでほしい一冊。
    猫のノラとクルツに対する、著者の愛が半端じゃない。
    いなくなった猫を可哀想に思って、70代のじいさんが連日声を上げて泣いているのである。このままではおかしくなってしまう、と言いながら。
    厳格だと言われた作家をここまでメロメロにした猫を、いつか先にいなくなってしまうであろう猫を、それでも飼えるだろうか...?
    猫のいる生活に憧れていたが、私はちょっと無理かもしれない。
    きっとこの作者のように、なってしまいそうだから。

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    2020年07月11日
  • 阿呆の鳥飼

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    鳥を中心にした小動物に対する百閒先生の、愛情にあふれる…、というか、熱が入りすぎたかと思えば、急に醒めたり、と、まあ、何と言うか…。不思議な随筆集である。

    愛でる気持ちと、その真逆の気持ちが表れる、人間の矛盾性。

    「魚の死ぬのを上がると云い、小鳥の死ぬのを落ちると云い」。

    鶏の鳴き声がうるさい。二階の書斎にいて我慢していてもあまりに騒がしいので、癪に障り、わざわざ庭に出て棒で追い出す始末。余計に鳴き声が激しくなるwそして余計に頭にくるwww
    このエピソードは、百閒先生の姿が思い浮かぶ。

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    2019年09月13日
  • 御馳走帖

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    ちょっとわがままなお爺さんによる、食べ物やお酒などの随筆集である。

    “好きだから、好き”な食べ物のことが百閒先生の言葉遣いで語られている。

    読み終わるのが勿体なかったので、約1ヶ月かかって読んだ。(他にも理由はあるが)

    それくらい、どの随筆も愛しいものがある。

    自分も「通りがかりの洋食屋のカレー」に付いては面白かった。
    我慢しきれず食べことについて、それがおいしいんだかまずいんだか、よくわからないことになっているのが、すごく面白かった。

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    2019年08月23日
  • 東京焼盡

    購入済み

    戦時中の庶民の生活の記録です

    戦時中の庶民の生活って、あまり記録がないんてすよね。
    そこに興味を持っている人にはオススメです。
    今の人とあんまり変わらないなぁという感じで、自分としてはとても面白かった。
    なんでそこまで酒に拘るのかと突っ込みたくなりましたが(笑)
    オススメですが、淡々と書かれているので、小説のようなドラマチックな描写を期待している人には肩透かしになってしまうかもしれません。

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    2019年02月17日
  • ノラや

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    百鬼園先生の情の深さに失礼ながら笑いを禁じ得ず。こんなにも涙もろいなんて、阿房列車を読んでいる時には微塵も感じなかった。先生は漱石の弟子であり、リアルタイムで『吾輩は猫である』を見知っていることから、百鬼園版猫エッセイだと思ったが、ノラが失踪した辺りから先生の涙話が累々と続き、決して不快ではないのだが「これで本が出せたのか?」ということに驚かされた。ノラの名代となったクルツの名はさすがにドイツ語講師と思わせ、彼の衰弱してから死へ向かう描写に涙が溢れた。

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    2017年09月01日
  • ノラや

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    いつの間にか家族となった猫への愛情が痛いほど伝わってきて、涙なしには読めない本です。
    私も猫という家族がいますので、共感しっぱなしでした。
    猫はこんなにも人を魅了してしまうのかというところは猫好きでない方にも読んでいただきたい点です。

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    2017年08月20日
  • ノラや

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    誰ですか猫好きにオススメとか言ったの!
    文庫の裏に愉快な連作とかあるけど、愉快じゃないですよ!!

    1本目の「彼ハ猫デアル」以降、(所々でかわいい猫の所作の描写が含まれるものの)胸が苦しくなる話ばかりじゃないですか……

    百閒先生、ネコは特別好きではなかったとか言いながらノラとクルのために東奔西走する姿に共感を覚えます。
    先生の「ノラもクルもどこにでも、いくらでもゐる駄猫で、それが私には何物にも換へられない」っていうのはすべての愛玩動物飼い達の本心だなあとそう思います。

    すごく良かったけど、ネコ可愛い!もふもふ!フフフッてほのぼの読める話ではないので、猫好きに紹介するときは一言添えて薦めよう

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    2017年08月17日
  • ノラや

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    百閒先生は、ペットブログの創始者なんじゃないかと思う。
    失踪した「ノラ」に思いを馳せ、傷心している明治男を垣間見た。

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    2017年03月14日
  • ノラや

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    百聞先生の代表作「のらや」。学生のときに手にしたことはあるのだけど全く面白さが分からず途中でやめたけど、この年になると面白い。
    謹厳かつ気難しいと表された百聞先生が、ひたすらネコの行方を気にして毎日泣く。ひたすら嘆く。ただ、それだけのことが、屈指の名文家の手にかかると、散文のお手本となる。素晴らしい。
    しかし百聞先生も「のらや」が代表作と言われて泉下でどんな顔されているやら。

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    2016年12月20日
  • ノラや

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    時代の空気を感じるとともに、段々居た堪れなくなってくる本。
    ネコの可愛いところは耳とか、ネコバカを炸裂させています。百鬼園随筆では日記を3日でやめたお方が、帰ってこないことを嘆きを綴り、少しずつ弱っていくのが、可哀想になってきます。

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    2016年07月02日
  • ノラや

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    明治から昭和初期の方の作品ということで私が読んで、面白さがわかるかな?と思いつつ、猫好きとして読んでおきたい!
    結果、とても面白かった。
    おじさん愛しい。堅物なのだけどユーモアもあって…ダメな人なんだけれどとっても魅力的。
    そんな印象を受けました。
    ノラや…が口癖になってしまっている、という逸話は頭に残っています。
    私も猫好きではなく、猫が勝手に居ついてしまう、そんな猫との暮らしを始めたいな。

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    2016年05月08日
  • ノラや

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    シンプルな文章なのに、ノラに対する愛情やノラの可愛らしさがすごく伝わってくる。
    筆者やノラやクルツを愛さずにはいられない。

    大切な相手を失うことについて考えさせられる。

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    2015年06月12日
  • 御馳走帖

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    百けん先生の、食にまつわるエッセイ。電車で読んでいると、思わずにやっとしそうになり、こらえるのが大変。
    そんな軽妙な文章の中にも、ふと、ほろっとしそうになる話も挟まれていて、その力加減に参ってしまう。一本七勺と題されたエッセイは、じわっとくる。これも、電車の中では読めない。
    (2014.9)

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    2014年09月26日
  • 御馳走帖

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    愛すべき偏屈。

    一番最初の記憶が何だったのか、最初だと思っていても周りから吹き込まれて作られた記憶も云々というところから喫煙の話が始まるあたり、流石としか言いようがない。

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    2013年07月26日
  • 御馳走帖

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    禁煙出来ぬならせめて節煙を、と最近考えていたので参考にさせていただく。
    お煙草を召されてても長生きされる御仁もおられるのだな。
    しかし読む本読む本「煙草はやめない」と書いてる気がするな…。
    文豪っちゃそういうもんかいな。お煙草片手に原稿を書く。

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    2013年03月04日