宇野維正のレビュー一覧

  • ハリウッド映画の終焉

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の影響で(ただし本書を読めば加速装置ではあれど起爆装置ではないと分かる)凄まじい勢いで変容が進んだ映画産業。2020年以降の16作品をガイドに何が起きているかを紐解いていく一冊。作家のキャリアという縦軸と同時代の作品との比較という横軸を通して映画の中身以上に外側の産業的側面が浮かび上がってくるのが面白い。もちろん「ポリコレ」とだけ言って分析した気になっている凡庸な論調とは一線を画している。逆に言えば映画は好きでもそういった外側の話題に馴染みのない人が読むと面食らうかも。自分は今でも毎週末映画館(生活圏内にある某シネコン)に通っているが、やっぱりIMAXフォーマットみたいな映像体験として

    0
    2023年07月17日
  • ハリウッド映画の終焉

    Posted by ブクログ

    どう足掻いても最早手遅れな「ハリウッド映画」の状況とタイトル通りの行く末を避けられない事実をこれでもかと噛み締めさせられますが、読後感は意外と悪くない。この状況を把握できているからこそ翻弄されずに済むし、立ち向かえる。正に「武器のような本」。

    0
    2023年07月16日
  • ハリウッド映画の終焉

    Posted by ブクログ

    宇野維正は人格は嫌いだけど評論は嫌いになれない。
    SNSや対談で滲み出るエゴや傲慢さが、今作のようなジャーナリズム的文章では出てこないからかな。

    0
    2023年07月14日
  • ハリウッド映画の終焉

    Posted by ブクログ

    章立ては個々の映画毎になっているが、それぞれの解説というよりは、それぞれの取り巻く状況を取り上げつつ、今現在映画が置かれている大きな流れの解説、になっている。それぞれの監督の作品にいたるまでの歩みや、売り上げや評価などは、映画しか見てない一般人(わたし)には、総じてよくは知らないことなので、いろいろ参考になって面白かった。

    0
    2023年06月30日
  • ハリウッド映画の終焉

    Posted by ブクログ

    書籍を出す。ということはこれだけ豊かな知識と見解を持っている人にこそ出来ることなのだと感嘆した
    この本で取りあげられている映画を改めて見直したい

    0
    2023年06月17日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    2010年を生きているものとして、とても面白かった。
    政治的な問題とポップカルチャーの結びつきという視点でこれからの物事を見ようと思えた。

    0
    2022年04月28日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    今更読んだけどおもしろかった。ポップカルチャーはアーティストの手によって作られるクリエイティブであると同時に、政治・経済・産業・文化の変化の影響を受けずにはいられない社会の写し鏡であるってことがよくわかる。

    0
    2022年01月31日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    2010年代に起きたポップ・カルチャーの目まぐるしい現象に対する背景とコンテクストを語り尽くす凄本。僕自身は音楽に偏った10年を過ごしたので映画や海外テレビシリーズを猛追するきっかけになりそうだ。本を読んだ後に読者がどう行動するか、ここからどんな出会いやコミュニティが生まれるか、生んでいけるかで完成する本かなと思った。

    0
    2020年05月23日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    ひと言で言えば、田中宗一郎がこの10年サボってた仕事を宇野維正が手綱を握りケツを叩きながら吐き出させた本。
    なので宇野さんえらい。

    個別の作品(音楽でも映画でもドラマでも)について総括するにはタイミングが早すぎるとは思うものの、日本で定額配信の普及が遅れた背景や、本書で言及されている各作品の背景を知ることができるのはとても有用。

    0
    2020年04月25日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    #2010s 90年代後半から、「buzz」、00年代は「snoozer(どちらかというとタナソウより、加藤亮太くんが好きだったんだけど)」に心酔してた人間としては、まさに自分のためのギフトかと勝手に思ってしまうほど、ど真ん中。タナソウの社会状況のアナロジーの紐解きや、新書の著者らしい宇野さんの業界解説とサウスやガソリン車への溢れるエモーション。個人的にはまさに2人の影響から2016年以降トラップやGoT、MCUにどっぷりハマってたので、大項目的には過去の言及を反芻するものではあったけど、それでもこれだけのボリューム、トピックがこの判型、装丁でまとまってるのは大満足。
    それにしても、二人称でブ

    0
    2020年03月15日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    ‪2010年代の日本における海外ポップカルチャーの動向を宇野維正と田中宗一郎の対談形式で総括した一冊。ガラパゴス化を通り越して受け手の感性が大きく鈍り後退したという点は同意。膨大な知識を基に語られるエンタメとその背景文脈は知的好奇心を大いに刺激してくれる。しかし一方で「AKB48には触れないようにしていた」等やや盲目的に日本はダメで海外は良いという論調なのではないかと思う部分もあり自分はそこは差し引いて考えたい。まだまだ咀嚼できていないのでじっくり読もう。‬

    0
    2020年03月01日
  • 2010s

    Posted by ブクログ

    本気で語れる彼らの関係が羨ましい。親友とはこういう関係ではないか。
    田中宗一郎はエリート主義とポピュリズムの間を揺れ動くのが魅力的なのだが、あとがきで赤裸々に記しているとおり、それを解決できないとして結局自分語りに似たリベラル的アジテーションに逃げることが多いのは残念(その強引さがが良いのだが)。宇野維正はこれも対談のラストにある通りアメリカという筋を通して、それに流されず、矛盾を見逃さない。ポリコレについての両者の立場の違いでそれが顕著だが、ここは田中宗一郎が自身が嫌悪しているポピュリズムに堕ちていると思う。まあエリート主義のポピュリズムだからある意味筋が通っているともいえるか。また、新自由

    0
    2020年03月14日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoという3人の天才と浜崎あゆみがデビューした1998年。それぞれの音楽性や希少性を生い立ちやその時代のバックグラウンドを踏まえながら解説している。

    CD全盛の当時と比べてこれからの音楽シーンがどう変わって行くのか、考えさせられる。

    0
    2018年11月23日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    80年代のアイドル全盛期と対比しても明らかなように、人気で足の長い人は、やはり同性の支持が強い。それに加えて宇多田ヒカルが時代にもたらしたもの=セルフプロデュース。そして彼女を支持した背景には、その魅力を誰もが自然と認識していたからに違いない。その意味では個人的に「倉木麻衣」の偉大さも強く訴えたい。

    0
    2017年01月29日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    スポーツの世界での『黄金世代』(野球の松坂世代やサッカーの小野・中村・稲本ら、将棋の羽生世代など)が音楽界においても存在するという、長期間業界内に身を置いて取材を行ってきた筆者の主張は傾聴に値する。

    0
    2016年12月04日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    賛否両論、炎上上等!な語り口の上手さは流石「ロッキングオン」社出身、煽るのが上手い、と感心。

    売名と言われようと、ネットで騒がれれば宣伝になるもんね。aikoと浜崎あゆみには少ししか触れてないのに、4人のファンが買わざるを得ないような書き方は上手いけどズルい。編集者が辣腕なのかも。

    アイドル花の82年組の方が思い入れあるので、そちらの方やモーニング娘。についても読みたい。今の音楽シーンを語るのにAKBやエグザイルやジャニタレは無視って、それだけでカッコいいかも(笑)。

    宇多田ヒカルについて語るなら母の藤圭子について(自死には触れてあるが)もっと語って欲しかったが、ばっさり切ってるのは聴き

    0
    2016年09月23日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    1998年は、宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみ。
    多くの今もなお第一線で活躍し続けているアーティストがデビューした年。
    また、この年が一番CDが売れた年。

    彼女たちの交友や、今も売れ続けているアーティストとしてのそれぞれの特長などを説明してくれている。

    1998年がとても奇跡的な年であること、彼女たちのカリスマ性を認識できる本。

    0
    2016年09月18日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    椎名林檎への思い入れが特に強い気がする。僕もだからかな…
    リオの閉会式を見るにやはりこの人のビジョンは外から内を見ることができる人なのだなと思った。

    0
    2016年09月16日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    1998年は日本の音楽市場最高のCDセールスを記録した年。そして、宇多田ヒカル・椎名林檎・aiko・浜崎あゆみがデビューした年でもある。そう、1998年は我が国の大衆音楽業界にとってはメルクマールな年であったんだ!と、この本で知る。

    この2つの金字塔的トピックについて、著者は該博な知識と分析力をもって、熱く深く斬り込む。その切っ先には躊躇いがなく、次から次へと納得の波が押し寄せてくる。そうそう名言にも出会った。
    「原稿を書く際、絶対に使わないと心した言葉に『独自の』と『世界観』がある。何が『独自』なのかを書くのが仕事。『世界観』は何かを言っているようで何も言っていない言葉の筆頭である」。確

    0
    2016年10月10日
  • 1998年の宇多田ヒカル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「史上最もCDが売れた年」に奇跡のように揃って登場した、宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみ。その栄光と苦悩に「革新・逆襲・天才・孤独」をキーワードに迫る。

    ちょっと聴きたくなった。

    0
    2016年08月01日