宇野維正のレビュー一覧

  • 1998年の宇多田ヒカル

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    『1998年の宇多田ヒカル』
    宇野維正

    『1998年の宇多田ヒカル』、これは音楽ジャーナリスト・宇野維正が書いた、J-POPの転換点を描いた渾身の一冊。

    1998年――それは、日本で史上最もCDが売れた年。
    この年にデビューしたのが、宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみという4人の女性アーティスト。

    本書では、彼女たちの登場がどれほど音楽シーンを揺るがしたかを、「革新・逆襲・天才・孤独」というキーワードで読み解いていくの。

    - 宇多田ヒカルは、編曲・プロデュースまで自分でこなす“スタジオの音楽家”として登場。
    - 椎名林檎は、職業作曲家としての志向を持ち、SMAPや石

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    2025年10月20日
  • ハリウッド映画の終焉

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    映画はアートだけど、エンターテインメントだしビジネスでもある。特にビジネスの目処が立たないと成立しない。そんなことはわかっていたつもりでいた。
    でも、本書を読むとその理解がまだまだ浅いということがわかる。特に、マーヴェルを中心としたヒーローものの映画がこの5年くらいで大きく変化していることは感じていても、それが米中関係やMeToo運動にここまで大きな影響を受けているとは思っていなかった。たしかにマーヴェルはディズニーだもの。ディズニー映画のポリコレの流れとも関連した動きとして腑に落ちた。
    私のようにサブスクで観るよりも映画館で観たい人間であっても、これだけオリジナル映画やドラマが増えるとネット

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    2023年10月06日
  • 2010s

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    自分が好きな物のほとんどを総括してくれた本です。
    対談形式のやり取りで出てくる横文字の羅列はほとんど意味がわかりませんが言いたいことは本当によくわかる!
    特にMCUとDC映画の勝敗の分かれ目に関しては激しく同意する次第。
    タナソーのどっかいけ好かねえ感じが好きなのですが、今回も炸裂しまくってます。
    宇野さんはくるりの本の人だったんだーと読みながら気づかされました。
    手元に置いておいてふとした時に読み返したくなる時代の批評書です。

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    2020年09月01日
  • 2010s

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    2010年代のポップカルチャーを総ざらいできる名著。日本のガラパゴスオリコンだと、世界の流行りを点で捉えてしまう。ナラティブがキー。ブレイキングバッド・MCUしかり、世界線を拡大させていくか。

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    2020年05月04日
  • 2010s

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    「興味深いことは全てメインストリームで起きている」ということを理解しているのとしていないのでは、世界の理解の深さのレベルがまるで違う。
    ポップカルチャーの世界で、どれだけ我々が内向化していたのかを知ることで、他の分野や業界の状況を推し量ることができる。

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    2020年03月01日
  • 2010s

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    まずは、自分があまりにも2010年代のポップカルチャーについていっていなかったということにショックを受け、読みながら「くそー、わかんねー」と辛くなり。。
    でも、調べながら、聴きながら(アップルミュージックに感謝)読み進める楽しさに、熱心なスヌーザー読者だった頃を思い出す。お二人が純粋に、この楽しかったディケイド(横文字多かった)を共有したい!というのが伝わってくる。
    と共に、アートの話だけしていたいけれどそれでは現状の「ハイコンテクスト」なポップカルチャーへの理解は深まらないのだとも。
    ポリコレ、ブラックライブスマター、METOO、トランプ政権、そして気候変動など、ありとあらゆる文脈が、スピー

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    2020年02月28日
  • 2010s

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    田中宗一郎さんと宇野維正さんが対談しながら、2010年代のポップカルチャーを縦横無尽に駆け抜ていきます。
    『Breaking Bad』がブルース・スプリングスティーンの『The River』の現代版だ、という指摘はなるほどな、と感心しました。
    Netflixは映画界と競争しようとしているわけじゃない、という視点は目から鱗。

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    2020年01月30日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    ネタバレ

    覚え書き

    ・宇多田ヒカルは1人でパソコンを使って作曲できる音楽家であり、編曲やプロデューサーとしても自分でこなす。歌の中のハモリも自分の声を多重録音。知名度の割にライブは少ない(ライブは苦手なのでないか?)。

    ・椎名林檎はソロのイメージが強いけれど、もともとはバンド活動をしていたため、今もバンド愛が強い。日本の音楽について、自分が守らなければというような信念がある。

    ・aikoはかたくな。自分の音楽についてまっすぐインタビューされるような仕事は受けない(媒体を通してではなくライブなどでファンに直接語りかけている)。フェスにも出ない。他のアーティストにカバー音源化の許可をしてことも無い。

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    2019年07月28日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    私の敬愛する椎名林檎とaikoについて書かれたほんとあらば読まぬわけがないでしょう。これに宇多田ヒカルと浜崎あゆみを加えて(ただ、あゆは本当にオマケ)、彼女たちが生まれた背景から生きてきた時代と音楽業界の変遷を生き生きと、そして鬼気迫るトーンで書いている名著。
    以下は勉強になった考察。

    - ある種のアイドルであった3人。
    - アーティストとアイドルの違いは同性からの支持の有無
    - 女性が同性のアイドルグループを支持するという行動様式が市民権を得たのはSPEED以降
    - そういう地盤の上にaiko、宇多田ヒカル、椎名林檎はいたから「男子!女子!そうじゃない人!」が入った
    - 地盤は小室哲哉の疲

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    2016年10月16日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    夏前に買って読んでいなかった本。1998年を思い出しながら読みました。宇多田ヒカルだけでなく椎名林檎やaiko、浜崎あゆみにも触れています。宇多田ヒカルと椎名林檎の関係や最後の浜崎あゆみの章が特に読みごたえがありました。彼女たち4人はこれからまたどう進化していくんだろう

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    2016年09月28日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko…日本の音楽シーンを支えていく女性たちが、1998年に確立していたことを知ることができた。小学6年生のときに、「女性ボーカルの曲だけあればいいな」と思っていたのをすごく覚えているけど、その正体はこういうことだったのか。

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    2016年05月04日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    その頃生まれたばかりだった私は、ファッション感覚でCDを買う当時の文化を肌で感じることができないが、よく聴く宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、それぞれの才能や特徴は理解していた気でいた。自分の思っていたものと大きな違いはないが、改めて言語化されることで新たな気づきがあった。
    幼少期から特に宇多田ヒカルを追ってきたが、2022年に配信されたNetflixオリジナルドラマ「First Love 初恋」からまた新たな若い世代が宇多田ヒカルの音楽を聴くようになったと感じている。私はそれを第3のデビューのように考えていて、是非筆者の考察を読んでみたいと思った。

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    2024年09月13日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    タイトルからは想像できなかった内容でクソ面白かったわ。シスターフッドの物語。宇多田ヒカルと椎名林檎とaiko、それから浜崎あゆみを含めた4人の誰もが気づかなかった連帯。とくにaikoは唯我独尊的なイメージがなかっただけに、そういった側面もあるというところも知れて良かった。

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    2024年07月19日
  • ハリウッド映画の終焉

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    9月27日にこの夏ずっと続いた全米脚本家協会のストライキが終了しました。配信とAIという映画が今、直面している問題について脚本家たちは納得のいく譲歩を勝ち取ったと思われます。ただ全米俳優組合のストは年末まで続くと言われているようです。ただ脚本家と俳優の同時のストが行われたのは63年振りらしく、いまいかにハリウッド映画が大きな変局点を迎えているか、ということだと思います。今年久しぶりに読んだ「マスターズ・オブ・ライト」でインタビューされている撮影監督の巨匠たちが1970年代以降、台頭してきたのはユニオンのストライキで属していない若手にチャンスが巡ってきたから、という理由があると思われます。彼らが

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    2023年10月06日
  • ハリウッド映画の終焉

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    筆者の映画への細かい分析から、深い愛情が見て取れます。確かにハリウッド映画はヒーローものばかりで面白くないですね、最近。

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    2023年09月17日
  • ハリウッド映画の終焉

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    まさかハリウッド映画に終焉の危機が来るなんて。
    確かにトムの後を継ぐハリウッド・スターが思いつかない。『トップガン マーヴェリック』、『MIDRP1』を経た今、特に…。

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    2023年09月13日
  • ハリウッド映画の終焉

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    移りゆくハリウッド映画。
    終わりの始まり。
    ブロックバスター作品の魅力が低下しつつある中、ハウス系の英語は益々とがって細分化していくのかなと思案。

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    2023年09月12日
  • 1998年の宇多田ヒカル

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    宇多田ヒカルさんだけでなく、aikoさん、浜崎あゆみさん、そして椎名林檎さん。
    青春時代に聞いた音楽の裏に色々あった嬉しさ。音楽が私の人生を豊かにしてくれました。感謝。

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    2023年09月06日
  • ハリウッド映画の終焉

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    シャープな視点と映画を宇野さん独特なエモーショナルな筆致が滲み出してて、とても良かった。どうしても最近の映画の状況に対してノスタルジックになりがちな映画人に比して、ジャーナリスティックな視点を提示してくれる筆者はとても貴重。

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    2023年08月13日
  • ハリウッド映画の終焉

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    ・面白かった。なるほど〜と、あ、そう言えば、に溢れる本だった。
    ・映画好きだったら、(好き嫌いは別として)無視出来ない現代の作品を20数本を軸に、その評論と背景を通して現在の映画業界とその未来を読んで行く、みたいな内容。作品の評論はあるけれど、それを含むより大きな物、「映画」の現在地とその未来、みたいな事がメインになっている。
    ・正直に言うと今の映画の現状自体に良いとも悪いとも自分は思ってはいない。というか、把握しきれていなくて判断がついていないだけなのか?と思った。良い補助線。

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    2023年07月23日