一條次郎のレビュー一覧

  • 動物たちのまーまー(新潮文庫)
    シュールなキャラクターと理不尽な物語でできた独特の世界観が好みだった。
    もれなくすべて唐突な理不尽オチで、大ドンデン返しを食らったあと少しして物語が終わった虚しさが来る。短編集でテンポよく読めるのも良かった。

    途中出てくる吸血鬼の勤勉な青年、あれになりたい 。
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    なにひとつわからないが、なにひとつわからないまま物語が進んでゆく。

    書店に並んでいた装丁とタイトルの感性に惹かれて手にとった。冒頭からすでにわけがわからないが、ぱらぱらと捲って読んでみてもわけがわからない。そして最後まで読み終えても、未だわたしはなにもわかっていない。

    ただひたすらに混沌の世界が...続きを読む
  • チェレンコフの眠り
    可愛らしい表紙とは真逆なシュールで救いようのないお話。マフィアのボス、チェレンコフに飼われていたアザラシのヒョーが、荒廃した世界を彷徨う。シーフードレストランで働かせられたり、歌を歌ったり、放射能で汚染された土地を彷徨ったり・・・。
    文中から「あ、あの国のことかな?」と思わすところもあったり、これが...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    本のジャンルなど、あまり意味のないものだと改めて感じさせてくれる痛快な物語である。ミステリーじゃないとか正直どうでもいい。この作品が発掘されたこと、それが文庫で読むことが出来る事が貴重な事だと感じる。確かによく分からないことも多い。でも小説というのはストーリーそのものは、そこまで重要ではない。この文...続きを読む
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    タイトルと冒頭一行目だけでその後の展開がうすうす想像できたのに、それ以上のぶっ飛んだ展開。そしてそれが最後まで続くのだから面白くないわけがありませんでした。ただ突拍子のないことだけやっているのではなくて、ちゃんと物語としてもきちんとしているのもすごいと思いました。”フリースタイルオクラホマミキサース...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    まるで高熱が出た時に見る夢ような展開。完全にファンタジーな非現実的な世界観にも関わらず、なぜか全ての展開に納得してしまった。読み終わってもふとした時に思い出す不思議な本。
  • 動物たちのまーまー(新潮文庫)
    表紙とタイトルと前作から何となく内容が想像できましたが、それをはるかに上回るぶっ飛んだ内容と理不尽さでした。まったくもって意味不明な世界観なのに有無を云わせずに物語に引き込まれてしまうのはすごいと思いました。
    お気に入りは「ヘルメット・オブ・アイアン」。最初から最後まで夢を見ているかのような内容に頭...続きを読む
  • 動物たちのまーまー(新潮文庫)
    荒唐無稽、支離滅裂が心地よい。
    思いがけず、声を出して笑ってしまう場面とか、全くわからなくなって前に戻ってよけい混乱させられたり。

    『ベイシー伯爵のキラー入れ歯』を読みながら、なんかこの話は普通じゃんって思ってしまう自分の麻痺具合に驚く…
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    タイトル通りのスパイが奮闘する長編ナンセンス小説。ふざけていながら、どこか哲学的でおもしろい。73歳の新人スパイ・ルーキー。コードネームがニックネーム化し、成り行きでターゲットと仲良くなる筋金入りの残念さ。そんな彼の一人称なので、何もかもが心許なく疑わしい。先が読めないまま移民や人種差別などの社会的...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    伏線かと思っていたものは伏線ではなかった。小説たるもの、張られた伏線は回収されるものだという先入観があった。次から次へと描かれる不可解な現象は、それ自身で完結しているもので、特に他の現象と何か関係があるわけでもなかったような気がする。とりあえず、よくわからなかったが、わかるわからないとかそういうこと...続きを読む
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    「市長を暗殺しにこの街へやってきたのに、そのかれと友だちになってしまった……。」
    この最初の一文で、「え、どういうこと?」と引き込まれてから、最後までずっと「え、どういうこと?」という展開が続く。
    こんな適当な小説はなかなかお目にかかれない!そのくらい面白かった。

    主人公は73歳のおじいちゃんスパ...続きを読む
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    前回の長編「レプリカたちの夜」よりもかなり読みやすくなった気がする。前回は話が何処に向かっているのか分からない怖い程の闇を覗いた感じやったけど、今回はそういう恐怖は感じず、まだ安心して(?)最高にぶっ飛んだ感を楽しむことができた。

    幼少の頃からスパイの英才教育を受けた73歳のスパイが初任務で市長を...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    どういう内容だったか説明しづらいけど、あっという間に読み終わり、「なんじゃこりゃ」と思ってしまう作品。読み終わっても内容がよくわからない。作者が、どういう意図があって、どのように考えながら執筆をしたのかすごく気になる。こんなにスラスラ読めた本は久しぶりだった。
    これを是非アニメ化してほしい。すごく面...続きを読む
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    先が気になって読む!って本ではないけれど、不思議な世界観と、へんてこな登場人物にクスクス笑えて、楽しかった。
    外国のすかんとしたコメディ映画を見てる感じ。
    音楽も盛りだくさんだし映像で観たいって思うシーンがいっぱいあった。
    爺さんの主人公でこれはすごいー。

    まあ、相性はあるからダメな人も多そうだけ...続きを読む
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    なんかはちゃめちゃなんだけど、ついて行けなくなるようなぶっ飛びでもなくて、一緒にはちゃめちゃを楽しめた。
    高齢の「最終兵器」のスパイ。本人は、それまで温存されていたと信じて疑わないのだけれど!読んでる側は、そうじゃないだろうな…と思いつつ、ルーキーさんの奮闘を応援してた。
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    ジャケットとタイトルに惹かれて…
    何という世界や?
    何か意味不明な感じはするけど、
    ミステリー大賞とったらしい。
    ミステリーちゃうと思う。
    SF?ファンタジー?
    ん…分からん。
    不思議な作品。

    自分が自分だけなんて、ほんとにそうなんか?
    ホントに人間なんか?
    自分?
    それって、何で分かるの?
    10...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    男より女が強い作品はいいぞ

    本作を一言で表すならなんじゃこりゃ(笑)
    しかし非常にテンポがよろしく痛快
    数々の参考文献のリストが裏打ちするように
    本作には相当な準備と推敲を重ねたのだろうが
    しかし結果として載せられている文章は大胆

    実に大胆に軽やかに情景を心情を台詞を回していく
    そしてスルスルと...続きを読む
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    SFでありファンタジーでありミステリーではない。小説でしか感じ得ない全くの別世界に飛ばされる感覚を存分に楽しめる。
  • レプリカたちの夜(新潮文庫)
    面白かった。
    ミステリー小説というか、SFでもあり、ふぁんたじーでもあり、ホラーでもある。
    世にも奇妙な物語に近しいものを感じる。
    訳がわからないけどすいすい読める。ただ好き嫌い分かれそうな作品だと思った。私は好き。
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)
    すっごい評価悪くてびっくりしたけどわたし的には面白かった!
    最初からシチュエーションや言い回しがアタオカ!そんでほぼ全てがあり得ない設定でニヤニヤしたりツッコミ入れて笑っちゃったりするくらい!笑
    ただ後半あたりからその面白さに拍車がかかり、更にぶっ飛んで訳わからなくなるから付いていけなくなってちょっ...続きを読む