橋本卓典のレビュー一覧

  • 捨てられる銀行2 非産運用

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    タイトルでは「銀行」とあるが運用会社のあり方を論じた本。森金融庁長官、JPB佐護氏、HCA森本氏、AM1西氏、TMAM大場氏らへの取材、ヴァンガード本社への訪問により構築される筆者の洞察は至極まとも。

    フィデューシャリーという責務をテーマにした本を、資産運用業界の外側のジャーナリストが記してくれることは素晴らしい。

    良本。同僚たちにも勧めたい。

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    2017年05月06日
  • 地銀と中小企業の運命

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    地銀と中小企業の運命を追った橋本卓典は、地域の血流が細る瞬間を描いた。起因は遠い経済ではない。地元の店が一円を削る判断、銀行が一件の融資をためらう感情、その積み重ねだ。だが自分の収支は案外見えていない。他人の目は冷静なのに、当事者ほど数字を直視できない。結局、地域の未来とは大きな政策より「我が家の台所」をどう扱うかに宿るのではないか。

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    2025年11月03日
  • 捨てられる銀行4 消えた銀行員 地域金融変革運動体

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    ネタバレ

    引越し整理で入手。銀行員のこれからあるべき姿を示した本。諏訪信金の奥山さんは顧客のためにならないノルマは無視する。結果は好実績。
    企業との深い対話が重要。
    北海道総合商事の天間はロシアに根付いた。
    製造業先へは技術の隘路を会話し、強みを分析しビジネスプロセスを把握した。
    金融検査マニュアルは2019年に廃止されたものの未だに執着してしまっている。
    これを読んで、真に顧客と会話することで企業課題を解決するパートナーになることが差別化の一歩だと感じた。

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    2024年05月02日
  • 地銀と中小企業の運命

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    ■ Before(本の選定理由)
    地方の優秀層が集まる地銀が、ビジネス支援しないのが元凶、みたいな話だろうか?タイトルが気になる。

    ■ 気づき
    地銀の及び腰にも喝を入れているが、元凶は金融危機のときに作った金融検査マニュアルが今でも根付いているからで、貸倒れを過剰に避け地方の経営者支援になっていない、という論旨。めちゃ説得力がある。

    ■ Todo
    丸政(山梨の弁当屋)など複数の実例が物語形式で、これこそ地銀の役割だろ!と示されている。きっとできる。まだまだ出来る。

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    2023年11月19日
  • 地銀と中小企業の運命

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    自分事として企業を支援することについて
    ここ30年程度の銀行の歴史と実際の事例で説明されていて、イメージ持ててよかった。

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    2023年08月06日
  • 地銀と中小企業の運命

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    難しい本でした。
    銀行、とりわけ地方銀行などが、地元中小企業とどのように関わっていくべきか、ものすごく豊富な具体的事例から説明してくれていて、調査力が半端ないなと感じました。

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    2023年07月28日
  • 地銀と中小企業の運命

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    金融機関の方は、できることが非常に多いし、スキルも高いということが分かった。ガチャはあるかもしれないが、一つ一つの事例は勉強になった。

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    2023年05月28日
  • 地銀と中小企業の運命

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    個々の出来事はニュースになっているので調べれば見つかるだろうが、高い見識からの考察を添えられたものを一定の網羅性をもってまとめられていることを考えれば、安すぎるくらいだと思う。良書だった。

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    2023年05月28日
  • 捨てられる銀行4 消えた銀行員 地域金融変革運動体

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    地域金融機関がいかに生き残るのか具体的な地域企業を支えてきた担い手が紹介されている。
    地銀は大企業はメガバンクに取られ、地域企業は従来から支えてきた信金・信組に取られている。生き残りの道は広域化してメガバンクやネット銀のようになるか、コミュニティ化して信金のようになるか。大手行以外はコミュニティ化するしかないと思うけど、それを実践する人の行動たるやまさにバンカーという感じ。
    これからのバンカー像を示していると思う。

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    2023年05月05日
  • 地銀と中小企業の運命

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    全くの門外漢なので見慣れない用語に苦戦はしたが、それでも面白かった。危機感と目的意識をもって訴えかけてくる文章は胸を打つ。自分事とすること。付加価値を向上させるとは何か。人の時間を大切にすること。熱い思いを持って、数字が読めて、自分事として伴走してくれるバンカーがいたら、本当に心強いことだと思う。

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    2023年04月25日
  • 地銀と中小企業の運命

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    自分も保険会社で貸付業務をやっているので、非常に面白く読めた。銀行業というと半沢直樹が1つの時代を表していたが、すでに昔の話。さすがに今はない。本書は現在の貸付業をリアルに描写している。それにしても金余りがここまで銀行業を変えたのかと驚く。欧米の銀行業と比べあまりに異質で低収益。緩和策をやめない限り、銀行業の未来は明るくないということを再認識した。金融を志望する学生には、本当に自分がやりたい業務かどうか、一読の価値あり。

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    2023年04月05日
  • 捨てられる銀行

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    共同通信の担当記者による、金融庁長官の金融機関改革についての本。主に地銀に対して、不良債権問題からリスクをとらなくなった経営を、きちんと顧客の事業性を評価しコンサルティングをして融資していくように改善していくということで、実際に稚内信金、北國銀行、きらやか銀行、北都銀行等の成果を上げた地域金融のケーススタディも紹介されていて大変興味深く読んだ。
    銀行業界はまったくの門外漢なので、詳しい方が読めばいろいろと反論やツッコミどころもあるのかもしれないが、素人の私としては、この改革が目指す地銀の在り方というのはまさしく本来あるべき姿だと思うし、そのような本来の使命を捨てさせることになった「失われた20

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    2022年12月11日
  • 捨てられる銀行4 消えた銀行員 地域金融変革運動体

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    金融に携わるものとして現状打破の学びを得ることができる本。
    知らないうちに自分と組織の殻に閉じこもっていたが、外の利害ないネットワーク、いわば部活のような形でま色んな業種の人と交わり、学ぶ機会を増やすことが大事と知らされた。ツイッターも始めて、著名人の発信を読むようにした。

    金融機関の癌は金融検査マニュアルということもわかったが、染み付いているのでなかなか離れない。しかし本分はお客さんのこと事業を理解して、そこに役立つ提案から資金需要を創出し、融資することだと理解した。
    そのためには、事業を自分が、よく学ぶこと、外部出向の機会、外部からの人材を取り入れるなど、お客さんの事業を正しくみる姿勢が

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    2022年11月05日
  • 捨てられる銀行

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     自分の評価を高めるため営業ノルマで数字に追われる一方で、不良債権を発生させれば引当金が積まれ…。目先の利益を追う現場だが、本当の使命は何なのか考えさせられる本だった。

     続編も読みたい。

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    2022年02月25日
  • 捨てられる銀行

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    あまりにも森さん礼賛に終始し立体感が無いのと、著者自身の知見が弱いので、知的アウトプットとしてのクオリティにはケチが付く。しかし単純にテーマの面白さと取材力の高さで押し切られた。

    地銀の体たらくはチェックリスト思考の恐ろしさを象徴している。人の考えが介在する余地を無くすチェックリストは「守り」には強いので(不良債権問題からの脱出とか、違う例で言えば医療ミスの防止とか)、一概に否定すべきものではない。しかしどんな業界でも、「本質を考えなくてもいい仕事」をし始めると何かがおかしくなっていく。

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    2021年08月09日
  • 捨てられる銀行4 消えた銀行員 地域金融変革運動体

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    今回も地域金融機関の問題について鋭い視点で解説があり、とても面白い。仕事で関わりのあった沖縄の地銀2行が登場し、特に沖縄銀行の方には大変お世話になったので、感慨深い。また、沖縄銀行の方と仕事をさせて頂きたいものです。。

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    2020年10月29日
  • 捨てられる銀行

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    ネタバレ

    2015年7月から3年間、金融庁長官を務めた森信親氏の政策運営を中心に、金融行政の変化や、変化に対応している地銀、していない地銀の姿を描いている。バブル崩壊後の不良債権処理に重点を置いた金融行政から、地方創生に軸足を置いた行政に変化するのが遅れ、特に地銀の改革が遅れた。旧態依然とした検査マニュアルの「奴隷になりさがった」地銀、信用保証制度に頼り切りで目利きの能力を無くした地銀。森のほか、広島銀行で事業再生に取り組み、金融庁に転じた日下智晴、早くからリレーショナルバンクの重要性を説いてきた多胡秀人の問題意識や足跡を追うことで、日本の金融行政や金融機関の問題をわかりやすくあぶり出している。「ルール

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    2020年03月04日
  • 捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む

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    金融庁の森信親長官の金融検査マニュアル廃止宣言をきっかけに、旧態依然の銀行が変化してきている実態をレポートした面白い著書だ.ユーザー志向の考え方は銀行以外の業界では当たり前だったにもかかわらず、自分たちのノルマだけを達成して、利用者のことは無視してきた.利益の上がるはずのない投資信託を小金を持った高齢者に勧めて、暴利をむさぼる.このような銀行が存在価値はない.改善の様子が示されているのにほっとした感じだ.

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    2019年11月24日
  • 捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む

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    未来の金融―捨てられる銀行3― 橋本卓典

    捨てられる銀行、非産運用、未来の金融とジャーナリスト橋本氏による金融庁の改革ルポタージュ。部門が銀行系であることや、自分自身が金融庁の管轄下の保険会社にいることもあり、非常に勉強になる。個人的に、入社前に読んだ時より、アクチュアリティをもって読むことが出来た。
     主に、20年程前の不良債権問題の対応策として金融庁が策定した金融庁マニュアルの功罪を解き、現在生じている金融排除や、反対に銀行があるべき姿にフォーカスしている。引当金等を厳格に定めた金融庁マニュアルは不良債権問題で破綻寸前の金融機関に対しての緊急策であり、20年間使う代物であるとは当時の策定

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    2019年09月22日
  • 捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む

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     今、金融機関の状況は非常に厳しい。これまでの姿を維持することに腐心しているが、それが本当に難しくなってきたことを実感しているから、もがき苦しんでいる。
     本書を通じて浮かび上がることは、確かに現実のものとしてほぼわかるものであり、実際に金融の現場にいる自分としても納得いくところが多い。
     「金融」という仕組みの中に入って、そもそも自分は何をしたかったのか、ということをまた考えさせられる一冊だった。
     金融業務は情報の仕事である。これほど大量の情報が世に溢れかえる時代となって、情報の非対称性を利益の源泉として金融仲介を行ってきた既存の金融機関にとって、出る幕はますます少なくなってきている。その

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    2019年06月09日