印南一路のレビュー一覧
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社会的入院の発生原因とその解決策について述べらている本書。
発生原因については、入院の出口たる在宅介護や介護施設の問題だけでなく、低密度医療が生み出す長期入院そのものに原因があることに言及。つまり、「病床過剰→病床あたりマンパワー不足→低密度医療→社会的入院の発生→廃用症候群→ADL低下、認知症の発症ないし悪化→要介護度悪化→社会的入院」という悪循環を生み出すと論じている。
解決策については、①高密度医療実現のための病床再編と削減政策②在宅医療・介護を促進させるための保険の自己負担率の改革、医療&ケアの質を担保するための診療報酬支払制度の改革③入退院の適正化、患者教育の実施を行うための保険者機 -
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ネタバレ意思決定をどのようなツールを活用して行えばよいかという本。
決められない優柔不断は、自分の性格のせいにするのではなく、こういう風に考えるとうまくいくのでは?というアイデアやツールが読みやすく記載されています。
優柔不断には2タイプあり、普段と異なる状況による「状況困惑型」と、意思決定するための情報は揃っているのに決められない「熟慮逡巡型」がある。したがって、問題の方に”問題”があるので、意思決定に関するツールをつかってみましょう、ということ。
それと、意思決定には大小あるものの、いずれもパワーを必要とするので、普段の小さい決定はルーチン化しておくともよい。有名なスティーブ・ジョブスがいつも同じ -
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ネタバレ私たちは、人生のあらゆる場面において、大なり小なり選択をし続けています。
私も、いまここでBooklogのレビューを書くか、それとも明日に先延ばしするか、という選択の中、レビューを書くことを選んでいます。
以前から、効率よく「選択」できるといいなと思っていたので、本書を手に取りました。
何かを選ぶということは、同時に何かを捨てるということ。上手に取捨選択しながら、日々過ごしたいと思っています。
その場その場で、瞬間の判断で物事を決めなければならないことは多いものですが、その対処法として紹介された「掟を作っておく」が最も響きました。
事前に時間のある時に、考えて掟を作っておくと、とっさ -
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この本は慶応大学総合政策学部教授が、健康保険組合連合会より資金提供を受けて社会的入院の現状と対策についてまとめたものです。
厚労省の現在行っている施策のベースになった研究だと思います。
日本では、社会的入院の方が多く医療の問題点であり医療費増大の一因となっています。入院している高齢患者の1/3~1/2(総数約32万人)は、社会的入院患者であると考えられます。日本で社会的入院が増えた理由は、昭和48年に老人医療無料化政策が施行され老人病院が乱立したからです。社会的入院を解消させることにより1兆5千億円の資金が捻出できると試算してます。
社会的入院の原因は、介護力不足、介護回避、介護施設不足の3つ -
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著者は社会的入院の定義を6ヶ月以上といった期間で決めるのではなく、治療が必要な段階が終わったのに一般病床に入院している患者を社会的入院と定義している。その結果、一般病床でもかなりの患者が社会的入院であることが判明する。例えば、施設待ちや在宅の準備待ち、などである。このような社会的入院が発生する要因として、まず日本では一般病床の数が他の先進国に比して過剰であること、その結果、病床あたりのマンパワーが不足し低密度医療が常態化しており、それが高齢者を寝たきりにしていると指摘する。また、患者や家族に過度の病院信仰(入院していれば安心)や、施設入所には様々な審査など手続きが必要なのに、入院は医師の裁量で
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意思決定に欠かせない5段階フィルターモデル
①メタ判断
真の問題は何か←これ一番重要
意思決定自体の必要度緊急度重要度コストを考える
質にこだわるか、スピードや合意形成にこだわるか
②選択肢の生成
③選択肢の評価
総合評価法
評価項目を書き出し、絞り込む
評価項目にウェイトを置いて総合評価する
例
評価項目
・福利厚生の充実 40%
・前職のスキル活用 20%
・労働時間 20%
・リモートワークの導入 20%
④決断
⑤評価学習
・日常の些細な判断は省力化、重要な意思決定に注力
・毎回最善の意思決定は出来ない。決断を振り返り、学習する。リカバリー案を用意しておく。
・最終的には幸せとは何か -
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意思決定を行動経済学の観点から解説した書籍。
意思決定の際、人が優柔不断になる原因は、性格ではなく問題そのものにある。例えば、選択肢の数が多すぎたり、情報がほとんどなかったりすると、なかなか意思決定できない。
■確証バイアス
人は、ある仮説を立てると、それに合致する情報のみを求め、自分の仮説は正しかったと確信する傾向がある。このバイアスが働くと、情報収集とその解釈がゆがむため、良い意思決定はできない。
■自己奉仕バイアス
人は、成功すると自分の実力だとしてその要因を自らに帰属させ、失敗すると「運が悪かった」などとして外部に帰属させる。ゆえに、失敗しても自分に都合よく結果を解釈し、原因を分析