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後期高齢者医療の問題が騒がれるなか、社会的入院とは「新しい」問題として認知されつつある。「年間1兆5000億円」、その実態把握および本質的な問題の所在を明らかにする書。
【主な内容】
第I部 社会的入院とは何か
第1章 社会的入院=本当は不適切な入退院
第2章 社会的入院はイエローゾーン医療の一つ
第3章 社会的入院の何が問題なのか
第II部 社会的入院の実態
序論
第4章 長期入院の実態
第5章 伝統的な社会的入院の実態
第6章 社会的入院の新展開
第III部 社会的入院の発生原因をひも解く
序論
第7章 先行研究が指摘する当事者要因
第8章 当事者要因への対策とその評価
第9章 在宅介護忌避を誘導する不均衡問題(需要サイドの要因)
第10章 病床過剰によるマンパワー分散がもたらす低密度医療問題(供給サイドの要因)
第IV部 良質な高齢者医療&ケアを実現する政策
序論
第11章 施設体系を再編し、高密度医療&ケアを実現する
第12章 在宅医療・介護を促進し、医療&ケアの質を確保する
第13章 保険者機能を強化し、入退院の適正化を行う
終章 国民が自ら考え判断する
Posted by ブクログ 2011年09月04日
社会的入院の発生原因とその解決策について述べらている本書。
発生原因については、入院の出口たる在宅介護や介護施設の問題だけでなく、低密度医療が生み出す長期入院そのものに原因があることに言及。つまり、「病床過剰→病床あたりマンパワー不足→低密度医療→社会的入院の発生→廃用症候群→ADL低下、認知症の発...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月26日
この本は慶応大学総合政策学部教授が、健康保険組合連合会より資金提供を受けて社会的入院の現状と対策についてまとめたものです。
厚労省の現在行っている施策のベースになった研究だと思います。
日本では、社会的入院の方が多く医療の問題点であり医療費増大の一因となっています。入院している高齢患者の1/3~1/...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月28日
著者は社会的入院の定義を6ヶ月以上といった期間で決めるのではなく、治療が必要な段階が終わったのに一般病床に入院している患者を社会的入院と定義している。その結果、一般病床でもかなりの患者が社会的入院であることが判明する。例えば、施設待ちや在宅の準備待ち、などである。このような社会的入院が発生する要因と...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
意思決定論の専門家、印南一路氏による社会問題の分析。
「高齢者医療費の伸びを放置すれば、国民皆保険制を財政的に維持できない」、この財政問題は二十年ほど問題視されているが、高齢者のQoLという観点からみても、高齢者を不幸にしていると指摘する。社会的入院によって引き起こされる廃用症候群。これはベッドで...続きを読む
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