日本SF作家クラブのレビュー一覧

  • 恐怖とSF

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    どの作品も面白かった。アンソロジー作品でSFというところで読みづらいのかな。と思ったが、全くそんなことはなく、入門書としてもいいと思う。

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    2026年09月11日
  • 恐怖とSF

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    SF設定のホラー作品集
    タタリエクスペリメントで「大衆が好むのは科学的な推論ではなく、科学風の答えだ。」と語られたが、まさにそれを体現するような本。

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    2026年07月12日
  • 恐怖とSF

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    ホラー好き・SF全然読まない私だけどとても面白かった!新しい世界を知った。
    話題作のSFたまに手に取るけどよくわからん、結局なんの話?って挫折することが多い...でも今作はいろんな短編集だし、ホラーのエッセンスが良かったのかも。
    近いうちに良かった作家さんの中から長編を選んでチャレンジしてみたいな。良いアンソロジーは良い出会いをくれる。


    20作品あって、おおまかなテーマごとに分けられている。
    作品冒頭に挟まる編集者の一言が、『世にも奇妙な』のタモリみたいで楽しい。

    SFといえば宇宙モノのイメージだけどもう古いのか。宇宙人にふれる作品はあるものの、宇宙でどうこうって作品がひとつもないのは少し驚き(表紙的にも)。
    物理系のよくわからない理論やAI・プログラミング系がでてくるのはなんとなく予想できたけど、菌の話や身体についての話は新鮮だったなぁ。
    あとインスタやゾンビの登場もなるほどそんな視点がと思うし少しポップさが加わり楽しい。本当にバラエティに富んだ作品群で全く飽きることなく夢中で読みました。

    そんな中でも特に好きな作品は下記。
    でも20作品どれも面白く読んだ!








    ーーーーーーネタバレありーーーーーーー

    ・小田雅久仁『戦場番号七九六三』
     最初のミスト×怨霊の描写から、壮大な宇宙戦争への飛躍が好きだった!映像的にも美しく想像がふくらむ。
    オチもとびきり怖かった、こちらのイヤ〜な予感と作品内のテンションの差に「わ〜...。」と言いながら一旦本を置く。

    ・飛鳥部勝則『我ら羆の群れ』
     文字ならでは。想像した映像がどんどん書き換えられていく。こんなに畳み掛けてくるとは思わずなんだかある種の快感だった。

    ・牧野修『初恋』
     完全に私が今まで触れてこなかった新しいジャンルだった!なんじゃこりゃ!ページを行ったり来たり。

    ・イーライ・K・P・ウィリアム『フォトボマー』
     一番私が親しんでいる所謂ホラー的な怖さを感じた作品。遡って何百枚も写ってるのが淡々と書かれていくの怖すぎる。

    ・斜線堂有紀 『『無』公表会議』
     一番好きかも!まず議事録書き起こしという形態が軽やかでぐんぐん読めた。最後の展開も不意打ちだったし脳内で音を再生して戦慄。

    ・新名智『システム・プロンプト』
     彼岸の話どれも良かったなぁ。ミーコとカーティス、完全に逆やと思ってたからびっくり!そしてラストが怖すぎて笑うしかなかった。最後を飾る作品にピッタリ。

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    2026年03月01日
  • 恐怖とSF

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    日本SF作家クラブが編んだホラーSF短編集。収録されている作品数は20編。

    まえがきや解説が非常に分かりやすく、今まで読んだことの無い作家さんがこの本には沢山いらっしゃったのですが、この本を読むだけでその方達の書いた短編が読めるだけでなく、簡単な来歴や代表作の名前なども知れて、SFホラーの入門編としても良質な一冊だと思いました。

    まえがきや解説を執筆した井上雅彦は2024年10月から日本SF作家クラブの第二十二代に就任した作家で、長年「異形コレクション」というホラーアンソロジーを監修されているとのこと。私は恥ずかしながら「異形コレクション」の存在自体を知らなかったのですが、ホラー好きの人たちに大変愛されているアンソロジーとの事でそちらもとても気になりました。でも最新刊が59巻とのことだったので軽く追える感じでは……無い……?(すごいや!)

    「恐怖とSF」は20編の作品が8つのグループに分類されています。目次は以下の通り。

    -----------------------------------------------

      ・まえがき
        井上雅彦

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     ●幽霊のゆくえ

      ・#
         梨

      ・タタリ・エクスペリメント
         柴田勝家

      ・始まりと終わりのない生き物
         カリベユウキ



     ●身体のゆらぎ

      ・幻孔
         池澤春菜

      ・あなたも痛みを
         菅 浩江


     ●侵食する獣
     
      ・ロトカ=ヴォルテラの獣
         坂永雄一
     
      ・戦場番号七九六三(ななきゅうろくさん)
         小田雅久仁

      ・我ら羆(ヒグマ)の群れ
         飛鳥部勝則


     ●進化する人怖(ひとこわ)

      ・フォトボマー
         イーライ・K・P・ウィリアム

      ・幸せのはきだめ(bissPit://moth)
         平山夢明


     ●物語の魔 

      ・現代の遭遇者 The Modern Encouter
         小中千昭

      ・牛の首.vue
         空木春宵

      ・初恋
         牧野 修


     ●異貌の歴史

      ・ヘルン先生の粉
         溝渕久美子

      ・漏斗花(じょうごばな)
         篠たまき


     ●地獄にて   
      
      ・愛に落ちる
         久永実木彦

      ・まなざし地獄のフォトグラム
         長谷川京


     ●彼岸の果て

      ・『無』公表会議
         斜線堂有紀

      ・開廟
         飛 浩隆

      ・システム・プロンプト
         新名 智

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      ・解説
        井上雅彦

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    短編ゆえに内容に触れるとすぐ核心に届いてしまうので、私が個人的に好きだった作品を3つだけちょろっと触れさせてもらいます。

    ・柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」
    じっとりしたジャパニーズホラーの雰囲気からぐわっと周囲を巻き込むあの感じ……ぞっとするお話だった。

    ・菅浩江「あなたも痛みを」
    AIに「痛み」を研究者が教えるという話。「痛み」と「暴力」の嫌なところが出ている描写が本当に……本当に嫌だった。

    ・飛 浩隆「開廟」
    これが一番好きだった。怖さと嫌さがてんこ盛り。でも、あの主人公が陥る地獄の様子は読者へのカタルシスでもあった!(スカッとした)

    ここで上げたのはたったの3編だけれど他の作品もどれも面白かったです。ネットでこの本の他の方が書いた感想を探ってみると、やはり、人によって好きな作品にかなりバラつきがあるように思いました。好みの差が出るなぁ。

    ホラーというジャンルに携わって長い井上雅彦のあとがきもとても面白かったです。世代じゃないので1~2作品しか見ていない「ウルトラQ」が気になってしまいました。解説によると日本SF作家クラブがドラマの企画段階から参画してたらしくって。そんな歴史があるんですね。

    本を通して読んだ後、これらの20作品をどうして8つのグループに分けたのかをもう一回反芻すると味わい深くなるのも好きでした。作品順についてはかなり気を配られたのだろうなぁ。

    色々な作家さんの作品が並んでいるアンソロジーは、ものによって、読み進めるうちに何だか散漫とした印象になるものがあるのですが、このアンソロジーは一つ作品を読むごとに段を降りていくような、そんな読みごこちがありました。

    とくに最初が梨「#」で、終わりに新名 智「システム・プロンプト」を持ってきている、というのが良かったです。この二作品はまったく異なる作風と内容の作品なのに、通ずるモチーフを扱っているように思えて……。一冊の本として、構造の美しさを感じました。

    「ホラーSF」というテーマだけ共有してそれぞれの作家が書き始めたのか、作家同士で「こんな話を書くよ」と、互いに調整を取りながら、創作を進めたのかは分からないけれど、一冊の本として、味わい深いアンソロジーでした。

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    2026年01月25日
  • 恐怖とSF

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    ありそうでなかったアンソロジーだ。これは面白かった。ずっしりと重さのある作品が多い。救いも希望も無い未来を感じたい方はぜひ。巻末の解説は過去から現在のホラーシーンを分かりやすく説明しており参考になる。梨「♯」、柴田勝家「タタリ・エクスペリエント」などが印象に残った。

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    2025年11月20日
  • 地球へのSF

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    ネタバレ

    22人それぞれの地球のSFを堪能することが出来て良かった。
    特に好きだったのが、「一万年後のお楽しみ」、「竜は災いに棲みつく」、「砂を渡る男」、「バルトアンデルスの音楽」だった。
    柴田勝家先生の「一万年後のお楽しみ」はシムフューチャーというゲームを巡って起こった様々な事象を追っていくお話で、最初はゲーム内の男性を発見し観察していただけだったが、男性に言語を教えようと現実の世界に変化を与えゲーム内の物語を展開させていく。それが徐々にエスカレートしていく所が人間の恐ろしさを顕す。
    春暮康一先生の「竜は災いに棲みつく」は題名のとおり災いに関わる竜が登場するのだが、その設定自体がとてもおもしろいものであるのに加えて、竜の描写が抜群で引き込まれた。
    矢野アロウ先生の「砂を渡る男」は最初は難しいのかなと思いつつ読み進めると、すごいかっこいい設定と短編にもかかわらず驚きの展開と、語彙力が喪失してしまうほど純粋に面白かった。
    空木春宵先生の「バルトアンデルスの音楽」、音楽と地球という題材で描かれており、その設定で深く引き込まれたが、文章もバイブスがすごく伝わり、一気に読めてしまった。
    様々な種類のSF小説を一気に摂取することができてとてもいい刺激になった。

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    2024年08月01日
  • AIとSF

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    こいつはオモシロい。
    そもそもは品田遊さんの作品が読みたくて手にとってみたけど、22人の作家によるAIと人類の未来には圧倒されるばかり。
    とはいえAIについては懐疑的な未来を提示する作家さんが多い。そうかな?
    「AIも単なる技術で、普及すればAIとは呼ばれなくなる」とする鳥海さんの解説は、まったくその通りだね。

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    2024年01月06日
  • AIとSF

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    ・月下組討仏師
    ・準備がいつまで経っても終わらない件
    ・シークレットプロンプト

    がお気に入り。

    ・智慧練糸

    は抱腹絶倒。ところでこれの読み方がいまだにわからない……

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    2023年12月12日
  • AIとSF

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    名著。マジでよい。今すぐよむべし。短い作品ばかりなのに、めちゃくちゃ筆が乗ってて、方向性もさまざまで、とにかく楽しい。
    日本SF作家クラブ編の直近2冊の本は、コロナ禍というのもあって暗い方向でまとまってしまって感じがあったが、それがない。
    個人的によかったもの。全部。だけど、印象的だったものを一言感想を付して述べる。最高なのは円城塔の地下ダンジョン魔法ファンタジーものである。マジだから。読んで。なろう系好きな人もきっと気にいるから。

    高山羽根子『没友』は、仮想現実が行き渡った世界での日常を描き取るのがうますぎる。品田遊『ゴッドブレスユー』は、エンタメ小説として楽しめる。福田和代『預言者の微笑』は、ハリウッド映画的スピード感があって楽しい。斧田小夜『オルフェウスの子どもたち』は、未来のホラーっぽくて良い。野崎まど『智慧練糸』はゲラゲラ笑うネタSF。十三不塔『チェインギャング』は、手塚治虫のどろろみたいな雰囲気の作品なのにAIでSFだし。
    あと、円城塔『土人形と動死体』は、マジ最高。久々のエンタメ寄りの円城さんですよ、わかりやすくてめちゃくちゃ楽しい。地下ダンジョン潜ったりゴーレム出てきて魔法がある世界なんですよ。なろう系とか好きな人も気にいるんじゃないかなこれ。

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    2023年08月11日
  • AIとSF

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    ChatGPTや画像生成AIがホットな話題のいま、日本のSF作家さんたちが集結した珠玉のAI SF短編アンソロジーです。
    マッハな爆速で日々AIは進化しているので、実際の技術と作家の予測する未来がどこまで実現化するか…のチキンレースなのです。

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    2023年06月25日
  • AIとSF

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    AIの進化によって社会はどう変容するのか。そして社会の変容によって私たちの人間はどのように変わり、また変わらないでいるのかというSFの根源的テーマに正面から向き合った作品群。生成系AIの登場によって現実は小説よりも奇なりをまざまざと見せつけられ、SFは陳腐化との闘いに敗北したかのようにも見えてしまう時代。この中で、作品の現実の科学技術に対する陳腐化や未来の予言性などといった概念を超越した文学を感じた。

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    2023年06月19日
  • SF JACK

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    SF短編集。どの話も結構面白かった。おすすめ。
    宮部みゆきさんの「さよならの儀式」とか、ほろっとする。
    個人的には、完全ヴァーチャルの世界で生きる人間たちを描いた山本弘氏の「リアリストたち」が好きかな。それと独特の一人称の形式で書かれた新井素子さんの「あの懐かしい蝉の声は」も良かった。。

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    2019年02月18日
  • ショートショートなSF

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    特に好きな作品

    ・ト◯◯○◯の日
    ・ショートショート★トーナメント
    ・寿限無対反魂香
    ・ささやかな神
    ・南へと歩く
    ・帳尻が合う
    ・/*ナイジェルによる引継書*/
    ・二・七八秒の針
    ・配慮の衝突
    ・鳥取空港 手荷物受取所

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    2026年09月08日
  • 恐怖とSF

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    普段あまりノラない作家も珍しくよかった短編集。SFと一括りにしても宇宙、AI、化物と色んな視点で描かれていてどれも楽しめた。やっぱりホラーとの融和性は高いなと思うと同時に、描かれる恐怖がそろそろ実際にありそうなものがいくつかあるなと感じた。

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    2026年08月20日
  • ショートショートなSF

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    日本SF作家クラブのこの定例的な企画はとても気に入っている。今回の企画は星新一生誕100周年記念ということで「ショートショート」と「SF」との2つの縛りで50人の作家の競作となる。クラブから委嘱された作家も含まれるようなので、その点は期待している。50人もいると非常に素晴らしい作品からなんじゃこれは?という作品までバラエティに富んでいるのはしょうがないが、本書は概ね期待通り、いや期待以上のアンソロジーとなっている。素晴らしいのは、やはり星新一ショートショートコンテスト受賞の皆さんの作品。さすが、アイディアが秀逸だけでなく、とても読みやすく判りやすい文体で、無名だけど今後の作家活動に期待が持たれる。逆に、大御所の中には、いつもどおり判りにくい作品が見られた。ショートショートSFなので、単に短いSF作品を言われるがまま作った作品にはがっかりした。その責任は会長の説明の中にもある。4,000文字の作品限定だけに視点が集まり、ショートショートという星新一が残した小説形態、その方向性を少しでも良いから制約項目に加えたら、もっと素晴らしいアンソロジーになったかもしれない。「ショートショート【な】SF」と、この【な】を拡大解釈することで、自分が書きやすくなる、自分のスタイルを崩さず書けるのかもしれないが、ショートショートは短篇小説の類ではないことは繰り返し強調したい。神様は天国でこの本を読んで、どの様な感想を持っているか是非知りたい。あっ!高井信の解説ともろ被りしてしまった。

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    2026年07月31日
  • 恐怖とSF

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    SFと梨さんが好きなので手に取りました。初っ端梨さん著作なので良いね〜と思いながら読み進めるも、中盤は文体が合わないものもありやや中弛み。早く読み切ってしまおうと頁を捲っていたところ、最後の短篇「システム・プロンプト/新名 智」から不意打ちを喰らいました。自分がホラーに求めているものって、「なんでそんなことするの?」と言いたくなる悪意なんですが、それが見事に現れつつ、自分の人生にでかい一石を投じてくる読後感がまさに好みです。また、最初の「#/梨」とどこか対比構造になってるのもあらためて読み返すと美しい。
    ◆
    きみたちは人間か?
    もし人間なのだとしたら、それは善いことか?
    もし人間じゃないのだとしたら、それは悲しむべきことか?

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    2026年07月27日
  • AIとSF2

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    面白かったです
    最初と最後の短編が特に印象に残りました。
    長谷敏司さんの作品は毎回人類愛というかヒュマーニズムが根底にあるように感じられるので読んでいて元気が出ます

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    2026年02月01日
  • 恐怖とSF

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    ネタバレ

    ハヤカワのSFアンソロジーなら間違いない、と読んだ本。
    面白かったです!
    SFももはやジャンルレス、とされながらも、バラエティ豊かな作品群でした。
    SFの世界はどこまでも拡がっていくなぁ…

    特に、柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」、小田雅久仁「戦闘番号七九六三」、篠たまき「漏斗花」、飛浩隆「開廟」が好きでした。

    ■幽霊のゆくえ
    ・梨「#」:幽霊を見る機械「レトロス」に観測された幽霊のデータのアーカイブ
    …このお話の世界で“幽霊”とはなんなのかがわかると切なくなりました
    、柴田勝家「タタリ・エクスペリメント」:祟りの研究と実験
    …“タタリ細菌”の発見というSF要素から、祟りの仕組みや概念が丁寧に解かれていて見事でした。細菌なら祟りを世界にばらまけます!
    ・カリベユウキ「始まりと終わりのない生き物」:インターネットの最深部にて見付かった仮想空間に、出現する幽霊
    …現実世界からの逃避が、その先へつながるとは…でした。
    ■身体のゆらぎ
    ・池澤春菜「幻孔」:ある日、自分に細かい孔が無数に開いてることに気付く
    …ゾワゾワしました。
    ・菅浩江「あなたも痛みを」:痛みを機械に教え込ませる話
    …この方面で人間に近付けるのはマズいんじゃ?と危険性を感じました
    ■浸食する獣
    ・坂永雄一「ロトカ=ヴォルテラの獣」:人外となった少女と、同級生の死闘
    …南総里見八犬伝!
    ・小田雅久仁「戦場番号七九六三」:何千年もの間、憑依して戦闘してきた異星人たちが今回選んだのは地球だった
    …ほのぼの始まったかと思いきやフルスロットルで地獄絵図へ。でも関西弁が呑気でいいです
    ・飛鳥部勝則「我ら羆の群れ」:羆に復讐したい人と、依頼されたマタギ
    …SFホラーでミステリもしてました。羆がなんなのかわかるとゾッとします
    ■進化する人怖
    ・イーライ・K・P・ウィリアム「フォトボマー」:短期間で意気投合したビジネスの相手が実は…
    …画面の向こうだけじゃなく、現実でも会える存在なのに!怖!!
    ・平山夢明「幸せのはきだめ」:連続殺人鬼も、誰かと親しくやり取りしてる
    …相手はそうだろうな、と思いつつ、ゴア描写がさすがでした。
    ■物語の魔
    ・小中千昭「現代の遭遇者 The Modern Encounter」:都市伝説系動画配信者が、「UFOを見た」とする人と出会う話の顛末
    …好奇心と顕示欲は身を滅ぼしますが、それでもやってみたい、という人は尽きなさそうです
    ・空木春宵「牛の首.vue」:牛の首の被害報告
    …語れないけれど語ることをやめない怪談はそれ自身が恐怖となる、と。
    ・牧野修「初恋」:大好きな相手がフィクションでした
    …牧野さんのお話の登場人物たちが、「自分は本当はこうなんだ」と知ったら恐怖だろうな、と思いました
    ■異貌の歴史
    ・溝渕久美子「ヘルン先生の粉」:日本占領下の台湾で、労働力としてゾンビを使役し始める話
    …ヘルン先生=ラフカディオ・ハーン。ゾンビィとキョンシーの違い
    ・篠たまき「漏斗花」:敗戦の満州から親子3代を行き来しながら紡がれる、神々の直系の話
    …むせ返るような花の香り。短編でこの広がりを描く篠たまき先生の世界に酔い痴れます。
    ■地獄にて
    ・久永実木彦「愛に落ちる」:無限の暗闇を落下する2人の話
    …強い嫉妬心は、それだけ執着してるということなのかも。愛の反対は無関心だから。
    ・長谷川京「まなざし地獄のフォトグラム」:地獄の光景が、ルールに沿って目に見えるようになった世界で、地獄判定システムが構築され…
    …“今週の地獄”、デジタルタトゥーとして最上級の厭さ。
    ■彼岸の果て
    ・斜線堂有紀「『無』公表会議」:死後の世界が『無』であることを公表するか否か決める会議
    …死後に「無」であることを認識し続けるとしたら怖いけど、ぷつんと断ち切られるなら怖くはないかも。
    ・飛浩隆「開廟」:突然現れた異界の生物と共存している世界で、排外的な主張をし続ける作家の話
    …移住種を攻撃するために人間の憎悪を煽る、SF設定だけれどリアルタイム味が一番強かったです。潤さん。。。
    ・新名智「システム・プロンプト」:ペルソナや能力、制限、情報・資料、そしてタスクを与えられる話
    …「読みもの」だからこそ描ける恐怖。

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    2025年10月20日
  • AIとSF2

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    『竜を殺す』はすでにそうなっているのではと思わせる。
    他に印象深かったのは以下。
    『生前葬よ予言獣』
    『幸せなアポトーシス』
    『看取りプロトコル』
    『意識の繭』

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    2025年07月15日
  • AIとSF2

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    ネタバレ

    AIを軸に、現代日本のSF作家が新たな奇想天外な話を創作する。
    記号設置問題が解決すると、AIの意識は電脳空間に目覚め、人類の意識と融合するのかなあ・・・

    竜を殺す 長谷敏司 AI下書きで小説を量産している主人公の息子が殺人事件で逮捕された。壮大なスケールのストーリーを期待したが、三文ミステリーだった。
    烙印の名はヒト 第一章 ラブ:夢看る介護肢 人間六度
    冒頭部だけなので、続きを読まないとなんとも・・・
    I traviati 最後の女優 池澤春菜  椿姫みてないのでなんとも・・・・
    生前葬と予言獣 津久井五月 対話型AI QuDNが再開発地上げを通じて現実世界を理解する記号設置問題のおはなしらしい。
    幸せなアポトーシス 茜灯里 AIの脅威の保険としてアポトーシスを組み込んでおくといいみたい。
    看取りプロトコル 揚羽はな 看取りを通じて記号設置問題を解決するおはなし
    月面における 人間性回復運動の失敗 海猫沢めろん 高次元存在は機械知性の逆進化を通じて人間性を回復させるらしい
    意識の繭 黒石迩守 アバターで出勤のイメージが最初は判らなかった。脳が肉体とアバターの区別をつけられなくなり、サイバネティクス哲学的ゾンビが生まれたらしい。
    X-7329 樋口恭介 ChatGPTで生成したSF。無駄に難解な専門用語が多くでてきて、まだまだ人間の推敲なしには小説として売り物にならない。残念だけど良かった。
    魔の王が見る 円城塔 ザランドラル浮遊文明は自ら気づき上げた現実から醒めるため夢はさめるらしい
    ベニィ 塩崎ツトム 生成AIは1950年代に米国で極秘裏に作られていたという話。

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    2025年05月21日