関眞興のレビュー一覧
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非常に簡略なトルコ(民族)の通史。
殆ど政治史に的を絞って、淡々と通史を記述している。
オスマントルコ及びトルコ共和国の歴史の一通りの流れ、というか重要な人物と政治制度くらいはある程度網羅されている。
元がそういうコンセプトなのであろうが、それ以上でもそれ以下でもない。
難点はいくつかあり、国際情勢への言及が少ないため近現代に近づくほどに「なぜ?」が分かりづらくなる。サファヴィー朝との関係なんて、ただ延々戦っていただけという風にしか読み取れないが、本当だろうか。
また、トルコという国を理解するために一歩踏み込んだ分析というものが乏しい。例えば、オスマントルコがあの時期にビザンツ帝国を飲み込 -
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アメリカの歴史を簡単に一冊にまとめたもの。同様の書として読んだ『一冊でわかるイギリス史』よりも、理解しやすかったように思える。
それは歴史の長短だけでなく、まだ宗教、民族、王族貴族などがイギリスより複雑に絡み合っておらず、反対意見は勿論あるものの、歴史の事件に対する大統領の対応などにまとめやすかった面があるからであろう。
果たしていつまでアメリカが経済的にNo. 1たり得るのかは疑問であるが、それでも世界に影響力は間違いなくあるものであるから、そういった面でももう少しアメリカを研究した方がいい。
特に最後の方で書かれていたが、「慣習にとらわれず、そのときそのときで正しいと思ったことを最 -
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元予備校の先生が書いた、フランク王国が出来るところからメルケル首相が2013年に社会民主党と連立を組むまでのドイツの歴史。「『ドイツとは何だ』と初めて思った人に向けて、その歴史をわかりやすく紹介」(p.3)したもの。
本の装丁の感じや、イラストのタッチが柔らかく、入門者向けの歴史の本、という感じだが、本当に「ドイツとは何だ」と「初めて」思った程度の人がこの本を読んだら、思ったほどよく分からないんじゃないだろうか、とかやっぱりおれ世界史苦手だわ、と思ってしまう本だった。もうこれ以上は分かりやすくならないのだろうけど、なんか教科書を読んでるみたいに頭に入って来なくて、割と苦労する。世界史の勉強 -
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キリスト教の誕生以前から現代(2018年頃)までの歴史を、キリスト教世界を中心に据えて追っている。
イエス・キリスト以降はその弟子達から、皇帝、教皇、政治家、思想家などなど様々な登場人物が出てくる。そして、キリスト教の歴史は権力闘争と覇権、戦争の歴史でもある。
考え方や利害関係の相違から発生する争いは、なにもキリスト教に限ったものではないだろう。宗教が争いを呼ぶのではなく、人間自身が争いが絶えない生き物であり、「宗教」という共通する(あるいは相反する)価値観の人達の集まりがそれに被さっているだけなのか。
本書を表面的に読めば、キリスト教が戦乱を起こし続けたようにも解釈しかねなくなるので、 -
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アメリカの歴史について、コロンブスの大陸発見からトランプまでを1冊にまとめた本。
この間人種問題からアメリカ史は学んでいたけど、通史として一度概要を押さえておこう、という思いから手にとった。
まず、「1冊でわかる」としてるだけに読みやすい。
3時間くらいでサラサラっと読めた。
歴史の教科書のアメリカについての記述をまとめて1冊にした本なので「そういえば高校の時にこんなの習ったな〜」と学生時代を思い出す。
一方で難点を挙げると、むしろ1冊にまとめているので表記が簡潔に過ぎる。
特に、何度も「〜ました。」という文末が繰り返し続くので、箇条書きの短文を読まされているようでなかなか頭に入ってこない -
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「ベルリンは晴れているか」という第二次世界大戦の終戦直後のドイツを舞台した小説を読んだのがきっかけで、
ドイツの歴史に興味が湧き購入。
学生時代には、世界史の偉人達の名前が頭に入らず…
それ以来の歴史を学ぶ機会となったが、
本としては読みやすい。
教科書としても、ところどころに日本の同じ頃こんなことありましたーの解説で、対比が面白かった。
世界と日本の文化の差、島国としてのメリットやデメリットがあるなぁと痛感。
今回はドイツ史だったが、同シリーズでアメリカ、イギリスもあるそうだが、またの機会に読んでみたいと思う。
特にアメリカは移民で創立した国だし、広大な土地を一つの国にまとめあげる歴史は戦