矢部宏治のレビュー一覧
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マスコミでは取り上げられない真実が分かりやすく、ファクトに基づき、論理的に説明されている。
日本人が真に賢くなり、平和を真に希求する国民により絶対的な信頼で選ばれた政府が、毅然と米国と対峙する時がくるのだろうか?
戦術・戦略的にはリベラルなアメリカ国民の支持も取り付け、国際社会をも巻き込み、平時国際法・戦時国際法に則り、正々堂々と真の戦後処理をすればいい。
朝鮮戦争は、法的には何ら終結を向かえていない。
どさくさに紛れ、仕組まれたジョン・フォスター・ダレスの法的枠組みは依然として残っているわけである。
内容
第1章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第2章 日本の国土は、すべて米軍の治外 -
Posted by ブクログ
対米従属を構築するために様々な法律が絡み合い、空域までも差し出している、日米合同委員会も絡んで三重構造、というような内容。もちろん陰謀論っぽくはあるが、「そこまで法律で完膚なきまでに叩きのめしといて、じゃあ、どうすりゃいいんだよ」とも言いたくなる内容で、シン・ゴジラのようなアメリカと対峙して乗り越えようとするような夢物語を抱かせてくれる話でもなく、ただひたすら法案を、現実を突き付けてくる。逆にこういう世界観だからこそ、こういうアメリカのせこさも知ってるから、文化で対抗する、という現代になっているような気もするし、その戦略にも必然性があったのかもしれないと思わせる。どうすりゃいいんだろうね。いみ
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ネタバレ知ってはいけないのでは無く既知ですが・・・
本書に述べられている事の殆どは戦前から戦争に命がけで言論の力だけで反対して来た100年続く野党=日本共産党が訴え続けて来た事と同じである。
何より重要なのは、全く別系統のイデオロギー的にも異なる(であろう)著者が「思う事では無く自分で調べた事実」を積み上げた結果、この党とほぼ同じ結論に達している事である。
自然科学の世界では追実験が重要であるが、これと同じである。つまり相互にその正しさを証明している。
今緊急に必要なのはロシアの侵略戦争を止め、日本に戦争をさせない事である。それには「保守か革新か、右か左か」では無く反戦平和勢力の共同した闘いが -
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孫崎享さんの著作を思い出す。日本とアメリカ、というか米軍との関係を明らかにする著作。
前半は日本支配の構造についてで、横田空域などは目新しい話ではない。個人的に面白く感じたのは、サンフランシスコ・システムと呼ぶもので、国連憲章からサンフランシスコ平和条約が導かれ、そこから日米安保法体系や日米合同委員会などが存在しているという、ダレスの考案した法的な体系で、実は戦後レジームとは朝鮮戦争に乗っかって日本を見かけ上は独立させつつも全面的にアメリカに協力させる朝鮮戦争レジームなのだという話。なので占領体制が継続されているのではなく、「占領下の戦争協力体制が継続」しているのだという。
他にもアメリカが集 -
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ネタバレ今までに読んだことがない情報量が詰まった本だった!
僕が生活をしているあたりは、アメリカ軍とは無縁。今までアメリカ軍の駐留について気にしたことがなかった。
本書を読んでみて、度肝を抜かれた気分だ。なぜなら、今までニュースや新聞を読んでいたのに、初めて知ることばかり。
普段、このレビューには印象的な点を3つ記述しているが、今回は7つ挙げたい。
1つめ、自民党がCIAから資金援助を受けていたこと
2つめ、今までに沖縄には最大で1,300発の核ミサイルが置かれていたこと
3つめ、日本国憲法9条の目的は「平和な国づくり」ではなかったこと
4つめ、日米原子力協定の恐ろしさ
5つめ、昭和天皇は対米従属 -
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間違った事を言っている訳ではないので、取り分け、目新しい感じもしないが、主張の論拠として、その事実の取り出し方や繋ぎ方が面白い。最高裁判所により、日米安保や自衛隊の存在なんかが、司法の届かぬ高度な政治判断として扱われた事が全てである。法治国家であるはずの日本が、法で裁けない取り決め。これを密約と呼んで陰謀論っぽく仕立てているのが本著だが、密約と言うよりは、法的な詭弁の中で契約している不平等条約だ。そしてそれは、朝鮮戦争から始まった、あるいは歪んだという事だ。
但し、どちらにせよ、日本が核を保持しない限り、核の傘に入らずを得ないのだから、米国との関係性は現状を変えられない。これは左翼が何を言お -
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覚え書(手を加えた箇所もあります)
日本が国連の常任理事国になろうとして外務省が一生懸命画策していたとき、各国から「そんなことをすればアメリカに2票あたえることになるだけだ」という強い反対があった。(p.63、65より)…そういうことだったか。
1998年確定した、嘉手納・横田・厚木基地騒音訴訟の賠償総額の内、地位協定で定められた75%の米側負担金18億9000万円は結局踏み倒され、日本側が立て替えた。(p.86より)…つまり総額25億2000万円、全部日本がってこと…⁈。
サンフランシスコ講和条約の日本語の条文は「正文」ではなく「仮訳」。(p.98〜より)…正文がないだけでなく、訳にも -
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知ってはいけない2 矢部宏治 講談社
各章を4コマ漫画を入り口とするアイディアは良いけれど
絵が命の絵がいま一つコナレていないのが残念
三権分立が建前にされて「政治三流・経済一流・官僚超一流」という逆三角形の型にはめられている傀儡政府
民衆が選ぶ唯一の国会の権限が形ばかりで官僚に占拠されていることに始まって責任の所外を隠した競争優先のお手盛り政治が蔓延する中で国民も洗脳教育に飲み込まれてきた
そんな中で進駐軍は日本の戦前につながる象徴天皇を祭り上げた
更に利他という魂を捨て利己のかたまりとなった岸信介を
戦犯から掬い上げてCIAと軍部による傀儡政治を成功させた
岸の心情はイイトコドリに徹 -
Posted by ブクログ
様々な密約のもとにある日米安保体制、戦犯である岸信介がなぜ8年で首相の座に上り詰めたのか? CIAからの巨額資金はどのように送られてきたのか?全自衛隊の米軍共同使用計画、在韓米軍の撤退問題、富士山にある米軍基地、
軍事主権の放棄、日米安保には指1本触れるな、憲法9条には指1本触れるな、日米安保堅持と護憲、日米同盟、主権なき軍事的従属体制、さえ続けていけば日本の安全は守られるのだ。一切の軍事力を持たずに国を守れ。軍事主権の放棄とは、戦争をする権利の放棄であると同時に、戦争をしない権利の放棄でもある。
比核三原則を国是として、日本に核兵器は存在しない、と正式に表明し信じ込まされていた事は何など