窪田新之助のレビュー一覧

  • 対馬の海に沈む

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    これぞルポタージュという迫力。

    あなたの身近にも同じような構図があるでしょう?
    と言外に語られていて、読後、様々思いを巡らせてしまった。

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    2025年12月19日
  • 対馬の海に沈む

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    この本を読んでいる最中にいつもは横目で見て通り過ぎている大手町のJAビルに入ってみよう、ふと思いました。地上37階の堂々たるタワーです。もちろん用があるわけではないので覗いたのはロビーだけですが受付の背後には大きなJAのロゴ、そしてその隣には「全国農業協同組合中央会」「全国農業協同組合連合会」「農林中央金庫」「全国厚生農業協同組合連合会」「全国農林漁業団体共済会」の文字が石碑の文字板のように掲げられていました。シンプルなデザインのJAロゴとミルフィーユのように重ねられたパッと見わからない漢字の羅列が、本書で描かれているその組織の複雑さを示しているように感じました。日本の経済の中心地のガラスの塔

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    2025年12月10日
  • 対馬の海に沈む

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    読みたかった本をやっと読み終えました
    JAの仕組みから日本人としての性質、他の人と一緒のことをしないと恥になるっていう言葉が胸に沁みました
    1人の人が起こしたことではなく周囲の人全員がしていて罪の意識がないこと、また島っていう狭い地域だからこそなのか地域全体でしていた不正
    本土だったら大丈夫なのかと言われたらそうではないところもまた怖い
    自分だったらどうだろうと一旦見返してしまいました
    話が深く、今どうなってるのか気になり調べたくなりました

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    2025年11月26日
  • 対馬の海に沈む

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    新聞の書評で見かけてずっと読みたいと思っていた本。期待以上に興味深く、一気に読み終えた。JA対馬を舞台にしたある職員の自殺をきっかけに浮かび上がる、組織としての欠陥と人間の欲深さ、保身の様をほぼ実名でルポしている。

    よくぞこんなヤバい本を出版できたと感心してしまう。その後この関係者(特に実名が出た人達)がどうなっていったのかも知りたい所だ。自殺した職員の手口はJA共済の仕組みの欠陥と「甘い汁に吸い寄せられる」人の心理を巧みに利用し、その環境がモンスターを作り出していったことがわかる。

    これらの手口には歴史上の出来事とも既視感を覚えてしまう。そして人間の欲と保身がある限り、「一線を越える覚悟

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    2025年11月26日
  • 対馬の海に沈む

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    著者が掘り起こした人間の欲深さ強欲、虚栄心や醜いプライドなど人ごととは思えない。最後までのめり込んで読んだ傑作ドキュメンタリー。

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    2025年11月25日
  • 対馬の海に沈む

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    “事実は小説より奇なり”

    読み始めから すぐ引き込まれていった。
    “対馬”と言う小さな島で起こった 22億円超ものあまりにも大金の横領事件。

    これは本当に事実だろうかと 途中何度も思ったてしまった。しかし 著者による執拗な取材によって 次々に明らかにされる事実。

    アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」ではなく 「そして誰もが共犯だった」。

    JAのことはよく知らなかったが こんな組織なのだと知った。その組織がもたらした事件でもあり、又 人間の欲と狡さ、汚さ、弱みがもたらした事件でもあったように思う。


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    2025年11月21日
  • 対馬の海に沈む

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    JAも組織が肥大化し、皆で助け合っていた時代はよかったが組織を維持することが目的になり活動が陳腐化し独特の異端な組織となり腐敗が進み最後は孤立し、無くなっても誰も困らない存在のような気がする。

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    2025年11月19日
  • 対馬の海に沈む

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    この本を読み終わった後も、新聞で何度もJAの横領発覚記事を読んで驚きと落胆と怒り。こうやって本を世に送り出してもなお改善されない体質が残っているとは。でも世の中はこんな汚い事だらけで、当事者・被害者はすぐに皆の記憶から忘れられてしまうんだ。自分も無力すぎて…。

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    2025年11月17日
  • 対馬の海に沈む

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    JA対馬職員の事故死。その後に明るみになる不審な契約の数々。
    私も田舎育ちなので田舎の人の保険契約は「内容」ではなく「人」によってされていることを知っている。
    契約者の人たちは自分が何に加担したのかもわかっていないのでは。「私が殺したみたいじゃないですか!」は西山の顧客すべての人の声。
    これ読んで俄然対馬に行ってみたくなったけど、対馬の人的にはこれ読んだ人には来てほしくないでしょうね(笑)

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    2025年11月07日
  • 対馬の海に沈む

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    JA対馬で莫大な不正金の詐取を働き、自殺した男の真相を追うノンフィクション。
    不正を行った男が悪いのか?協力した同僚が悪いのか?うまい汁を吸った事業経営者か?見て見ぬふりをしたJA 対馬か?さらなる営業を求めたJA共済連長崎か?LAの神として褒めそやしたJAか?はたまた、、
    人間の欲と自己防衛と集団心理とが複雑に絡み合った巨額不正事件。非常に深く重い読み応え。読者自身も、それでも正しく生きられるか?と問われている。

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    2025年10月30日
  • 対馬の海に沈む

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    日本の場合や、閉鎖された環境だと、こういうことはわりとあるのではないかと思ってしまう。JAの共済システムについて知りたかったので、その大枠をなんとなく知る上でもよかった。

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    2025年10月27日
  • 対馬の海に沈む

    ネタバレ 購入済み

    苦しさが染みる

    不正の手口がシンプルなのにどんどん大規模になっていく恐ろしさ、
    どんどん得をする人が増えていく恐ろしさ、
    終盤のやるせなさ。
    小宮さんの器の大きさと受難が染みる。
    小宮さんの苦しみに心を寄せる著者の悔しさも伝わった。
    あまりにも日本、という話だった。

    #ダーク #ドロドロ #怖い

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    2025年06月25日
  • 農協の闇

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    農協という利権団体とも言える内部事情がよく理解できました。それと同時に、保険会社など日本企業全体でも類似する事象は山ほどあり、日本のビジネス力の真価が問われる時代なのではないかと感じます。
    この手のやり方をしないと利益を上げられないような企業や団体は正直潰れて欲しいですね。その方が、消費者のためでもあり、日本全体のためにもなります。

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    2024年09月18日
  • 農協の闇

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    ネタバレ

     ページをめくるたびにため息が出る。農協とはここまでダメな組織なのか。
     経済事業ではホームセンターに競合できず。金融事業では組合員に不利な商品や加入の仕方を強制する。それでもノルマを達成できず年数十万円以上の保険料を自己負担して自爆する羽目になる。
     本書の中でも何度も書かれているが、農協は組合員のためではなく、組織そのものの維持のために漂流を続けている。

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    2022年12月04日
  • 日本発「ロボットAI農業」の凄い未来 2020年に激変する国土・GDP・生活

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    ロボットとIOTとAIにより農業の生産性をあげる。
    農家の離農が進み、農地の大規模化が進んでいる。
    人力のロボットへの代替。
    ドローンによる夜間の害虫駆除。
    IOTにより微妙な色彩を判別し、局所的な農薬散布。
    温度や湿度を測定し、肥料を調整し、美味化。
    ウェアラブとスマホによる、植物の病気の判断。
    そして重要なのは、それらがネットで管理されること。
    脳が個々のロボットにあったら、データが限られるて、ディープラーニングが有効にならない。また世界的に展開するにあたり。知識が盗まれる可能性もある。

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    2018年05月13日
  • 対馬の海に沈む

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    これがノンフィクションと知って、とても悲しかった。皆、それぞれの罪を背負いながら沈黙を守っている。そこに光明の差すことは、無い?

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    2025年12月15日
  • 対馬の海に沈む

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    溺死した主人公に対する自分の気持ちが、読み進めながら激しく揺れ動いていく作品。丹念な取材は勿論、農協という巨大組織の仕組み、対馬という地域の特徴、個々の職員の感情、さまざまな視点を組み合わせ1つのストーリーを紡ぎ出し、なんともいえない読後感を残していく。農協という組織に対して、過疎が進む地域コミュニティに対して、様々なことを考えさせられた作品。

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    2025年12月10日
  • 対馬の海に沈む

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    ネタバレ

    ONEPIECEがかなりキーワードだったけど、ONEPIECEを最近何となく苦手に感じてしまうその原因の一旦がこういうとこだよな、というのがわかる気がした。私の苦手なその部分を大切にしてる人がたくさんいるから指示されてる漫画だとも思うけど。まあ連載20年以上経てONEPIECEそこだけじゃなくて他にももう最近の肌感だともろもろ受け付け難い側面もあるけど、ってあれONEPIECEの話になってしまった。


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    2025年12月04日
  • 対馬の海に沈む

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    動機・機会・正当化の不正トライアングル理論を思い出す。
    過度なノルマが根幹にあることから、組織自体が既に腐敗気味だったのだろう。
    人間の愚かさと恐ろしさがよくわかる。

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    2025年11月30日
  • 対馬の海に沈む

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    JAの総合商社としての営業の闇が書かれている。でも田舎では、親切心と切り離せないんじゃないかな。
    関係者への取材から真実へ迫っていく流れに感動。
    President OnlineのPodcastで紹介されていたので読んだ。

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    2025年11月28日