窪田新之助のレビュー一覧

  • 対馬の海に沈む

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    ネタバレ

    たまにノンフィクションを読むと、こんなスゲー作品にぶち当たったりするから、読書ってのは油断できない。

    この本は、対馬の海岸沿いの道から1台の軽ワゴンが転落事故を起こすところから始まる。被害者の西山は農協のライフアドバイザー(LA)として日本一の成績を何度も取ってきた有能な営業マンだった。

    この西山の不正を取材するうちに、西山の陰に隠れた本当の悪人が暴かれていくが、その正体とは…ってのがクライマックス。この結末自体は、フィクションで時々ある(デビルマン、X-MENなんかもこういうテーマを含有していたな)パターンなんだけど、これノンフィクションやで。著者の虚飾とかバイアスがあったにせよ、事実を

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    2026年08月11日
  • 対馬の海に沈む

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    JA共済部門で営業成績日本一になったJA対馬支店の職員は共済金22億円を横領して自殺した。

    住民が3万人の島の職員が日本一なんてありえるのか、という疑問がまず浮かぶ。そして何年にもわたるそれほどの額の横領が一人でできるはずないとも。

    調査を進めるうちに事件の詳細が明らかになっていく。自殺した職員は支店で天皇と呼ばれ、支店長以上の権力を持ち、協力者から成るグループを作り、横領を黙認されていた。背景には過酷なノルマと報奨金があった。

    どんどん共犯範囲の規模が広がっていく展開に唖然。支店に留まらずJA長崎、さらには対馬の契約者たちも加担していた。詐欺によって営業成績を水増ししてるのは自殺した職

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    2026年07月26日
  • 対馬の海に沈む

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    ネタバレ

    なんとなく手にとって読んだ方だが面白かった。ルポやノンフィクション系が改めて好きだと実感できた。1人の男性の死をめぐって、JAの腐敗が明らかになっていく様は、単にみていて酷問と思うものの、一方で営利企業であれば、このようなFDから外れた活動は、規模のいかんはあれはどう常態化しているようにも思える。罪の部分は共済の金を不正に利用していることであるから、直接的に島民が悪いと思わなくもないが、元を辿れば全国の組合員たちのお金であるから、不公平。

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    2026年07月05日
  • 対馬の海に沈む

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    中央•上層部の無理な要求とそれを凌いでしたたかに利用する地元民。上層部の無理な要求が人々のモラルをいかにして壊していくか。社会に対しても、組織に対しても、個人に対しても、インモラルが素知らぬ顔でまかり通るようになる。その過程をリアルに描きだしていて心底怖い。

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    2026年06月28日
  • 対馬の海に沈む

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    対馬の海に沈んだJA職員。
    彼が、死ななければならなかった罪とは…。
    地を這う緻密な取材に引き込まれてしまった。

    JAという大きな組織のなかで、何故見過ごされていたのか…これは一人だけでやれるものではないとわかる。

    一般に日本の組織は、閉鎖的で同調圧力が強く、年長者が頂上に立つピラミッド型をなし、そこに所属する個人は、考え方から行動に至るまで組織の影響を受ける。
    このようなムラ社会の構造は、まさにJAでこそ強固に築かれているように思えて…
    頷かざるを得ないことに、JAでは縁故採用が基本だということに今更ながら驚く。

    特に対馬となると…けっして多くの人口でもなく狭い。
    不正に気づき、正す者

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    2026年06月18日
  • 対馬の海に沈む

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    日常的に見かけるちょっとした不正が、周りの誰もが損をしないためにむしろ歓迎されて、不正が不正を呼んで雪だるま式に増えて暴走し、挙句22億円にまで積み上がったという話。
    それが昭和ならいざ知らず平成の世に起きたあたり、我々のメンタリティは敗戦の時のままだと思い知らされる。
    そして令和のSNSでの集団な「正義」から生じる集団ヒステリーは同じ付和雷同の気質の土台がまだ根強く残っていることを窺わせる。
    「菊と刀」は未だ健在だ。おそらくこれからも第二、第三の西山は生まれてくるのだろう。

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    2026年06月12日
  • 対馬の海に沈む

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    素晴らしい取材力だと思う。JAのLAも内部の事務的な事も、昔仕事で関わり信じられないと感じたのをリアルに思い出した。不正に納得できず退職した人に同情する、多分その地では他の仕事も難しいだろうし。全て土地のせいにするのは乱暴だが閉鎖的ムラ社会、行き場もなく島を出る事もできずみんなが知り合い、みんなが共犯者なんだろう。西山の不正ももっと早く止められたら、と思わずにはいられない。不正に関わった人、西山の妻子など今でも島に暮らしていることにも驚く。

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    2026年06月09日
  • 対馬の海に沈む

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    ノンフィクションを初めて読んだ。実在する人物の、本当の話が明らかにされていて、ゾワゾワしながら読んだ。あとでネットで調べたら、本当に存在する人達の話だと実感できてさらにゾワゾワした。
    巨大組織の闇が暴かれている。

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    2026年06月08日
  • 対馬の海に沈む

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    ネタバレ

    登場人物は全部実名で出ることを承諾したのだろうか。罪状を認めているに等しい発言。。嘘の被災証明で保険金受取りは保険金詐欺。これを保険会社の社員がやり、被保険者と山分け。これを数百件?。社員は自殺して告発され、被保険者はされなかった。JAの内部調査で、JA職員も黙認を糾弾はされたが、犯罪とはされなかった。これが普通の損保なら刑事告発されるところ、そうならない闇を記者が調べる。この執念、「追跡 公安捜査」の遠藤浩二氏を思い出させる。
    結論は事実を積み上げた判決的なものでなく、人々の感情も含めた推測。日本のムラ社会ならどこでも起こりうる(起こっている)ことも。先日読んだ「国家の品格」への違和感はこれ

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    2026年06月07日
  • 対馬の海に沈む

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    ネタバレ

    杜撰にも程があるだろう。
    JAのシステムには呆れ返った。
    でも背景にはやはり「人」いる。「欲」を満たそうとする人々。積極的ではないものの、流れに身を任せて甘い汁を享受する人々。一方でそれらに抗して告発するも跳ね返されたのも「人」
    事実の羅列だけでなく、筆者の思いも伝わってきた。面白かった。

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    2026年06月03日
  • 対馬の海に沈む

    ネタバレ 購入済み

    苦しさが染みる

    不正の手口がシンプルなのにどんどん大規模になっていく恐ろしさ、
    どんどん得をする人が増えていく恐ろしさ、
    終盤のやるせなさ。
    小宮さんの器の大きさと受難が染みる。
    小宮さんの苦しみに心を寄せる著者の悔しさも伝わった。
    あまりにも日本、という話だった。

    #ドロドロ #怖い #ダーク

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    2025年06月25日
  • 農協の闇

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    農協という利権団体とも言える内部事情がよく理解できました。それと同時に、保険会社など日本企業全体でも類似する事象は山ほどあり、日本のビジネス力の真価が問われる時代なのではないかと感じます。
    この手のやり方をしないと利益を上げられないような企業や団体は正直潰れて欲しいですね。その方が、消費者のためでもあり、日本全体のためにもなります。

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    2024年09月18日
  • 農協の闇

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    ネタバレ

     ページをめくるたびにため息が出る。農協とはここまでダメな組織なのか。
     経済事業ではホームセンターに競合できず。金融事業では組合員に不利な商品や加入の仕方を強制する。それでもノルマを達成できず年数十万円以上の保険料を自己負担して自爆する羽目になる。
     本書の中でも何度も書かれているが、農協は組合員のためではなく、組織そのものの維持のために漂流を続けている。

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    2022年12月04日
  • 日本発「ロボットAI農業」の凄い未来 2020年に激変する国土・GDP・生活

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    ロボットとIOTとAIにより農業の生産性をあげる。
    農家の離農が進み、農地の大規模化が進んでいる。
    人力のロボットへの代替。
    ドローンによる夜間の害虫駆除。
    IOTにより微妙な色彩を判別し、局所的な農薬散布。
    温度や湿度を測定し、肥料を調整し、美味化。
    ウェアラブとスマホによる、植物の病気の判断。
    そして重要なのは、それらがネットで管理されること。
    脳が個々のロボットにあったら、データが限られるて、ディープラーニングが有効にならない。また世界的に展開するにあたり。知識が盗まれる可能性もある。

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    2018年05月13日
  • 対馬の海に沈む

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    過剰なノルマと過度なインセンティブ体系による不正。つい最近も某外資系生保が誌面を賑わしたが、構造は似たようなものだろう。不正に利用された顧客自身もまた不当な利益の享受者であり、共犯者であるという結論は納得的であり闇の深さを感じる。

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    2026年08月12日
  • 対馬の海に沈む

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    組織と人とは?
    →持ちつ持たれつの関係。ただ一度変な形に歯車が回り始めてしまうと戻すのは大変。組織は最後は守ってくれないので、個人は己の倫理観を忘れてはいけない。

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    2026年07月27日
  • 対馬の海に沈む

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    ノンフィクションとはいえ、それは、著者から見た一つの風景。登場人物には,それぞれの景色が見えていたのでは?事実をつなぎ合わせて、作られるのがそれぞれの真実。世の中は、一筋縄ではいきません。

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    2026年07月25日
  • 対馬の海に沈む

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    2026.7 これは一人の人間の欲にまみれた犯罪なのか。そうではなく地域集団で人間の醜い性が発酵、醸し出されて発露した事件だったと思う。考えればすぐわかることなのに、気づいていたはずの東京まで巻き込んだ成果主義の末路でもありますね。
    考えさせられるドキュメンタリーでした。

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    2026年07月24日
  • 対馬の海に沈む

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    JA対馬で発生した巨額の横領事件に関するルポ。

    筆者の綿密な取材によって、この事件は実行者とされている人物一人で引き起こされたものではなく、多くの関係者の利害が絡み合い起きた事件であるということが明らかになっていく展開は、ノンフィクションとは思えない内容だった。

    所属する共同体の利益になるなら、他に不利益を与える行為でも問題ないとする、共同体の秩序が支配する日本社会の問題点を強く感じされられる本だった。

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    2026年07月18日
  • 対馬の海に沈む

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    窪田新之助さんの『対馬の海に沈む』を読んだ。事実は小説より奇なりというけれど、ドキュメンタリーなのにまるでよくできた小説を読んだような、なんとも切なくやるせない読後感。踊る阿呆に見る阿呆。これまで何度も感じてきた「本当に怖いものとは?」という疑問がまたも頭をもたげ背筋が寒くなった

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    2026年07月12日