窪田新之助のレビュー一覧
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ポインティのYouTubeで出てきたオススメ。
ポインティも言ってたけど、横領がテーマの物語って唆られる…
これ本当に実話?と疑いたくなるノンフィクション。筆者がインタビューを重ねるに連れ、主犯のJA職員、社内の協力者、JA対馬全体、長崎本部、対馬市全体と「実は〇〇もヤバかった」のスケールが広がっていくのが恐ろし過ぎた。
最後の方は作者も、完全に自殺した主犯のJA職員に同情してたけど、同じ気持ちになった。
お金で周りに良い思いをさせること以外の信頼関係の築き方が分からなかったんだろうなぁ。それが最後には誰にも助けてもらえなかったのが、悲しい。
最初はきっとただ真面目な営業さんだったに違いな -
Posted by ブクログ
対馬という土地のことをこれまでほとんど意識したことはなかったので、この本を読んで初めて、国境の島であり韓国人観光客が多いとか、山が多い土地であることなどを知った。
新聞やテレビで取り上げられたかどうか記憶がないほどな、こんな巨額不祥事件があったとは知らなかった。組織のガバナンス、マネジメントが機能していなかったと言わざるを得ない。共済版ビッグモーター事件とも言っていいような不祥事件だろう。第六章の小見出し「ムラ社会の日本を象徴する事件」がまさに的を射ている。
西山は、田中角栄元首相がかつて言ったという「政治は数、数は力、力は金」をそのまま体現したような人物と感じた。田中角栄の地元や身の周り -
Posted by ブクログ
2019年2月25日 対馬の海に一台の軽トラックが飛び込んだ。
運転していたのは、JA対馬のトップ営業マン西山義治。享年44歳、酒を飲んだ上の覚悟の飛び込みであった。
本書は、そのトップ営業マンが対馬という決して大きくない営業圏で、どのようにして全国でもトップクラスの営業マンになれたか。
その業務内容に、不自然なところはなかったかを検証するノンフィクション作品。
JAグループの複雑な成り立ち、単位農協から全国組織までの複雑な仕組みについては、ぼんやりと理解している。
その複雑な仕組みを熟知した西山は、組織間の仕組みを突いて、多くの契約を獲得し、膨大な富を蓄えていた。
本書は農業問題に詳し -
Posted by ブクログ
開高健ノンフィクション賞受賞作ということで、久しぶりのノンフィクションでした。
田舎にいれば、JAの話を耳にすることはあります。同級生が新卒で働いていたけど、すぐに辞めて別の仕事についた時も、なんだか闇が深そうな話を聞かされたこともあります。ただ私自身は農業と全く関係のない家で育ち、身内にも農業従事者がいないので、JAの存在や仕組み自体もよくわからないというのが本音で、この本で色々見聞きする話の一部でも理解できればと思って手に取りました。
対馬という狭い地域の話ですが、JA全体の仕組みがそうさせたのか。
読み進めていくにつれて、規模の大小さえあれ、日本中どこでも似たようなことが起きているよ -
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Posted by ブクログ
仕事柄、農協と言うワードはよく聞くのですが、自分としてはあまりいいイメージがなかった。そこで本書を読んでみたのですが、自分の想像をはるかに越えるくらいに「怖い」「ひどい」話しが満載されていました。完全にお客様(組合員)をバカにしている。「農協さんの言うことなら」とおじいちゃんおばあちゃんは信用する。その信頼を利用した「えぐい」商法だと思います。その上、従業員による不祥事のオンパレード。『不祥事の元凶は過大なノルマにある』というのをなぜ農協の経営者らは気づかないのでしょう?
普通の企業ならとっくに信頼失墜で淘汰されて下手もすれば潰れてしまうだろう。
自分のあまり良いイメージを思ってなかったてこと -
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Posted by ブクログ
元日本農業新聞記者でJAに鋭く切り込むジャーナリストである著者が、各地のJA(総合農協)において不正詐取や不正販売、自爆営業がはびこり、JAが真に農家のためのものになっていない実態を豊富な実例を交えて克明に記す。
身近にJA職員がいる(いた)ので、なんとなくそういう感じなのかなとは思っていたが、本書によりJAのかなり歪な実態を再認識した。現役JA職員からのたれこみと思われる動かぬ証拠も豊富に示されており、本書の内容は言い逃れできないものだと思われる。リスクもあるであろうに、これだけたれこみがあるというのは、それだけ職員にとってJAの実情が過酷なのであろう。身内のJA職員が心配になる。
本書でも