富増章成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キリスト教に触れる機会が多く、何かリスクのあることに直面するたびに神様、、、といつのまにか神頼みになっていたことを振り返った。今回初めてニーチェの考え方に触れ、神頼みでは自分の本来人間としての力を発揮できていないということを知った私ははっとし、同時に納得させられた。特に心に残ったページが2箇所ある。1箇所目は〝何かを変えないといけないとわかっているのに動き出せないのは、今の自分がそれほど悪くないと思ってるかもしれません〟というところ。2箇所目は〝どんな行為や判断も自分というフィルターを通すしかない以上、絶対の正解はありません。自分の偏った価値観や劣等感が影響をあたえてしまいます。〟というところ
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Posted by ブクログ
ネタバレ===読んだ動機===
コウペンちゃんに癒されたい、幸福論も簡単に知りたい、という両方のニーズが満たされた。
===どの部分を・どのように・どれくらいの時間で読んだか===
・全ページ(下の方の細かいのは読んだり読まなかったり)
・草津旅行に行く車の中で、助手席で音読して運転している相方と一緒にあーだこーだ言いながら
・たぶん80分位
===感想==
幸せな気分になれた。旅行途中に読むのに丁度よかった。家にしばらく置いておいて写真集のような感じで時々見直そうと思う(BOOKOFF行きにはしない)。
冒頭の「幸福になるには、まず先に幸福にならなければならない」by アラン(よって、コウペンち -
Posted by ブクログ
『人間的、あまりに人間的』
『ツァラトゥストラ』
『この人を見よ』
ニーチェの哲学を知れば、いまを未来を明るく生きていく勇気が沸き上がってくる。キツい言葉も喜びへ変わっていく。人間の視点はエゴイズムに満ちていて、言い争いも単なる遠近法によるもの。本人が見えている世界は本人だけのもの。解釈や認知の違いに着目したニーチェ。人生なんて意味はないのだから、という自由精神に満ちた人間心理への深い洞察が魅力だ。
性格は変わって当たり前。
同情しすぎて落ち込みすぎる。
約束はできることとできないことを見極める。
行動には虚栄心、習慣、恐怖の3つの尺度がある。
他人をけなせば自分が病んでいく。
ほめ言葉に -
Posted by ブクログ
哲学は詳しくないので、もしかしたら的外れな感想かもしれませんが、この本、哲学史を学ぶのに、かなり良い本のように思います。
核となる哲学者の考え方については、おそらく、かなり大胆に、枝葉末節を切り捨てて、ズバッと述べています。
また、哲学者が、過去の哲学者を批判したり、過去の哲学者の考え方をブラッシュアップしたりしながら、哲学が進化していく様を、非常にわかりやすく述べています。
ある意味、わかりやす過ぎるので、怪しいという気もしなくはないのですが、この本をきっかけに、各哲学者の考えに触れ、理解を深めていけば、相当なレベルに達することができると思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ知の観光マップであり、思考の触媒
本書は単なる難解な名著の要約ではない。むしろ、60冊の古典を「知の観光マップ」として再編成し、読者自身の思考を構造化するためのメタ認知ツールである。私は普段、勝間和代氏のような実用書や、専門家の評価が明確なビジネス書を好むが、本書はそれらとは異なる次元で、私の知的好奇心を刺激し、思考のOSをアップデートしてくれた。
白眉は巻頭の「ひと目でわかる名著の関連図」だ。プラトンからドゥルーズまで、思想の系譜を可視化したこの図は、東浩紀氏の言う「観光客の哲学」の実践そのもの。個々の思想を点でなく線で結び、偶然の出会いから新たな発見を促す。新渡戸稲造の『武士道』につい