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Posted by ブクログ
やはり難解な本は丁寧に解説されていても分かりにくい。うぅ・・・己の貧弱な理解力が恨ましい!!
印象的な所を抜粋。
荘子→逍遥遊(宇宙の流れに無為自然として同調しようというスタンス)
ありのままに自然の流れに身を任せて生きることで、肩の力が抜けてかえって色んなことがうまくいくものだ。
彼の考え方にはとても共感できる。程よく力を抜いて生きる、ストレス社会において大いに特効薬となる!
カント→実践理性批判
道徳法則として、〜すべし という定言命令に従って生きなければならない。なぜなら、人間は本能的に生きる感性的存在の動物と同じであるがゆえに、時に自らの行動がコントロールできなくなることがある。そのため、常に定言命令を自らに出し、(無条件に〜すべし)と言い聞かせながら生活しなければならない、とカントは説く。そうやっていくと、理性的に自分の欲望をコントロールできるようになっていく。
もしお金が貰えるなら、〜する。といった、条件付きの命令ではいけないのである。(仮言命令)
↑道徳の世界に存在する普遍的な法則、確かにそうかもしれない。
人助けをするとき、「もしこの人を助けたら、自分が有名になれるかな?お金もらえるかな?」など打算的なことは考えないものだ。もしかするとそうでない人もいるかもしれないが、少なくとも人助けを真っ先に考える自分は、この点において定言命令が出せていると言える。当たり前だが何だか嬉しい。
キルケゴール→人は誰でも絶望に陥る可能性がある。しかしこの絶望こそが、人生の成長に昇華させられるターニングポイントになりうる。
アラン→幸福論
これが1番印象的だった!
「人は幸福になろうとしないと幸福になれない。気分というものはいつも悪いもの」
何かが起こると、悪い面より、良い面に焦点を当てる!
「自分自身と喧嘩しないようにする」
上機嫌の波を自分の周囲に伝播させていく。
「雨か、嫌だなぁ」と思うより、
「なんていい湿り具合だ!」
と言ってみることで気分を変える。
「人間は与えられた楽しみに退屈し、自力で獲得した楽しみの方を遥かに好む」
もの。嫌なことを我慢するのではなく、進んで行う。
少しは生きる苦労があった方が良いし、あまり平坦な道を歩まない方が良い、とアランは説いている。
まさに現代のソクラテスだ!!!
フロム→現代の高齢化やブラック企業をぴたりと言い当てるような思想を著している。人は誰でも孤独を感じ、その孤独からの逃避として権威への服従を選択する。その結果、ナチスのファシズム体制を生んでしまったと説く。そんな奴はマゾだ!
ハンナ・アーレントの全体主義も、アウシュビッツ問題を考える上で参考となる考え方。
アドラー→劣等感こそが人類進化のエネルギーになっている。
人生の悩みは全て人間関係にある。他者との結び付きを、共同体感覚と表現し、劣等・優劣コンプレックスから、他者への関心と貢献に視点切替を行っていけば、自分も他人も受け入れられる幸福な状態を生み出すことができる!
ソシュール→言語で世界ができている、ことを見事に説明した!
目の前に存在するものごとを、言葉を使って区切り、違いを生み出す。
言葉が世界を切り分けている。という新しい発想。世界全体が言葉によってできている。よって、多くの言葉を学べば学ぶほど自分の世界が大きくなる。たくさん本を読もう!
Posted by ブクログ
知の観光マップであり、思考の触媒
本書は単なる難解な名著の要約ではない。むしろ、60冊の古典を「知の観光マップ」として再編成し、読者自身の思考を構造化するためのメタ認知ツールである。私は普段、勝間和代氏のような実用書や、専門家の評価が明確なビジネス書を好むが、本書はそれらとは異なる次元で、私の知的好奇心を刺激し、思考のOSをアップデートしてくれた。
白眉は巻頭の「ひと目でわかる名著の関連図」だ。プラトンからドゥルーズまで、思想の系譜を可視化したこの図は、東浩紀氏の言う「観光客の哲学」の実践そのもの。個々の思想を点でなく線で結び、偶然の出会いから新たな発見を促す。新渡戸稲造の『武士道』について「金は不浄と考える」と端的に示すように、核心を掴む力は確かだ。この簡潔さが、現代の自己啓発書が説く金銭肯定論との比較考察を促し、私自身の思考を深めるきっかけとなった。
ただし、4ページという制約は諸刃の剣でもある。例えばヴィトゲンシュタインが『論考』を否定したという記述は正しいが、その否定が「部分的」であるという重要なニュアンスは捨象される。『アンチ・オイディプス』を「世界一意味がわからない本」と紹介しつつ、その核心を平易に図解する手腕は見事だが、読者はこの「わかりやすさ」を鵜呑みにしてはならない。本書はあくまで原典への「入口」であり、地図であって目的地ではない。
私自身、エグゼクティブコーチングにおける構造化されたアプローチを好むが、本書はその知的探求版と言える。武士道の「言葉にしない曖昧さ」と現代のISO的な明文化の是非を問うた際、本書の解説が思考の出発点となったように、古典の知恵を現代的課題に接続する「触媒」として機能するのだ。
本書の真価は、情報をインプットすることにあるのではない。むしろ、自らの問いを立て、思想と思想を衝突させ、自分なりの知の体系を構築していくプロセスを誘発する点にある。専門家の評価を重視する私にとって、著者・富増氏のこの卓越した「編集力」は高く評価できる。知的好奇心が旺盛なビジネスパーソンや、一度古典に挫折した者にこそ、再挑戦の武器として勧めたい一冊だ。
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ビジネス・実用
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