中場利一のレビュー一覧
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ネタバレこれは・・・・・!!
立てノリ、ハイスピード!なんてロックな新選組!!
なめんな、ふざけやがって・・・・・・・!!
やってくれますね。
土方歳三、いろんな料理方法がございます。
強烈で魅力的なキャラが彼にはすでにあるがゆえに。
五十嵐貴之氏の『相棒』然り、こういう新しい切り口、好きです。
うわあ、こう来ますかあーーーーって言う驚きがね。
試衛館で喧嘩売ってる頃(!)~池田屋へ向かう途中まで(!!)が描かれています。
そう、新選組がこれから歴史の大舞台へ躍り出る、その直前で物語は終わります。
この話がバラガキの話だから。
ゆえにこのラスト!!
終始“笑”を散りばめて、
次はいつ -
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バラガキの中場利一が今度は沖田を。
竜馬と沖田は会ってしまうし、ヒロインは登場してしまうし、すごく自由で面白かったです!
それほど新撰組ものを読んだわけじゃないけど、山南さんと土方をあんな風に描いてくれたのも嬉しかったなー。人物像としては決してかけ離れてるわけでもないのに、燃えよ剣の土方よりこっちの土方の方が魅力的に思えます。いじめられてた可哀想な姉弟に心から同情して、姉の方その場で手篭めにするとかサイコーだ土方。落日を知っているせいか、羽振りの良い時もどこか悲哀を感じさせられることの多い新撰組ですが、実は渦中の人たちはお祭り騒ぎしていただけなのかもしれないですね。
それから、同じ労 -
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中場利一が描く話は面白い。とりあえずおもしろくて、あとでちょっとだけほろりときたりすることが多い。
綺麗な文体、幻想的な描写、そういうのも好きだけどそればかりじゃつまらない。お高い文章に飽きることもある。中場利一はそんな「お綺麗」な小説を蹴り飛ばして人間的な温度をくれるから好き。
自分が中場利一という作家を知ったのは幕末ものばかりを乱読してた中学時代、この「バラガキ」を手に取ったのがきっかけだった。
舞台は幕末、土方歳三を主人公に、と言えば「ああまたコレか」た思いもするが、中場利一の書く新選組の面白いところは、登場人物が生き生きと人間臭く書かれているところだ。
土方にしてもたよりになるが恐 -
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2004年刊行の文庫化。チュンバさん上手すぎ。「シックス・ポケッツ・チルドレン」で目鱗的に「こんな上手くなってたのか」と思ったんですが、それ以前から、これは「シックス・ポケッツ・チルドレン」以上の良作。私が短編より長編の方が好きなのは、一通り物語りが立ち上がったところで終わってしまって「続きが読みたい」って思うことが多いのですが、見事に短編として完結している。それでいて、余韻があって「その後の物語」に思いは飛ぶんですがそれを「文字で読みたい」というよりは思いを馳せるところで終わらせる感じがします。普通なら説明するところをバッツバッツそぎ落として起承転結で言えば「結」を最小限までそぎ落としている
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引き続き、異文化コミュニケーションのお勉強です。
生まれも育ちも岸和田の人が、「おもろかったわー。出てくる町も人間も知ってるから、余計おもろかった。(←イニシャルで書いていても、判るそうです)」と言っているのを聞いて、私も読みたくなったのでした。
最初は、わりと笑って読んでいたのですが、それが段々と、恐怖に変ってきました。
「・・・ホントにこんなことって、あるの?!」と。
岸和田の彼に、今、↑きいてみました。
岸「ところどころは、作ってるんとちゃう?」
私「ふむふむ。じゃあ、町長候補の人を、一ヶ月間、駅のホームに叩きつけるとかは・・・」
岸「それはホンマやろ。」
私「え・・・じゃあ、昔、チュ -
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ネタバレなんとも人前で読みにくい表紙です。
このあいだ読んだ『歳三 往きてまた』が、敗走に次ぐ敗走の中でも武士であろうと足掻く、勝負を諦めないために負け続けてもなお生きることを諦めなかった土方歳三の話でしたが、これは試衛館で武士を夢見ていた頃から池田屋に突入するまでの話。
『歳三 往きてまた』は胸が痛くて読むのがしんどかったけれど、これは逆に愉快であるからこそ哀しくて辛かった。
この先もう、新選組の本は読めないのではないだろうか。
何を読んでも辛くてしんどい。
どちらの作品も、殺伐とした新選組の中で沖田の明るさが土方の心を救っていて、沖田の人気の一端がわかったような気がした。
しかし、陰謀と血にま