あらすじ
「なァ、なに見てんオマエ。なんか飛んでるんかい」。――キャッ! と、小さな声でリョーコは飛びのいた。気がつくと目と鼻の先に、見ず知らずの男の顔があった――。ここは大阪、岸和田市の春木中学。リョーコはまだ2週間前に神戸の学校から転校してきたばかりだった――。著者の代表作『岸和田少年愚連隊』シリーズでおなじみの面々が登場するチュンバとリョーコの恋物語。もうひとつの岸和田少年愚連隊!
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Posted by ブクログ
中場利一の中で一番?岸和田少年1,2の次に?
好きかも知れないです。
甘酸っぱい〜〜〜〜〜〜
なんだろう。恋が始まるまでの、付き合うまでのこのステップ。
すげ〜〜懐かしい。
小学校中学校の時にいっぱい、いっぱいあったよ。こういうこと!!
読みながら「キャー」って思ってたけど、
進めていくうちにちょっと悲しくなったりね。
岸和田少年のサイドストーリーで、時系列も合っているので
「ああこのときにああだったな」とか「このときにこうだったな」というのが
わかりますけどこの本だけ読んでも楽しめます。
あのね!恋空なんかよりもずっとずっと
甘酸っぱくてせつなくて悲しくて、でも初恋ってこうなのかもなって思うよ。
マジで!!!
ラストは岸和田少年の方ではしっかり書かれているので、
こっちは流しています。
チュンバがどう思ったのか、はリョーコにはわからないことだし、
でも本当はリョーコがチュンバがどうしたいのかわかっていたんですよね
これを読んで、働いて自分を殺して、社会的に成功することも大変だけれど、
いつまでもいつまでも少年の心で居続ける、そのために日々生きていくってのも
同じくらい大変だと思いました。
普通の人は後者はしないんだけど、そういう人が世の中に居てもいいのかもな。
いろんな人がいるんだし。
二人がバイクで「家出」するシーン。
自由を感じて、すごく憧れました。
「盗んだバイクで走り出す〜」と言う背徳は、
盗むという行為に罪悪感と優越感を感じている節があって、
その状況に酔っているところがあるけれど、
二人の家出はそういうものを一切感じさせない爽やかさがありました。