池宮彰一郎のレビュー一覧

  • 四十七人の刺客(上)

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    短く畳み掛ける文章。おっさんの時代小説にはビートがある。ぐいぐい読ませる。早駕篭の描写が凄い。乗せられる方が大変だという。振動に身を任せていると内臓から出血して死ぬので、ずっと中腰で足を踏ん張っていたらしい。三日目に死んだ例が多かったとか。

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    2015年03月08日
  • 平家(三)

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    ネタバレ

    鹿ケ谷の陰謀から清盛が死去するまでの時期を描いています。
    時はまさに平家絶頂ですが、次代を担うに足る人物が一門の中に居らず、子孫繁栄は望むべくもないと清盛は内心諦観しています。同時に、清盛の失敗でもあり、室たる時子の責任であると指弾しており、的を射ていました。
    清盛の残した鴻基を託すために、後白河院が目を付けた人物が義経であるという設定。

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    2013年05月18日
  • 平家(二)

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    ネタバレ

    平治の乱を経て位人臣を極めた平清盛は、日宋貿易による治国済民を構想するが、平家一門は壮大な構想を理解しえず密かに孤立を深めていく……。
    平家の良心として描かれることが多い重盛も、あまりに巨大な父に対して批判的な態度をとることで自己を確立せざるを得なかったという解釈は斬新でした。
    清盛が政界遊泳を巧みにこなし、後白河院との微妙な駆け引きが建春門院の薨去によって破局を迎える時期までを取り上げています。

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    2013年05月10日
  • 本能寺(下)

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    ネタバレ

    歴史小説は結果意外の。
    経過心情に作家の意図が反映するのがよくわかる作品。
    本能寺の変の黒幕が細川藤孝なのどうかなぁ。
    少し群像っぽいけど、楽しめた。

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    2011年10月10日
  • 本能寺(下)

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    うーむ。読みにくい。 今まで読んだ池宮の作品はどれも面白かったんだけど、なんかこの作品には独創的なビジョンに乏しい気がする。

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    2011年10月03日
  • 事変リットン報告書ヲ奪取セヨ

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    ネタバレ

    期待外れだったなぁ。 山風並の奇想天外なプロットなのだが、 あまりにも「天切り松」にそっくりというか、パクリ? 登場人物の魅力にも乏しかった。

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    2011年09月22日
  • 四十七人の刺客(下)

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    いわゆる忠臣蔵です。
    なぜ忠臣蔵にこの人の作品を選んでみたかというと、京極夏彦の「どすこい」からです(笑)

    忠臣蔵のお話は誰もが知るところかと思いますが、
    この作品ではドラマや小説と事実の食い違いを多々挙げています。
    例えば
    刃傷が起こった場所は松の廊下→×
    吉良が浅野に意地悪をしていた→×
    有名な辞世の句「風さそふ~」→×   などなど。
    えええ~?と思いながら読んでましたけど実際脚色された部分も多々あるんでしょうねえ。

    大石内蔵助は知恵と好色を駆使した策略で討ち入りを果たしましたが、
    他の赤穂浪士もキャラが立ってて読んでて面白かったです。(不破数右衛門とか)

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    2010年10月10日