東郷えりかのレビュー一覧

  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    全然知らないことがたくさん。
    今が西暦何年か分からなくなっても、星を見ればわかるのか。。
    必要最小限(むしろ不足)の図示にとどめているので、補足情報のネット検索は必須。

    疫病大流行で世界が滅びたときにもし生き残ったら、
    この本を握りしめて頑張ろう。

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    2025年11月24日
  • この身体がつくってきた文明の本質

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    都市は人間が「こうしたい」と思って自然を上手くコントロールするために作り上げてきたもの。養老孟司の唯脳論にも近い主張だが、都市だけでなく、人類の営為そのものが突き詰めればそうした人間身体によるのであり、その身体要求に合わせて最適化して作られてきたのが文明である。

    こうした切り口で、身体欲求や制約による歴史の転換点に着目し、文明論を述べるのが本書。非常に面白かった。ジャレドダイヤモンドの進化生物学的なアプローチにも近い。

    例えば、自らの遺伝子を残したいという欲求。進化生物学者のホールデンは「兄弟二人を救うためなら命の危険を冒して川に飛び込むが、一人の場合はダメ。いとこなら七人ではダメで、八人

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    2025年05月24日
  • この身体がつくってきた文明の本質

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    疫病、人口問題、遺伝的変異、アルコール・カフェイン・薬物、長子相続、認知バイアスなどが及ぼした世界の歴史で終始一貫して長期に見られた傾向の結果や波及効果について探求した本。著者は宇宙生物学が専門だが科学を通して見た歴史書という感じ。特に風土病・感染症の観点からの植民地に関する分析が秀逸。

    BEING HUMAN: HOW OUR BIOLOGY SHAPED WORLD HISTORY
    【目次】
    はじめに
    第1章 文明をつくるソフトウェア
    第2章 家族
    第3章 エンデミック――風土病
    第4章 エピデミック――流行病
    第5章 人口統計
    第6章 気分を変える
    第7章 コーディング・エラー
    第8章

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    2024年12月02日
  • この身体がつくってきた文明の本質

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    人間の身体的な側面(遺伝子、病気に対する抵抗、人口増加・減少の原因、薬物、認知バイアス等々)に焦点を合わせた『銃・病原菌・鉄』とも言うべき著作で、ものすごい説得力がある。『銃・病原菌・鉄』がまだまだ文明というものを脳内の機能が発揮されたものと過大解釈してんじゃねーのという印象を読み手にもたらすというか、世界史の見方を根本的なところから修正する必要あるんじゃという印象を持った。陸地がつながってるあいだにアフリカからユーラシアに出てきたサルの一部が、家畜と農耕とで人口を増やし、病気も増やしたけど免疫も得た。海がまたつながって遮断されたアフリカとアメリカ大陸では、家畜由来の病気とは無縁だった。ヨーロ

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    2024年11月02日
  • 国境と人類 文明誕生以来の難問

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    国境をほとんど意識しないで生活している島国、日本。そんな我々日本人こそ、この本を読むべきだと感じた。ルポルタージュの形式で前史、古代、中世の国境の在り方を前半では記述している。後半にはウィルスのパンデミックや気候変動で、人間が引いた線が崩れていく様を知らせてくれる。人が引いた国境は強い国には無いに等しいもので、現在もロシア、中国、イスラエルなどは同じ態度を貫いている。しかし、最後の2章で伝えている、ツバルのように海に沈みかけている国や、砂漠化が急速にすすむサヘル地域からの環境難民、コロナでの国境封鎖。どれをとっても高い壁を絶対神のように作ることを対策と考える大国の指導者は、それを引き起こしたの

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    2024年02月18日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    今ではDr.STONE巻末の参考文献としても知られる本作。世界滅亡のあと生き残っても、数年ならがんばれそうな気がしてくる。文明すごい。木もすごい

    人参のオレンジとか、時計が時計回りなのは北半球だったから、など随所にはさまれる雑学も楽しい

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    2023年11月23日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

    mac

    ネタバレ

    医学について

    ・もっとも基本的な感染対策は、手洗いとうがい。
    飲料水が排泄物で汚染されないように対応すること。
    ・腸管感染症に対する治療の基本は、水分補給。
    塩大さじ1杯+砂糖大さじ3杯→1リットルの水でかき混ぜる。
    ・単純な顕微鏡:透明なガラスを温めて引き延ばす→細いひも状にする→熱い炎でこの先端を溶かし、垂れさせる→
    ガラスの滴は落ちる間に冷え、球形の極小のガラスビーズに→金属の薄片か、厚紙の真ん中に穴→
    この穴に球形のレンズを乗せたものを作る→それを試料の上にかざす。
    ・難産の時に赤ん坊を取りだす、手術によらない方法:産科鉗子を産道まで差し入れる→
    胎児の頭蓋骨をしっかり注意深くつかむ

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    2023年02月04日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    現文明が消えた後。
    抱かれし遺構により再構築される新世界。
    破壊という愚かしさまで継承されるのか。
    数百年で9割もの生物種を絶滅させたもの。
    それは人類。

    サピエンスって何?
    質の悪い冗談にしか思えない。

    絶望の囁きは、渇きの風になる。
    南無。

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    2021年07月04日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    自分の知識を超える表現は多々あったが、総じて面白い本。当たり前が当たり前じゃないことを感じさせてくれる。、

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    2020年06月09日
  • インドカレー伝

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    前職でずっとネパールに関わっていて、ネパールではインド料理と思われるものをよく食べた。メニューを見ただけではよく分からないものも多々あったが、唐辛子が苦手な自分でもそれなりに楽しめる食事が多かったことを懐かしく思い出す。

    タイトルは「インドカレー」となっているが、紹介されている料理はインドカレーというより、「読み手がインド料理だと思っている各種料理諸々」である。なんせ中盤ではみんな大好きチャイ(チヤ)まで出てくる。

    著者が冒頭に限らず本書全体を通じて述べているのが、「インド人が食べるものは出身地、宗教、共同体、カースト、貧富に左右される」ということ。それはつまり、画一的な「インド料理」なん

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    2020年04月01日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    この世が大破局を迎えたあと。
    ”生存者が乏しくなった資源をめぐって熾烈な争いを始める”シナリオではなく、著者が着眼したのはその逆。人類の大半が抹消され物質的インフラだけが残されている状態というシナリオにおいて、人類が文明を再建する方法は?
    あくまで思考実験なのだが、妙に具体的でとても面白い。
    ひたすらつらつらつらつらと文章が連なる本で全然Howtoではないのだが、なぜかこの文庫本を防災リュックに入れておこうかなーと思っている。

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    2019年06月29日
  • 気候変動と環境危機 いま私たちにできること

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    社長から借りた。
    このままだと気候変動は比例的でなく大きい加速度で進む未来が待っているように感じたし、トランプ政権に代わることによって、企業の気候変動対策の取り組みも弱まるだろうなぁと。
    しかし、ストライキをする、飛行機に乗るのをやめるなど極端な内容もあるので、読んだものを鵜呑みにはせず、批判的な目も持ちつつ、個人として、自社として何ができるか考えて動いていく。

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    2025年02月01日
  • この身体がつくってきた文明の本質

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    これまでわたしが断片的に知っていた情報を身体の特徴という切り口で一つの書籍にまとめ上げられてたなという印象でした。

    ハプスブルク家の顎(クールー病)、敗血症と航海への執念、ロマノフ王朝の血友病とラスプーチンの関係など、人体の特徴から生まれてくる歴史的な流れも存在するのだなと再認識させられました。

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    2025年01月06日
  • この身体がつくってきた文明の本質

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    この本は、人間の身体的特徴がどのように文明の発展に影響を与えてきたかを探る壮大な著作。次のそれぞれ独立した8章からなり、どの章もとても面白く読むことができた。

    第1章 文明を作るソフトウエア
    第2章 家族
    第3章 エンデミックー風土病
    第4章 エピデミックー流行病
    第5章 人口統計
    第6章 気分を変える
    第7章 コーディング・エラー
    第8章 認知バイアス

    著者のルイス・ダートネルは、英国ウエストミンスター大学教授で宇宙生物学が専門。だが、この本は宇宙生物学の本ではない。どうしてこのような幅広い分野で洞察力を発揮できるのだろうか不思議でならない。

    ヒトの体と人類の歴史を作ってきた関係の例と

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    2024年09月23日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    タイトル通り、世界が滅んだ後にどうやって文明を復活されるんでしたっけ?っていう本。Dr. Stone的な話ね。心配性な方は本書を災害用避難バッグに入れておきましょう。

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    2024年07月15日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    もしも文明が滅んだとして、そのあと、現在の科学文明を最速で復興させるのにはどのような知識があればいいか?

    核戦争とかで全面的に滅ぶのではなく、感染症などで、ほとんどの人類が死に絶え、インフラなどは機能しなくなったものの、建物などは取り残されているという仮定で、そこから上記の問に対して、必要な知識を分野をわけて書いていくという思考実験的な本である。

    何となく、自分がそんな文明の滅んだあとの生き残りとして、この本を読んでいるところを想定しながら読んでいたけれど、
    実際そのような目にあうことは、ほとんど有り得ないと思うが(そんなことはあって欲しくない)、
    でも、この本はそういった場面での実用性よ

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    2024年07月10日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    内容が盛り沢山すぎるので、とりあえず石灰岩(CaCO3)の使用方法だけでも何とか覚えておこうと思う。私は千空にはなれん…。

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    2024年03月21日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    たまに、科学文明が全く無い状態になったらどのようにして生活すれば良いかを考えることがあるがそれを理論的に記載してある。
    この本が役に立つことは来ない方が良いけれど、もしもの時のためにこの本があることは覚えておこう。

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    2022年06月29日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    Dr.STONEだね。結構、面白い!理系の深い話にはついて行けなかったけど、へー!と思うところも多くて割と楽しめた。

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    2022年04月10日
  • この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

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    高校までの科学で理科で習うような用語がたくさん出て来て、あぁ教育ってやっぱ大事だよなぁと懐かしかった。(ハーバーボッシュ法とか笑)

    一つ気になるのは誰がこの再興の役割を担うのかということ。この本は世界に1人取り残されたことを想定しているのか、、、そうなると製鉄とかは多分できないだろう。

    世界が滅ぶとして、あなたは何を残しておくかという問いはなかなか難しい。
    それぐらいに今の世界はもので溢れているのが当たり前。

    リチャードファインマンの言葉が印象的だった。こういうのが本質を捉えている気がする。
    「私の考えでは、それは原始仮説、すなわち、すべての物質は原子からできていて、永久に動き回る小さい

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    2022年02月27日