シャーリイ・ジャクスンのレビュー一覧

  • ずっとお城で暮らしてる

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    世界観がとても好き
    コンスタンスが作ってくれる食事が
    美味しそうだし
    キッチンもお庭もきっと素敵なんだろうなあと
    想像しながら読んだ 

    メリキャット目線の空想のような日常のなかに
    村人たちの悪意、過去の惨劇がひそむのが不気味で、人間の狂気を感じた
    特にジュリアン伯父さんの存在はパンチが効いててとても印象的だったな

    外から見れば姉妹は狂った生活をしているのだろうけど2人はとても幸せそうなので
    このままお城で暮らしてほしいと思ってしまう

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    2024年03月29日
  • ずっとお城で暮らしてる

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    ネタバレ

    お化け的な怖さかと思っていたので、正直怖くはなかった。最初から信頼できない語り手だなぁと思っていたので、もしかしてメリキャットは本当は死んでいるのか?とか深読みしすぎてしまった(ミステリ読みすぎですね)。メリキャットの狂気よりも村人の悪意の方が怖かった。でもこの物語、コニー目線で描かれてたら怖いかもしれない

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    2024年02月18日
  • ずっとお城で暮らしてる

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    なんとも言えない読後感。家族が毒死した屋敷で、姉と叔父と犬と生活を続けるメリキャット。とある事件をきっかけに状況が一層狂気的になるも、それが淡々としてすんなり受け入れられていくのがまた恐ろしい。

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    2024年01月27日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    シャーリィ・ジャクスンの死後に見つかった、未発表・未収録原稿から選りすぐった短編集。
    時代が変わっても変わらぬもの…それは人の悪意。小さな意地悪、ささやかがゆえにどこに刺さったか見つけづらいけど確実に心を蝕んでくる悪意を描かせたらピカイチですなー。
    そんな顔とはうらはらに、楽しい子育てエッセイもあったりして、意外な発見。楽しみました。

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    2022年04月12日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    このモヤッとした読後感がくせになる。
    強烈な悪意ではなく“匂わせる”程度のものだからこそ余計に恐い。
    夫婦の関係を扱ったものが多く「よき妻」「ネズミ」「アンダースン夫人」などはうすら寒いものを感じさせる。
    エッセイもなかなか強烈。
    作品だと思って読んでたらまさかの実話。

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    2021年06月15日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    あらすじに載っている短編より、他のが面白いかも。
    インディアンはテントで暮らす、みたいなケラケラ笑えるようなのも書いてたんだ!と発見できてよかった。 上の娘さんがお爺ちゃんから習った「赤ちゃんは下水管を流れていった(水差しで湯浴みさせればよかったのに)」とかいう歌、気になりすぎる。

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    2020年06月19日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    ネタバレ

    終わらない悪夢にうなされるような23の短編でした。
    ‪人々の内なる悪意を集めたら何通りもの結末があり、日々どこかでそれが繰り返されている不穏さ。‬
    理由なき善意があるなら理由なき悪意だってきっとあるのだ…。
    ‪最後に掲載されている子育てエッセイも、ヤンチャ盛りの子を持つ親の苦労が窺えてある意味で恐ろしい…‬

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    2019年11月04日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    多くの作家が距離感に悩んでいると思う。こういうことをわかって貰うためには、こういう物を用意してこういう技を使って、まず寝るには寝床を用意して。。。



    作者はテレポーテーションをするのかのように、シュッとスルッと、少女になって人形遊びをするかと思えば、老婆になってみたり自由自在なのだ。(違うかも)

    そしてお家芸の、悪意、意地悪、辛辣さなども健在で、短編集なせいか、悪意に時間が関係してる気がした。時間が経つと気付く。


    人の悪意ってゴキブリみたいじゃない?自分は目に見えないなら全く気にならない。

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    2018年10月14日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    魔女シャーリージャクソン女史の短編集。最近、彼女の作品が読みやすくなってきた。代表作の「くじ」とか「山荘奇談」など本格的なホラーだけでなくユーモアの方向でもいい趣味を持っていることが分かって新鮮である。

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    2017年02月12日
  • 処刑人

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    独善的な父親と人生への希望を失った母親の元に生まれた空想好きな少女ナタリー。
    ナタリーは両親との暮らしから離れ、大学の女子寮に入る。
    やっと両親から解放されたと悦ぶのも束の間、同級生や上級生に戸惑うことになる。

    ありがちな成長物語かと思いきや、どことなく様子が異なる。
    文章に多くのメタファーが隠されており、読み方次第で解釈も膨らんでくる。
    そこばかりに気を捉われると、物語そのものを見失ってしまいそうになる。
    こう書くと難しい印象になってしまうが、特に難しい問題を提起しているわけではないため、普通に読んで気づけばそれで良いし、気づかないならそれはそれで問題ないと思う。

    物語全体に比喩暗喩が多

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    2016年12月27日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    シャーリイ ジャクスンの短編集。
    何気ない人々の日常のひとこまが切り取られているが、そこはシャーリイジャクスン、悪意や皮肉で味付けされている。
    印象に残っているのは、「なんでもない日にピーナッツを持って」散歩しながら、出会う人々に善行をほどこしていく夫。家に帰ると妻が…。彼女は悪意ある行動をしてきたが、明日は交代してほしいという。
    「悪の可能性」
    近所の人たちに悪口を書いた手紙を投函し続けていたミス ストレンジワース。最後に思いがけないことから、その悪事がバレる。
    「メルヴィル夫人の買い物」
    普段から行き付けデパートのクレーマーになっている巨漢のメルヴィル夫人(42号サイズ❗)その彼女が、やせ

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    2016年10月09日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    シャーリー・ジャクソンの短編は「くじ」以外おそらく読んでなかったので、長編とも違う、人間の(良い意味で)イヤ〜な部分をこれでもかと堪能させていただきました。当面、イヤミス系はお腹いっぱいです(苦笑)。しかし、数日するとこの手のお話はまた読みたくなるから不思議である。

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    2016年02月21日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

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    ・シャーリー・ジャクスン「なんでもない一日」(創元推理文庫)は あの「山荘綺譚」の作者の作品集である。私はこの人を「山荘綺譚」一作だけでしか知らない。48歳で亡くなつたといふから、早死にとは言はないまでも、作家として活躍した期間は短かかつたのかもしれない。本書は死後に発見された作品も含めて、彼女の子供達が新たに編集した作品集の抜粋である。「原書はこうした経緯で編まれたこともあり、作品の完成度にはどうしてもばらつきがありました。」(403頁)と「訳者あとがき」にある。そこで厳選した作品でできた のが本書である……はずなのだが、個人的には特に前半の作品の出来が良くないと感じる。私にはおもしろくない

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    2015年12月13日
  • ずっとお城で暮らしてる

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    ネタバレ

    幻想文学のような雰囲気の、これはホラーの分類かな。
    邦題がいい。これは「お城」だよね。「城」じゃだめだ。

    家族が殺された屋敷で暮らす生き残りの姉妹とおじ。
    閉塞した村で村八分にされているからお金はあってもほとんどのことは自給自足。
    おとぎ話のような敷地内と悪意渦巻く村の境界をこえて従兄弟が入り込んできたときからバランスが崩れていく。

    登場人物はみんな、理解できる程度にどうかしてる。
    ブラックウッド家はそれぞれ自分の領域に閉じ籠ることで自分の内側の世界を安定させている。
    語り手のメリキャットは自分の決めたルールを守る。その姿は強迫的だけどこだわりの強い人にはままあることだ。
    姉のコンスタンス

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    2024年01月07日