シャーリイ・ジャクスンのレビュー一覧

  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    読み手が"多数派視点"を持っているか、"少数派視点"を持っているかで捉え方が大きく変わるすごい作品だと思いました。
    私は後者の視点から読み、とても好きでした。
    現実か、妄想か?の境界線も曖昧でフワフワしていて、そのよく分からなさも怖い。
    読んだ方と感想を語りたい作品でした!

    あとがき(解説)に"弱者のとほうもない怖さ"とあり、この言葉がとても腑に落ちました。
    村田沙耶香さんの「コンビニ人間」と似た構造を感じました。(好きです)

    0
    2026年01月24日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    人生ベスト入り作品に出会ってしまった。アルケミストとか遠い声、遠い部屋に並ぶくらいの感情を今抱いてる。
    あ〜〜〜この作品を表現するための語彙力がないのが悔しい!!!!

    信用できない語り手によって語られる、この2人の世界からしか見えない閉ざされた“お城”の中の世界の美しさ。その世界は狂っていて、恐ろしくて、暗くて、静かでとても美しい。その一方で、その外界には、普通で、明るくて、うるさくて醜い世界が広がっている。
    幻想的で独創的な美しい表現と2人だけの秘密をずっと垣間見ているドキドキに何度も鳥肌がたった。そして絶妙に予想できない展開にもずっとわくわくさせられた。
    メリキャット、コンスタンス……こ

    0
    2026年01月14日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    後からジワジワ怖くなってくるような小説でした。
    読んでいくうちに作品の悪意にのみこまれたのか、村人全員殺してしまえば良いのに、とまで思いました。しかし、メリキャットにとって意地悪な村人は、大好きなコニー姉さんと2人きりで暮らしていくためには必要なもの。外部を完全に遮断し2人で「幸せ」と言いながら暮らすラストは鳥肌ものでした。
    再読したいです。

    0
    2026年01月08日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    メリキャットとコンスタンス、ジュリアンおじさんの暮らしにうっとりしながら読んだ。彼女たちなりの生活の秩序はとても美しく、メリキャットが大切な物を土に埋める場面がとくに好きだった。城が破壊されても「とってもしあわせ」に暮らせるふたりだけの世界は、もう外部の人間の接触も無い為メリキャットがよく語っていた〝月の上〟のような、理想の場所そのものになったのだと思う。彼女たちの生活は埋められた大切な物で キッチンは彼女たちを隠すやさしい土だから、このまま誰にも掘り起こされずに美しいまま守られていて欲しい。とても好みの文章と物語。この作品に出会えて本当にしあわせです。

    0
    2025年08月20日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    最初から最後まで気味の悪さが漂う異質な、ヒビ割れたガラスのような物語。

    外界から鎖された箱庭。その箱庭の周囲を絶えず節足動物が這いずり回っているかのような嫌悪感。

    このガラスは最初から割れていたのかもしれない。最高だ。

    0
    2025年07月30日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    閉鎖空間ヤンデレ姉妹百合〜謎の一家殺人事件を添えて〜。
    タイトルにもある「ずっとお城で暮らしてる」感そのままというか、おとぎ話感というか、キラキラ感というか、そういうものが、逃れがたい時間経過、自分たちの成長、当たり前に起こる周囲の変化という風化に伴って、話の展開とともにぺりぺりと剥がれていく様が本当に気味が悪くて最高だった。おとぎ話のようなお城に暮らしていても、おとぎ話の住人にはなれないのだと、まざまざと見せつけてくる作品。読者である私が何気なく1ページをめくるごとに、きっと「お城」のどこかでタイルや壁紙が剥がれているのだろうと思わされる。コンスタンスとメリキャットの姉妹の生活を壊したのは、

    0
    2025年07月06日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読んでいて村人からブラックウッド家に向けられる過剰なまでの悪意は純粋に不快だと感じる。けれどそれが幼い精神のままここまで過ごしてきたであろうメリキャットの視点からしか語られないから、どこまでが本当で現実はどの程度のものなんだろう、とここまで考えて悪意の許容の程度について自分が考えてしまってるのに気付いて物語の外から見透かされてるような気分になった。
    情景がすべて美しい風景で思い浮かべられるのでより悪意が引き立って村人たちの事が本当に嫌だなと感じた。

    この作品を踏まえて、ミツバチのささやきをもう一度見てみたいなと思いました。

    0
    2025年03月13日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    生活の描写がとても好みだった。お屋敷の中でルーティンの様に細々と暮らす様子は、私の理想の生活そのままだった。家族が死んでいるのは寂しいかもしれないが、作中で未練に思う様子が無かったので、私は、いない方が静かで良いのではないかと思った。
    チャールズがやってきて生活が今まで通りでなくなった時は、私も怒りを覚えたし、早く出ていってくれと思った。静かで美しい生活を邪魔しないで欲しかった。
    しかし最後には、様子は随分変わってしまったけれど、小さく静かに暮らし始めてくれたので、心底嬉しかった。私も静かに、家のやるべきことだけを熟して生きていきたい。
    ホラーとかゾッとするとかの前評判をうっすら聞いていたので

    0
    2024年10月19日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ユニコーンは処女にしか懐かない、翼の生えた馬もきっと同じなのだろう。なぜなら、清らかなふたりを月の上へ連れて行ってくれたから。

    家族を毒殺した理由は書かれていなかったが、サマーハウスでの記述を見ると家族の一員として大切にされていなかった様子がうかがえる。これがひとつの大きな原因なのだろう。

    0
    2024年01月16日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

    Posted by ブクログ

    切れがある人物描写が素晴らしい。
    人間の嫌な内面を描く作品もあれば、『レディとの旅』のようなほろ苦くずっと心に残りそうな作品もあった。
    いわゆるどんでん返しなどもあったりして、作者の懐の深さかうかがえる。
    『なんでもない日にピーナッツを持って』や『城の主』『メルヴィル夫人の買い物』のように最後まで展開がわからないものも多く、楽しめた。
    『悪の可能性』は人間の邪悪さと、そこからの結果がなかなかぞっとするものがあった。
    そういえばこの作品群の中には意地悪なおばあさんがよく出てきましたね。
    『おつらいときには』でも、悩んでいる人の相談に乗りたいのではなくて悩んでる人が自分を求めた=自分の手紙で救われ

    0
    2020年11月29日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

    Posted by ブクログ

    『メルヴィル夫人の買い物』
    冒頭からクレーマーだとわかって酷く嫌な気持ちになる。
    シャーリイ・ジャクスンは狭い世界で生きる人の心理を描くことに長けているが、これは殊更だなと思う。

    0
    2017年09月29日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

    Posted by ブクログ

    話が通じない、コミュニケーション不全の話が多いように思った。夭折の作家だったんだね。男の子の育て方に苦労しているエッセイを読む分にはそんなイメージはないんだけど。悪魔を法律で騙す話は好き。悪魔も法律と女の子とおばさんには敵わない。

    0
    2016年05月17日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

    Posted by ブクログ

    シャーリイ・ジャクスンの描いた日常は白黒のテレビが初めて家にやって来た頃に観た「じゃじゃ馬百万長者」のエピソードのようで、何だか作り物のような手触りがして嘘臭い。でもそこから当時の当たり前や海の向こうの常識なんかを取り去ると、残るものは案外今でもそこら中で起こっている話なんだろうなとは想像する。

    じゃじゃ馬百万長者が、当時のアメリカのことや油田で一儲けする話なんてなんにも知らなかった子供にも面白いと思えたのはどうしてだろう。海の向こうとこちらの違いの意味するところも定かでない子供にも面白いと思えたということは、きっと何か本質的なことが笑いの対象になっているからだ。それはきっとイソップのネズミ

    0
    2016年05月16日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    物語はずっと屋敷の中から動かず、主人公、姉、叔父、猫が生活しているだけなのに。ずっと不穏な空気が流れている。いや〜な感じがめちゃめちゃたまらなかった。

    0
    2026年01月25日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ひとことで言えば厭な話
    お屋敷が燃える際の村人の姉妹と屋敷に向ける憎悪が読んでてとにかく胸糞悪いのです。
    ジム・ドネルが石を投げさえしなければここまで酷くはならなかっただろうに。
    そして、村で唯一親切だと思っていたステラでさえ、姉妹をいたぶるような態度をとる。
    ネット炎上と似ていますね。
    きっかけ次第で祭りになってしまう。
    幽霊よりも生きてる人間が一番恐ろしいというホラー作品でした。

    あと、チャールズ!お前はロクな死に方しないぞ!

    0
    2025年12月25日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ぞわぞわするお話
    個人的にはチャールズが本当の本当にカスで救いようのない男だなと感じた

    作中のお屋敷が火事になってからの「暴徒」には目も当てられない
    あのシーンは顔を歪めながら読んでしまった

    メリキャットはなぜ狂ってしまったんだろう
    元からなのか、この生活からの逃避なのか

    0
    2025年11月12日
  • 処刑人

    Posted by ブクログ

    最後どうなってしまうのかとおもった。ナタリーのキャラクター造形が見事で、性暴行のトラウマから回復できないまま、周りの全員を見下して己の尊厳をなんとか保っている。

    0
    2025年08月25日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ

    人間の悪意がすごい!
    この一家がなぜここまで憎まれているのか、こんな仕打ちを受ける理由はなんなのかわからないけれど恐ろしすぎる。火事の場面で集団になって家を破壊して回る村人たちに虫唾が走るような気持ちになった。その後罪滅ぼしかのように食料を置いていくのも気持ち悪い。ずっとメアリの視点から語られているからだろうけれど、チャールズには私も苛立ちを感じてしまった。本当は姉妹もおじさんも適切な治療を受けるべきだったのかもしれない。でも二人が好きなようにこのお城でずっと暮らしていけるのならそれが一番幸せなんだろうな。

    0
    2025年05月31日
  • なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集

    Posted by ブクログ

    抽象的でフワッとしてるというか、真相は読者の解釈に委ねますみたいな話が多い
    疲れてるときに読むとよくわからなくて大変かも
    逆に言えば、人によっていろんな解釈ができるってことなので、ちゃんと読むと面白い

    0
    2025年05月24日
  • ずっとお城で暮らしてる

    Posted by ブクログ


    面白い。
    とある事件で家族のほとんどが亡くなって以来、近隣住民から忌み嫌われている名家で静かに暮らす姉妹2人とその伯父と猫。
    姉と身体の悪い伯父は屋敷に引きこもり、買い出しに出かける妹は近隣住民たちから心ない言葉をかけられている。
    広い敷地の中は平和で、家族の仲は良いが、どこか違和感のある会話が多く...。
    最後まで読んでからまた読み返すと違和感にも納得がいくが、不気味な作品である。

    0
    2025年04月13日