シャーリイ・ジャクスンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人生ベスト入り作品に出会ってしまった。アルケミストとか遠い声、遠い部屋に並ぶくらいの感情を今抱いてる。
あ〜〜〜この作品を表現するための語彙力がないのが悔しい!!!!
信用できない語り手によって語られる、この2人の世界からしか見えない閉ざされた“お城”の中の世界の美しさ。その世界は狂っていて、恐ろしくて、暗くて、静かでとても美しい。その一方で、その外界には、普通で、明るくて、うるさくて醜い世界が広がっている。
幻想的で独創的な美しい表現と2人だけの秘密をずっと垣間見ているドキドキに何度も鳥肌がたった。そして絶妙に予想できない展開にもずっとわくわくさせられた。
メリキャット、コンスタンス……こ -
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Posted by ブクログ
メリキャットとコンスタンス、ジュリアンおじさんの暮らしにうっとりしながら読んだ。彼女たちなりの生活の秩序はとても美しく、メリキャットが大切な物を土に埋める場面がとくに好きだった。城が破壊されても「とってもしあわせ」に暮らせるふたりだけの世界は、もう外部の人間の接触も無い為メリキャットがよく語っていた〝月の上〟のような、理想の場所そのものになったのだと思う。彼女たちの生活は埋められた大切な物で キッチンは彼女たちを隠すやさしい土だから、このまま誰にも掘り起こされずに美しいまま守られていて欲しい。とても好みの文章と物語。この作品に出会えて本当にしあわせです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ閉鎖空間ヤンデレ姉妹百合〜謎の一家殺人事件を添えて〜。
タイトルにもある「ずっとお城で暮らしてる」感そのままというか、おとぎ話感というか、キラキラ感というか、そういうものが、逃れがたい時間経過、自分たちの成長、当たり前に起こる周囲の変化という風化に伴って、話の展開とともにぺりぺりと剥がれていく様が本当に気味が悪くて最高だった。おとぎ話のようなお城に暮らしていても、おとぎ話の住人にはなれないのだと、まざまざと見せつけてくる作品。読者である私が何気なく1ページをめくるごとに、きっと「お城」のどこかでタイルや壁紙が剥がれているのだろうと思わされる。コンスタンスとメリキャットの姉妹の生活を壊したのは、 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ生活の描写がとても好みだった。お屋敷の中でルーティンの様に細々と暮らす様子は、私の理想の生活そのままだった。家族が死んでいるのは寂しいかもしれないが、作中で未練に思う様子が無かったので、私は、いない方が静かで良いのではないかと思った。
チャールズがやってきて生活が今まで通りでなくなった時は、私も怒りを覚えたし、早く出ていってくれと思った。静かで美しい生活を邪魔しないで欲しかった。
しかし最後には、様子は随分変わってしまったけれど、小さく静かに暮らし始めてくれたので、心底嬉しかった。私も静かに、家のやるべきことだけを熟して生きていきたい。
ホラーとかゾッとするとかの前評判をうっすら聞いていたので -
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Posted by ブクログ
切れがある人物描写が素晴らしい。
人間の嫌な内面を描く作品もあれば、『レディとの旅』のようなほろ苦くずっと心に残りそうな作品もあった。
いわゆるどんでん返しなどもあったりして、作者の懐の深さかうかがえる。
『なんでもない日にピーナッツを持って』や『城の主』『メルヴィル夫人の買い物』のように最後まで展開がわからないものも多く、楽しめた。
『悪の可能性』は人間の邪悪さと、そこからの結果がなかなかぞっとするものがあった。
そういえばこの作品群の中には意地悪なおばあさんがよく出てきましたね。
『おつらいときには』でも、悩んでいる人の相談に乗りたいのではなくて悩んでる人が自分を求めた=自分の手紙で救われ -
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Posted by ブクログ
シャーリイ・ジャクスンの描いた日常は白黒のテレビが初めて家にやって来た頃に観た「じゃじゃ馬百万長者」のエピソードのようで、何だか作り物のような手触りがして嘘臭い。でもそこから当時の当たり前や海の向こうの常識なんかを取り去ると、残るものは案外今でもそこら中で起こっている話なんだろうなとは想像する。
じゃじゃ馬百万長者が、当時のアメリカのことや油田で一儲けする話なんてなんにも知らなかった子供にも面白いと思えたのはどうしてだろう。海の向こうとこちらの違いの意味するところも定かでない子供にも面白いと思えたということは、きっと何か本質的なことが笑いの対象になっているからだ。それはきっとイソップのネズミ -
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