仲谷鳰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この巻は物語の中心となる侑と燈子の話以外にも、こよみや朱里の話が描かれたね。
こよみが抱えていた想いはかなり意外だったかな。そして朱里には新しい恋が訪れそうな予兆が…
燈子を変えるために劇の脚本を変える決断をした侑。その提案内容は劇をより良い方向に導くと共に、侑が燈子に訴えたい事そのものを反映している点が面白い
姉が死んだ瞬間から特別な存在だった姉になろうとし続けた燈子。「姉になる」という想いに囚われ、誰が相手でも本当の顔を隠し、侑と幾ら触れあっても向かう先を変えようとしない。それは侑からすれば自分との触れ合いなんて何の意味もないじゃないかと訴えたくなるようなもの。
提案内容にはそんな侑の叫びが詰められているように感じられた
燈子は侑を好きと言う瞬間には安心するという。姉になろうとしている自分の有り様は偽物だけど、侑が好きと言う自分は本物であり、好きと言っている瞬間には本物の自分を感じられるのだとか。それは最早侑をサンドバッグにしているのと同じだ
侑との触れ合いを求め、何度も好きだと言うのに返ってくる何かを求めているわけじゃない。優しすぎる侑はそれらを受け入れてしまう
でも、受け入れたからって納得しているわけじゃない。
燈子は水族館デートの最後に「このまま終わらなければいいのに」と思う。けれど、侑は燈子の手を引き出口に導く。それどころか電車で寝ていた燈子を「そろそろ乗り換えですよ」と言って起こす。
この瞬間から侑の反撃が始まったのだろうね
侑とこよみが提案した新しい脚本。それは燈子の裏側を知っていれば、その思惑に否が応でも気付ける代物。それもあって、これに沙弥香が賛成するのは少し意外だったかな。
燈子に踏み込まず、隣りに居ることを選んできた沙弥香が消極的に望んでいるのは不変の関係。心の奥底では燈子の変化を望んでいても、燈子に嫌われることを恐れる沙弥香は今以上に踏み込めなかった
だから、燈子が変わってしまうかもしれない脚本に沙弥香が賛成するとは思わなかった
燈子を変えるために行動を起こした侑はまず沙弥香の決断を変えたわけだね
燈子を変えようとしている侑に賛同する形をとった沙弥香。その後、侑に対して燈子を好きだと表明した。それはある意味、侑への敗北を認める言葉なのかもしれないけど、同時に燈子を好きだと言葉に出して認められていない侑に発破を掛ける意味合いもあったのかもしれないね
そしてこの巻で最大の見せ場とも言える、屋上での遣り取りには心が震える想いを抱いた
安心感を得るために侑とのキスを求めた燈子。それに対して侑はキスを拒みつつも、燈子に必死の言葉をかける
逃げようとする燈子の手を握り離さず、目を逸らす燈子に真っ直ぐな言葉をぶつけた。そのうえで、「今の燈子」の価値をこれ以上ない言葉で認めてみせた
これは他の誰でもない、侑の言葉だからこそ燈子に届く。頑なだった燈子も侑の言葉を信じ、侑が示すものを見る気になった
もうすぐ開演する劇。姉が出来なかった劇を代わりにすることで姉になりきろうとした燈子。しかし、その想い以外にも道があると提示された
劇が始まり、そして終わった時、燈子は何を思うのだろうか?そして侑はそんな燈子に対しどんな声を掛けるのだろう? -
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ネタバレ初見。アニメ放送の際にタイトルを知り、結局視聴しなかったが原作を読みたくなって購入した。高校生活を舞台にした、燈子(先輩)と侑(後輩)の恋愛+沙弥香(燈子の同級生)の横恋慕がストーリーである。ところで恋愛関係には駆け引きとギブアンドテイクが付き物だが、駆け引きは年齢とテンションでどうにかなるとして、ギブアンドテイクに危うさを感じている。燈子は侑の「誰のことも特別視しない」という性格を拠り所としているのに、時間が経つにつれて侑が燈子に対して好きの感情を持ち、他との差別化を行ってしまったら、2人の関係は成立するのか?侑が燈子の近くにいるために諦めなければいけないことが何なのかは明らかなように見える。作品全体は穏やかに進んでいるように見えて、この点での縺れが気にかかる。また沙弥香は燈子に気のあるそぶりを見せているが、この2人にどのように絡んでいくのだろうか。次巻が楽しみ。
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ネタバレついに舞台開演! 七海燈子が周囲の人間の想いをようやく受け止められるようになり、それを経て自己肯定をする。しかしそれは七海燈子の越えるべき最初のハードルでしかなく、ここからが「二人の物語」の本番、というところ。
ラストの侑で遂にやったか!!!!となりました…………読んでて緊張する漫画だよまったく…………。
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ただ劇中劇はもっと異化して描いてほしかった気がする(落語心中とか、ガラスの仮面とかみたいな)。でなければお芝居である意味がない(少なくとも読者にとっては)し、そのせいで登場人物がそのまま説教臭いセリフを言ってるみたいに見えてしんどい。
単純に舞台の脚本が正直そんなに面白くないというのもある。「記憶をなくす前の自分」が、人によって様々に語られる、という違和感はそこから先に膨らむことはなく、ミステリ仕立てにしているぶん肩透かしもある。結局は様々なペルソナを人は持っているが、どれが本物でどれが嘘というわけではないですよということに主人公が気づくというだけの話だ。
この物語は人間関係をほとんど描かない。インタラクティブな心情の応酬がなく、基本的には主人公が各キャラから「メッセージを"受け取る"」だけの話になっている。これは七海燈子がそのキャラを演じているからこそ、読者はそこに意味を見出すことができるけど、七海燈子のいろんな姿を知らない、漫画の中の観客たちはこれを見て本当に面白いか? みたいなね……
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コマ割りが存在することのやりづらさをも思う。細かく照明機材とかカットインさせる描き方はけっこう好きだけど。
観客の反応の入れ方もやや無理があったし、七海燈子の両親の描写ももう少し掘り下げてほしいところ。それは今後に期待かな。
ここまでパズルめいた技巧で人間関係を描いてきたぶん、劇中劇ではちょっと演出面で手に余ってるような印象を受けてしまった。
それも全部ラストの侑の一歩で、ひっくり返っちゃうんですけど。 -
ネタバレ 購入済み
ああ、あのコマのあのセリフ…
合宿の後、燈子が侑の家に寄り悩みを打ち明け、その後のシーン。駅まで送って別れるところで「わたしの もののこと」が別のセリフで隠れてて意味がわからなかったけど、最新巻の6巻まで来ると理解できるとは思わなかった。ああ、この頃から侑は意識し始めてんだな。
7巻っていつ??と待ち遠しくなる漫画は久しぶりな気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ叶ちゃん怖い…。
的確過ぎる内面描写がとんでもない。これ、ホントに諸事実知らずに書いてるとしたら、とんでもない異能ですわ。
ついに揺らぎ始めた燈子。信じていた理想が「そうではない」と否定されれば、不安定になるのも当然。
そして不安から逃れるため、一方的な好意を侑に押し付ける…いびつさ。
実に燈子はめんどくさい子であり、客観的に見ると幼い子供のよう。振り回される方は大変だ。
…でも多分、振り回される事すら望んでしまうのがつまり、侑の「奥の方につっかえてて言葉にならない」思い。
菜月の言葉に納得しつつも、侑も周りを振り回してる事に気づいたり。
あぁ、実にめんどくさい子達だなぁ(だがそれがいい)。
あと沙弥香先輩、結構怖いw