【感想・ネタバレ】やがて君になる 佐伯沙弥香についてのレビュー

あらすじ

理解でもなく、諦めでもなく、そこにあるのは自分への納得。
――私は、女の子に恋することしかできないんだって。
幼少時代から大人びていて、どこか達観した少女だった佐伯沙弥香。だが小学五年生の時に友達の女の子から自分へ向けられた感情に、彼女は答えを出せずにいた。
そして中学時代。仲の良かった先輩・千枝から恋心を打ち明けられた彼女は戸惑いながらも告白を受け入れ、次第に恋愛の深みにはまっていくが……。
ままならない想いに揺れ動く少女、佐伯沙弥香の恋を描くもうひとつのガールズストーリー。

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やがて君になるエピソード0的なお話。
始めは消極的だったのに、どんどん先輩への想いが抑えられなくなっていく沙弥香と、それに対して次第に消極的になっていく先輩との距離感が本当に辛かった…
本編読んでた時は先輩側にも事情があって振ったのかもと、微かな希望を抱いていたが完全に無責任であった。
恋に恋して思ってたのと違ったから捨てるで済ませるなよ…沙弥香の気持ちを何も考えてない先輩に余計に腹が立つ
「こういう私にしたのは、あなたのくせに」もう元の自分には戻れない。

1
2020年01月27日

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ネタバレ

漫画を読んでいる時点で、沙弥香は自分の信念みたいなものが確立されていたように感じていたけど、その裏付けとなるエピソードたちが今回描かれていたように思う。小学生の話から始まり、中学、そして現在の高校生と進んでいくが、沙弥香の性格が漫画とズレていなくて違和感もなく、楽しく読めた。真面目なんだけど、周りに振り回されやすい沙弥香が橙子に出会って、本当の気持ちに気付くという流れが素晴らしい。このまま漫画もう一度読みたくなった。

0
2025年09月08日

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原作ではシーンでしか切り取られなかった沙弥香の心情を深く掘り下げた内容になっています。沙弥香視点なので、他の登場人物の行動にやや突飛さを感じてしまう部分もありますが、満足しました。4.6。

0
2021年04月12日

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ネタバレ

やがて君になる 本編の前日譚。物語は佐伯沙弥香の小学校時代から始まる。習い事で通っていたスイミングスクール先でできた友人に不思議な感情を抱いていた。その友人から友人としての垣根を超えた行動に驚き、スイミングスクールを逃げるようにやめてしまう。佐伯沙弥香が抱いた感情の正体を知るのは舞台が中高一貫校に舞台が移ったあとであった。
中学校で一個年上の(悪い)先輩に掴まってしまった佐伯沙弥香。先輩に告白された沙弥香は、先輩に対して満更でもない感情を抱いている自分に驚きつつも交際の申し入れを受け入れる。先輩が好きな沙弥香を目指し中学校生活を過ごす沙弥香。先輩にどんどん惹かれていく沙弥香。そんな彼女の恋が終わりを迎えたのは、先輩が高校に進学した時である。恋に恋する思春期の先輩は、相手が誰でも構わなかった。もう子供じゃないのだから遊びはやめましょう、と沙弥香を振る先輩。沙弥香は先輩の好みの女の子になろうと努力してきたこの1年間を無駄だったと独り言つ。
もう恋愛などやめよう、先輩と出会い恋する以前の目標に向かって努力する自分を取り戻そう。先輩と同じ校舎に通うことを避けるため選んだ共学の高校の入学式で決意する沙弥香。彼女の一大決心は七海燈子と出会った瞬間吹き飛んでしまった。そう、沙弥香は七海燈子に恋をしてしまったのだ。

僕としては最初から佐伯沙弥香は女の子を好きになる星の下に生まれたと思っている。中学校の先輩の影響もあるだろうが、彼女の本性はレズだと思う。七海に一目惚れしていることからも頷けるではないだろうか。
恋に恋した先輩はさておき、スイミングスクールの子は沙弥香に何か感じるものがあって恋愛感情のようなものを抱いたのだろう。そう思うとスイミングスクールの子と、七海燈子に一目惚れした沙弥香はそれほど大きくは変わらないと思った。一目惚れというのは極めて素晴らしい最上級のスタートだと思うが、恋愛している本人にしか究極的には理解できないのが悔しい。一目惚れに一般的な理屈がつけば良いのだが、恋愛とはだからこそ難しいのではないだろうか。

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2020年09月05日

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知りたくなかった。…というのが率直な感想です。こんなの読んでしまったら佐伯沙弥香のことがさらに愛おしく思えてしまうじゃないですか。幸せになってほしいと願ってしまうじゃないですか。
結末を知っているから読み進める手を止めたくなる、、けど読みたくなる、知りたくなる!後半になるにつれそんな葛藤が強くなりました。

もう何も知らずに佑と橙子の成長を生暖かく見守っていた頃には戻れません。その背景にいる佐伯沙弥香についてを知ってしまったのですから。

これはずるい。。
原作「やが君」の読者は必見です。

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2019年09月27日

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初読。沙弥香の女の子との出会いから漫画が始まる前までの物語を、沙弥香による一人称で描く。好きな人が女の子だったのではなく、女の子だから好きになるという、至極普通で何の変哲も無い理由から先輩や燈子を好きになったことが明かされる。理由というか条件かもしれないが。想いを寄せられて拒絶する小学生時代→一時だが相思の関係になる中学生時代→片想い中の高校生活と、女の子を好きになることについて、経験を重ねて順調にステップを踏む沙弥香。ただ、現在の片想いはなかなか難物。本編の結末が一層楽しみになるとともに、沙弥香の今後がとても気になる。
入間先生が書かれた文章を初めて読む。とても読みやすく、沙弥香の感情を丁寧になぞることができたと思う。次があるならば、是非とも。

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2019年02月27日

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漫画「やがて君になる」のさやか先輩の過去を書いたスピンオフ小説が発売されると聞き、喜び勇んで買いに行きました。内容は期待通り、いや期待以上でした。原作を尊重して書かれていることが伝わってきます。原作のさやか先輩の頭の良さを感じさせる描写力、読書傾向という設定、恋の表現方法など様々な点において原作を意識されていると感じます。

恋の表現としては原作で侑が恋の憧れのイメージとして「羽根が生えたみたいにフワフワしちゃったり」という描写があったり、告白されて「依然しっかり地面を踏みしめていて」という気持ちの表現をしています。それを意識しているのか、この小説では「ふわふわ」という恋の感覚と、「地に足をつけていかないと」というような語りがあり、原作における恋愛感情の表現をさやか先輩の心情と結び付けて効果的に使っていると感じました。

原作を全巻読んでいる方ならば、さやか先輩の恋の行方はわかっているはずですが、そんな実質ネタバレありきの状態でも緊張感を持ちつつもすらすらと読み進めることのできる小説でした。

ぜひ読んでみてください。

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2018年11月21日

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沙弥香の小学生、中学生の頃のお話。小学生の頃から沙弥香はいい子なんだと言われ続けているのが、なんとも。 しかし、プールの中で首元にキスとは初めから強烈すぎる。 中学生編は原作でも出ている柚木先輩とのお話。心情の移り変わりの描写はさすが。 しかし先輩、悪い女ですね…恋に恋する、女子らしいのかもしれないけれど。 こういう私にしたのはあなたのくせに。ここであなたのせいとは言わない…良い子… そういう感情があっても生徒会劇で恋人役をやっている沙弥香お前という気持ちになる。

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2022年01月16日

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仲谷鳰氏の「やがて君になる」のスピンオフ小説を入間人間氏が手がけました。本編中でも触れられていますが、佐伯沙弥香が女の子を恋愛対象として見るようになったきっかけとなる千枝先輩との中学生時代が描かれています。また追加で小学生時代も描かれ、より沙弥香の事を深く知れます。原著と作者が違うのに、ここまで「やが君」の世界観にしっくりくるのが驚きました。結末が分かっているだけにちょっとつらい。

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2019年03月03日

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原作を読んでいるからこそ、この本を手に取ったんだけど、紗弥香が原作通りで何の違和感も無かったのにびっくり。

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2018年12月16日

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「やがて君になる」のスピンオフ。本文担当は入間人間。佐伯沙弥香エピソード0。彼女が燈子に出会うまでを描く。これOVAでブルーレイに同梱されないかしら。

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2018年12月02日

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