【感想・ネタバレ】やがて君になる 佐伯沙弥香についてのレビュー

あらすじ

理解でもなく、諦めでもなく、そこにあるのは自分への納得。
――私は、女の子に恋することしかできないんだって。
幼少時代から大人びていて、どこか達観した少女だった佐伯沙弥香。だが小学五年生の時に友達の女の子から自分へ向けられた感情に、彼女は答えを出せずにいた。
そして中学時代。仲の良かった先輩・千枝から恋心を打ち明けられた彼女は戸惑いながらも告白を受け入れ、次第に恋愛の深みにはまっていくが……。
ままならない想いに揺れ動く少女、佐伯沙弥香の恋を描くもうひとつのガールズストーリー。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

漫画を読んでいる時点で、沙弥香は自分の信念みたいなものが確立されていたように感じていたけど、その裏付けとなるエピソードたちが今回描かれていたように思う。小学生の話から始まり、中学、そして現在の高校生と進んでいくが、沙弥香の性格が漫画とズレていなくて違和感もなく、楽しく読めた。真面目なんだけど、周りに振り回されやすい沙弥香が橙子に出会って、本当の気持ちに気付くという流れが素晴らしい。このまま漫画もう一度読みたくなった。

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2025年09月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やがて君になる 本編の前日譚。物語は佐伯沙弥香の小学校時代から始まる。習い事で通っていたスイミングスクール先でできた友人に不思議な感情を抱いていた。その友人から友人としての垣根を超えた行動に驚き、スイミングスクールを逃げるようにやめてしまう。佐伯沙弥香が抱いた感情の正体を知るのは舞台が中高一貫校に舞台が移ったあとであった。
中学校で一個年上の(悪い)先輩に掴まってしまった佐伯沙弥香。先輩に告白された沙弥香は、先輩に対して満更でもない感情を抱いている自分に驚きつつも交際の申し入れを受け入れる。先輩が好きな沙弥香を目指し中学校生活を過ごす沙弥香。先輩にどんどん惹かれていく沙弥香。そんな彼女の恋が終わりを迎えたのは、先輩が高校に進学した時である。恋に恋する思春期の先輩は、相手が誰でも構わなかった。もう子供じゃないのだから遊びはやめましょう、と沙弥香を振る先輩。沙弥香は先輩の好みの女の子になろうと努力してきたこの1年間を無駄だったと独り言つ。
もう恋愛などやめよう、先輩と出会い恋する以前の目標に向かって努力する自分を取り戻そう。先輩と同じ校舎に通うことを避けるため選んだ共学の高校の入学式で決意する沙弥香。彼女の一大決心は七海燈子と出会った瞬間吹き飛んでしまった。そう、沙弥香は七海燈子に恋をしてしまったのだ。

僕としては最初から佐伯沙弥香は女の子を好きになる星の下に生まれたと思っている。中学校の先輩の影響もあるだろうが、彼女の本性はレズだと思う。七海に一目惚れしていることからも頷けるではないだろうか。
恋に恋した先輩はさておき、スイミングスクールの子は沙弥香に何か感じるものがあって恋愛感情のようなものを抱いたのだろう。そう思うとスイミングスクールの子と、七海燈子に一目惚れした沙弥香はそれほど大きくは変わらないと思った。一目惚れというのは極めて素晴らしい最上級のスタートだと思うが、恋愛している本人にしか究極的には理解できないのが悔しい。一目惚れに一般的な理屈がつけば良いのだが、恋愛とはだからこそ難しいのではないだろうか。

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2020年09月05日

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