小倉ヒラクのレビュー一覧
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伝統や歴史、文化など大きく抽象的なものであっても、個人としてどう向き合い考えて動くのか、自身の趣味でいうと銭湯であったり町づくりであったり、いろんなところで立ち止まって考えないといけない、これからの時代どうやって生きていくか、生活と伝統をもう少し距離を縮めることができないか、もっと身近に色々な伝統があるのではないか、いろんな問いをもらった気がする。そんな中でもとりあえずできることとしての「買い支え」は引き続きやりつつ、次のステップも模索していく。
「これは本書の問題意識と同じだ。伝統は固有の歴史や風土から生まれる。いっぽう、すべての人が自由な個人として生きる社会で、文化の違う人たちと生きるた -
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今まで読んだヒラクさんの著書で1番読みやすかった。 「伝統は守るべきか?」と聞かれたら、きっと多くの人が「そうだ!」と頷くはず。けれど、具体的に何をどうすればいいのかまで考えられている人は、私を含め意外と少ないのかもしれない。 本書で語られる「大文字の伝統」と「小文字の伝統」の定義、そして”小さな伝統”にフォーカスしていく視点に触れて、これまでの凝り固まった視野がぐっと広がった気がする。特に感銘を受けたのは、ただ声高に存続を叫ぶのではなく「変わるために」「となりあう」伝統という考え方。 以前著作『本が生まれるいちばん傍で』を読んでいた藤原印刷さんのお話にはより親しみが湧いたし、LINNEのお酒
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発酵デザイナー小倉ヒラクさんが、発酵をテーマに日本中を旅した記録。
発酵食品の種類が被らないこと、ルーツに忠実なこと、景色と人にフォーカスすることの3点から選定された各地の発酵文化の紹介。
多様な発酵文化を生み出した要因として、
1. .自然環境の不安定さと厳しさ。頻繁な食料不足が起きる環境で、今ある食材を保存食にする必要があったこと。
2.微生物的環境。温暖湿潤で、かつ土地によって気候風土に特徴のある日本列島に、様々な微生物が生息していること。
3.仏教による肉食の禁止。年中入手可能な家畜由来の動物性タンパク質が取れないので、旬のある植物性タンパク質を全ての時期で食べられるように工夫する -
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面白かった!私が好きな高野秀明作品のような軽いテンポで話が進んでいきながら、その土地土地にある麹、糀、発酵茶、発酵調味料、甘酒、蒸留酒、藍染、などが町の雰囲気と共に紹介されていく。そして、日本の糀文化の元は雲南なのか?もっと遠くなのか?
発酵は世界を救う、と発酵の専門家小泉武雄は書いていた。ノンフィクション作家高野秀明はアジアとアフリカの納豆文化について書いていた。題名を見て手に取ったのは、それらの作品が頭によぎったからだが、この本もアタリ。面白い本に出会えると嬉しい。
偶然離れた土地で同じような発見がなされることがある。もちろん、古代からの貿易を通じて伝わったものもある。そのどちらなのかを証 -
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ネタバレ著者の文章の書きぶりは至って口語的でちょっと軽めなのだが、内容はしっかりとタイトル通りに「発酵×文化人類学」をやっていて、かなり読み応えがあり、面白い。『もやしもん』が好きだった人ならまず間違いなくハマる。騙されたと思って読んでみてほしい。
『もやしもん』を知らなくても、味噌、醤油、日本酒やワインやビールなどの醸造酒あたりが好きだったり、ちょっと興味があるけど詳しくは分からん、という人なら、それらを扱っている章のみ読むだけでも、相当いろんなことが分かる。「発酵」という事象の奥深さ、その「発酵」をキーワードにして人類の文化や技術について学んでいく「文化人類学」の面白さがミッチリと網羅されていて -
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とても面白かった。
基礎微生物学から発酵文化の地域性や今までと今後の展望まで、簡潔に分かりやすく書いてある。
ここまで広範囲な内容を書くにあたってかなり勉強したことと思う。努力がすごい。
学生に読んでもらうのにもちょうど良い難易度(お酒の話はピンとこないかもしれない)。
ただ、個人的には文体とラブアンドピースなメンタリティがちょっと好みではなかったかな…。
微生物の世界は計り知れない。
腸内細菌がヒトの脳機能に影響を及ぼしている可能性があるという研究報告あるように、微生物には今までの常識では考えられないような役割が存在しているように思う。
著者は、人間が都合の良いように微生物を改良してきたと -