小倉ヒラクのレビュー一覧

  • アジア発酵紀行

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    面白かった!私が好きな高野秀明作品のような軽いテンポで話が進んでいきながら、その土地土地にある麹、糀、発酵茶、発酵調味料、甘酒、蒸留酒、藍染、などが町の雰囲気と共に紹介されていく。そして、日本の糀文化の元は雲南なのか?もっと遠くなのか?
    発酵は世界を救う、と発酵の専門家小泉武雄は書いていた。ノンフィクション作家高野秀明はアジアとアフリカの納豆文化について書いていた。題名を見て手に取ったのは、それらの作品が頭によぎったからだが、この本もアタリ。面白い本に出会えると嬉しい。
    偶然離れた土地で同じような発見がなされることがある。もちろん、古代からの貿易を通じて伝わったものもある。そのどちらなのかを証

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    2025年01月18日
  • 日本発酵紀行

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    旅先や出張先でその土地の発酵文化を味わいたいなぁと思わせる一冊。

    発酵はその土地で長く培われてきた知恵の蓄積だし、積み重ねられてきた歴史が詰まっているように思う。グローバルな流通システムが何らかの理由で途絶えたときに救ってくれるのは発酵なのではないかなと思う。農業や漁業とあわせて、発酵の大切さを感じさせてくれる一冊。

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    2024年05月06日
  • アジア発酵紀行

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    旅行、発酵、アジア、全部好物だからいろんな切り口で楽しめた。
    高野さんとのトークとセットでさらに面白かった。

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    2023年12月26日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    ネタバレ

    著者の文章の書きぶりは至って口語的でちょっと軽めなのだが、内容はしっかりとタイトル通りに「発酵×文化人類学」をやっていて、かなり読み応えがあり、面白い。『もやしもん』が好きだった人ならまず間違いなくハマる。騙されたと思って読んでみてほしい。

    『もやしもん』を知らなくても、味噌、醤油、日本酒やワインやビールなどの醸造酒あたりが好きだったり、ちょっと興味があるけど詳しくは分からん、という人なら、それらを扱っている章のみ読むだけでも、相当いろんなことが分かる。「発酵」という事象の奥深さ、その「発酵」をキーワードにして人類の文化や技術について学んでいく「文化人類学」の面白さがミッチリと網羅されていて

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    2023年11月29日
  • アジア発酵紀行

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    糀ではなく麹を探す #アジア発酵紀行 、第1章からもう面白くて一気読みしてしまった。
    中国は「世界」、インドは「宇宙」という表現は的を射ていると思う。
    自分が知っているものはまた違う世界と宇宙が読めるのがとても良かった。
    紹介された数々の発酵食品や文化もとても気になる

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    2023年11月11日
  • オッス!食国 美味しいにっぽん

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    自分のルーツを知る上で食の歴史は外せない。
    米、醤油、酒に限らず、あっと驚く食文化が垣間見える、そんな一冊。

    小倉ヒラクさん独特の表現も、老若男女が楽しめる文章になってて心地よい。

    終章、最後の締めくくりで著者が伝えている、ルーツを探求し、その知見を元にフラットな発想で今を生きるというスタンスは、全ての今を生きる人類が意識すべきことだ。

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    2023年08月14日
  • オッス!食国 美味しいにっぽん

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    日本と言えばと代表されるような食材や調味料、調理方法などがどういう成り立ちなのか、どういう文化の変遷を辿ってきたのか、神話との関係性など知的好奇心を擽るお話が満載でとても面白い。参考書籍もどれも気になる。特に味噌大全。

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    2023年08月01日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    文化に根付いてきた発酵が分かりやすく書かれていた。技術を時系列(というほど難解ではないが)で追っていくのは、ただ知識を垂れ流されるよりも頭に入る。
    さらにそれを踏まえた上で現在発酵を用いてどのような取り組みがされているのかについて触れられているので、内容がするすると入ってくる。
    また、著者のデザイナーという経歴もあってか、美術や音楽を食品やそれに携わる人々の比喩として用いることもあり、知識が多い人は物事を説明する時、類似する事柄をいくつも思い浮かべられるんだろうなと思った。

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    2023年05月24日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    とても面白かった。
    基礎微生物学から発酵文化の地域性や今までと今後の展望まで、簡潔に分かりやすく書いてある。
    ここまで広範囲な内容を書くにあたってかなり勉強したことと思う。努力がすごい。
    学生に読んでもらうのにもちょうど良い難易度(お酒の話はピンとこないかもしれない)。
    ただ、個人的には文体とラブアンドピースなメンタリティがちょっと好みではなかったかな…。

    微生物の世界は計り知れない。
    腸内細菌がヒトの脳機能に影響を及ぼしている可能性があるという研究報告あるように、微生物には今までの常識では考えられないような役割が存在しているように思う。
    著者は、人間が都合の良いように微生物を改良してきたと

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    2023年05月23日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    気になっていた一冊。

    はじめのうちは、独特の文体と、そりゃさすがにこじつけてんじゃないの!なんて思いながら読み進めていたが…
    次第に発酵が進んでくるのか、いったん著者の見ている視点に乗っかってみれば、心地よいグルーヴ感に浸りながら最後まで楽しく読めました。
    手前みそな感想ですが。

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    2023年05月13日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    作家さんにはよく「この本を書くために物書きになったんだな」と思うようなズバ抜けて突き刺さる一冊があるけど、この本がヒラクさんのそれではないかと思う。
    世界が広がる、何度読んでもためになる、大好きな本です。

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    2023年01月22日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    2020.7
    発酵についての本を大きく超えて、人や社会の形を問う本。発酵や微生物や菌との関係から人間や社会を考えるとこんなにおもしろいことになるのか。この世にいる生き物のひとつとしての自分のこれからの生き方のスタンスが何となく見えた。上に前に成長して進化して…じゃないな、もう。足元や全体や見えないものを感じて環の中の個としていってみようかなと。

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    2020年07月27日
  • オッス!食国 美味しいにっぽん

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    日本の食のもとがわかる

    食文化というと、江戸からのことが多いけれど
    調味料の成り立ち、
    食べていたものがまったく違う時からの日本の食を俯瞰できる一冊

    ついつい昔のものたべてみたくなる
    縄文食もまなんでいるので、とても参考になった

    特に味噌!出汁っ
    健康の源でもあり、地域の特色、取れるものによって違うことは興味深い

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    2025年09月22日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    発酵×地域文化で発酵文化人類学。それぞれの地域の風土に併せてどんな発酵文化が生まれてきたのか少しマクロ的に教えてくれる。そして発酵の基礎についてもかなりの紙幅が割かれている。

    過去からの技術や知識の体系を追ってみると、なぜそんなことができたのか?と不思議に思うことが多々ある。キノコの可食判定もそうだし、フグの肝の糟漬もそうだけど、たくさんの犠牲なしには成り立たなそうだ。発酵もそのひとつ。目に見えない微生物の働きをどう技術として習得して生活文化にしてきたのか。もはや先人への尊敬しかない。

    現代では工業化された発酵がほとんどで自分で漬物も漬けなくなったし味噌も作らなくなった。発酵と腐敗を区別せ

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    2025年04月29日
  • アジア発酵紀行

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    かなりエキセントリックでアナーキーな発酵道を足でかせいでることが発酵というフェーズだけではない厚みを生み出している。
    政治的であり、歴史的であり、宗教的であり、人情でもある。
    発酵とはトレンドではなく、人が生きる営みなんだということがわかる。必要だから発酵があり、見えない発酵が、その文化が醸されていったのたろう。
    麹と糀。茶の道。酒。宗教。
    何をとっても面白い。

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    2024年11月08日
  • 日本発酵紀行

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    写真が使われ読みやすい。
    そして、かなりニッチな発酵の文化に足を踏み入れているので、とても興味深い内容だと思う。
    日本に生まれたことを誇りに思うほど、日本の発酵はレイヤーが多様である。
    この辺り、どうにか、面白がり、その面白がりをつなげていくしかないなと感じる。

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    2024年10月31日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    発酵×文化人類学!?
    最初びっくりしたが、読んで納得。

    それぞれの地方で獲れる食材と、その場所で生きている菌類を、人間があれこれ工夫して活動させて生まれたのが発酵食品なのだから、文化的な営みでもあるというわけだ。
    ブリコラージュ(レヴィストロース)とか、贈与とかはまあ、お嫌いな方は読み飛ばしてもよろし。
    独特な文体(「~であるのだよ」)で、軽々と、ジャンルの垣根を飛び越して、面白さを伝えていく。
    「正直詳しくないんだけど…」と思いながら読み始めたが、こういうビギナー読者にもやさしい本だ。

    発酵はたしかに、今やちょっとした社会現象だ。
    身の回りをふりかえると、塩麴、甘酒のブームが来ているから

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    2023年04月09日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    【カビとともに生きるロマン】

    柑橘類には緑のカビ
    いちごには毛(?)の長い白黒のふさふさしたカビ
    メロンは黒斑のカビ
    うんうん、カビって生えるものとの相性があるよね。
    おもしろいよねー。

    昔、酵母汚染!という主張に関わることがあって
    そのとき初めて酵母や乳酸菌のこと調べて
    実際問題、酵母や乳酸は味方にするととても心強く
    そして逆に敵とみると超やべえやつ
    という知識があった。
    だって当たり前に存在するものですよ。
    それを人間の生きる環境下から除去するって、
    …how?

    発酵と腐敗は同じもので、
    要は人間がその状態をよしとするかどうかであって。
    ちなみに確か乳酸菌数の上限値縛りがあるのは

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    2023年01月24日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    これに感化されてもやしもんが気になっている。表紙が可愛くて手に取っただけだったが、単なる発酵の仕組みを学ぶような本ではなく、人間と自然の関わり等まさに人類学的な部分もあり、著者の一見バラバラに見える興味関心(デザイン・発酵・)が線でつながった様子は、まさにconnecting the dotsなのかな、と。

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    2022年08月16日
  • 発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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    親しみやすいユーモラスな文章。お酒に関する章、最終章が好みだった。最後まで読んだときに、タイトルが『発酵文化人類学』たる意味が深く理解できた。

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    2022年05月14日