宮崎夏次系のレビュー一覧

  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    [あいだかなんだかしらないけれど]サイボーグとクラスメートから揶揄される男の子が、虚実と好悪の間で一人の女の子との恋に苦しむ「赤星くん」、この世の醜さをすべて吹き飛ばそうとした男が今生の終わりに味わった思いを凝縮した「成人ボム 夏の日」など、全9話の短編を収めた漫画作品。著者は、女性であること以外にあまり情報が出回っていない宮崎夏次系。

    とあるラジオ番組で紹介されていたんですが、これはとにかく好きになる。現実から浮いた設定やタッチが、自然と一人ひとりの心の深奥に有しているであろう感情を揺さぶってくる感覚が圧巻。どの作品も愛とか孤独とかについて描いていると思うのですが、とにかく一言では形容しがたい魅力に満ち溢れています。こういった類いの作品をあまり手に取らないこともあり、あまり評し慣れしていないのですが、これを読んだ方とぜひ話し合ってみたい。


    個人的なお気に入りは「昼休み」と「ダンくんの心配」。どちらの作品にも本当に「うん、これしかない」と思えるラストが用意されていますし、そのラストまでの運び方、そしてキャラクターの表情(もしくはその表情のなさ)が心に染み入ります。作者の「照れ」なのかわかりませんが、湿っぽくなるところをスッと突き放すあたりに、風通しの良さとでもいうべきものを覚えました。

    〜あのう、これ燃えるゴミで……〜

    ふらりと立ち寄ったレストランがめっちゃよかったときの気分☆5つ

    0
    2014年10月16日
  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    背景も設定も人物も台詞も全部ふわふわしていて、読んでいる最中私も浮かんでいる気分

    オオイヌノフグリの下りがとても爽やかでお気に入りです

    0
    2014年09月09日
  • 夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない

    Posted by ブクログ

    相変わらず巻数を経ても衰えないセンス。

    心の先を針の先で決してグサリとはいかずにちくちくと弄ばれる様な、そんな短編集。

    どの話も基本的に家庭に焦点が当たっている


    家庭ってやつは小さな社会の箱庭で、大抵決まったルーチンワークを淡々とこなして家族がそれぞれバランスを保っていたりする。

    根底には勿論相手に対する思いやりだとかストレスなく暮らすためだっていう想いがある筈だけれど、それも長年の暮らしの中で風化して、いつしか本質が見えなくなり、そのバランスを保つ事だけに注力する様になってたりするもんだ

    そこには諦観や、希望や、不満が内在していたりするけれど、結局どうしようもない現実があるだけで、結局連綿とその活動を続けていくばかりだけど

    そんな風にして幾重にも重なった想いは、ちょっとしたアクションで簡単に決壊したりする

    「今まで話すべき話を私達はしてこなかった」

    後に分かるのはそんな当然過ぎるくらい当然の感想で、なんだか少し以前とは違った空気を感じるけれど、結局また同じ様な毎日を繰り返していたりする

    家庭ってやつは実に面倒で厄介で呆れる程下らなくて、でも自分にとっては世界の一部で、決して手放す事の出来ないもの。

    そこに溢れる諦観と希望の混在した一見整然としていてその実ぐちゃぐちゃに感情が混ざり合った実におかしな環境の中で、私たちが出来るのは結局そこで生き続ける事だけだ

    全然関係無いけどこの人の作品はなんでどれも秋の匂いがするんだろう
    医者のシャツの柄がえらい可愛い

    1
    2014年07月28日
  • 夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない

    Posted by ブクログ

    母親の顔が星型だったり、父親が犬になったり、校長が盆踊りしながら悶え死んだり。こんな奇天烈な経験はもちろんないのだけど。
    この痛み、苛立ちには既視感がある。
    このシュールさに何故か見憶えがある。
    例えば満員電車の中のケンカ。
    ぎゅうぎゅうに人が押し込まれている車内に揉めている人の声だけが不穏に響く。
    例えばある朝突然に空席になった会社のデスク。理由は知らない。誰も関心を持たない。そして淡々と日々の業務は続く。
    時々見かける女子高生の脚は大腿骨の形がわかりそうなぐらい細い。
    救われて欲しいと無闇に祈ったりします。

    0
    2014年07月16日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    この作品集の魅力は『解放感』にあると思います。
    髪をなびかせ、服が風を孕み、彼らは飛ぶ。家族や社会常識や罪悪感、恨みとか、かつては好きだった人…そんなしがらみから解き放たれる瞬間ーー。
    シュールな絵面、少し不安定で繊細な線が描く浮遊感がすごく気持ち良い。
    鬱々とした閉塞感を吹き飛ばします。
    鬱屈した感情を抱え込みやすい人には特にオススメです。

    0
    2014年07月08日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    短いストーリーのなかに、必ず刺さってくるシーンやセリフがある。頭の中で何度も繰り返したくなるようなものが。

    0
    2014年07月06日
  • 夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ますますドキッとさせられるコマや言葉が。

    「明日も触らないね」
    いつ行こう、尾瀬

    「夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない」
    隣人よ 志はともにある
    隣人よ 耐えろ 私達は 生まれる場所を選べない……

    「リビングで」
    嫌だったの ずっと
    ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも
    みんな 大丈夫になってくのが
    ずっと それが ずっと 嫌だったから ぼく ずっと
    うまく言えない

    「わるい子」

    「ごらんJ組の様子を」

    「毎日」
    なぜか
    彼女を ふと 殴りたくなる

    「石鹸」

    「なほちゃんの白いたまごやき」

    「妙な夢」
    なんだか 同じ夢の中に
    いるみたいで うれしい

    0
    2014年05月29日
  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    シュールで、不条理で、それでいて何故か心温まる短編集。

    絵がきれいだが、ただきれいなだけではなく、ごちゃごちゃどろどろとしていて、割り切れない感じなのが良い。

    「赤星くん」「水平線JPG」「銃」「娘の計画」「飛んだ車」など、どれも突拍子もない展開で、それでいて心を動かせられたり、考えさせられたりする。

    「ダン君の心配」の最後の台詞が、すごくよかった。

    全体的に、不思議な世界観に引き込まれる一冊。

    0
    2014年05月26日
  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    弱い人たちが登場します。
    親の支配から逃れられない人。純粋すぎて俗世では生きられない人。犠牲を強いられる人。庇護という束縛を受ける人。虐められっ子。病弱な人。犯罪者や変人や奇人。
    痛ましいです。
    でも、どの話にもささやかな救いがある。
    細い不安定な線は危うく幻想的な世界を描き出します。綺麗な絵というわけではないのに透明な美しさを感じます。この雰囲気は好き。
    お気に入りな短編集です。

    0
    2014年03月02日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    軽いタッチで描かれる、非日常で不思議な世界。
    完全に表紙買いで特にタイトルに惹かれたのですが、どの作品もあたたかくて、読後は切ないような柔らかな気持ちになりました。
    女の子が電車で引っ張られるシーン、とても素敵です。

    0
    2014年02月26日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    面白い! イマジネーション豊かな画と日常に非日常の詩的表現なアクセント。どの短編も冴えていて刺激的でした。いいぞ!

    0
    2015年08月12日
  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    こんなに遊び心あふれるマンガが面白くないわけないでしょう。ちくしょう、やられた。おもしれえな!表現の仕方がフリーダムで、なんだかバカバカしいのに深い。

    0
    2014年01月16日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    前作より刺々した感じがなくなって、よりわたし好みになっていてやばい。
    どんどんある程度の一般受けとぶち抜けたセンスと世界観が融合してきてて、これからがとても楽しみ。

    カバーとったらほっこりできる。

    0
    2013年11月28日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    可愛くて不思議ちゃん系のヒロインと ちとブサメンでも一生懸命頑張る系ヒーローがかわいい!ショートストーリ-かつSFっぽいところが星新一さんの世界観を思い出します。

    0
    2013年11月23日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    やっぱり好きだー。ちょっと変だけど、逆に切ない。淋しいときに救われそう。みんな頑張って生きてるんだよね、っていう、とても基本的なことをしみじみ思い出すんだよ。

    0
    2014年12月02日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    世界とのズレを感じるとき、皆が普通にやりすごす感情を、うまく整理できない時の、あの言葉にできない、わからない人にはわからない、つらさを、漫画にしたとしたら、夏次系さんの漫画になるのでは、と思う。

    0
    2013年09月25日
  • 変身のニュース

    Posted by ブクログ

    淡々としていながらシリアスな状況を、一回感動点にもっていくと見せかけて、一転、ずらす。崩す。ギャグにする。
    そこで凄まじい角度で描いたりする、のだが、まるで世界がぐわらと揺らぐような気さえするほどの、画力なのだ。
    すごい。

    あとは儚げな少女たち。

    0
    2013年09月23日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    今回も期待以上に面白くて一気に読み進められた。
    前作よりもやや全体的にシリアスだけど、どれもいい意味であっさりと希望を感じられる終わり方だった。この人の漫画読んでるとそれが心地良くて癖になる。
    「線路と家」「朝のバス停」「地図から」「肉飯屋であなたと握手」が特に好き。ほぼぜんぶ!

    0
    2016年01月02日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    変身のニュースに続いて二冊目の刊行

    相変わらずキモくて可愛くて洒落乙な魅力に溢れてる。
    画面の端々にまで行き渡るセンス!

    人物描写が魅力的過ぎて、特に女の子の可愛さはもうそれだけで他の要素とかスルーしてしまえるほど可愛くてヤバい。
    もうヤバい。宮崎夏次系ヤバい

    読後感が相変わらず似たり寄ったりではある

    六話の曜二さんのファッションが歯ぎしりするほどいちいち可愛くて大変
    主に自分が


    あと頃北先生が作った飛び出す絵本を二人が開くシーンの画面が神懸かり的に可愛いしストーリー的にもうまいなと思う

    言葉運びとかセリフのセンスも好き


    「あんな本ブコフに10円で売ってやったわ。
    しょぼすぎ」



    ぱねぇ

    0
    2013年09月03日
  • 僕は問題ありません

    Posted by ブクログ

    UFOにみかん入れるとすごい旨い

    変身のニュースのようなダークな重さがちょっとなくなって、優しくなった感じ。
    この作者さんの独特なひりひりした作風すきだなあ。UFOにみかん…みたいな突然現れる台詞もすきなだなあ。
    おじいちゃんの遺した自由帳が素敵でした。涙。

    0
    2013年08月26日