あらすじ
妄想癖が悪化し、兄弟の手に負えなくなってしまった妹。大切に思っているはずなのに、煩わしいと感じてしまう人間の矛盾に迫った『水平線JPG』。ある日、死んだ恋人からとんでもないプレゼントが届く『ダンくんの心配』や、爆弾魔の孤独を描いた『成人ボム 夏の日』等、煌めく九編を収録。
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Posted by ブクログ
良かった。
ダンくんの心配は、モラハラ的な彼氏だと思いきや人間の依存心とか独占欲を恋人だったから許せるような感じで綺麗に圧倒的に描かれていてよかった
あと、爆発しちゃう話もハッピー?エンドでたまには重々しくない終わり方でって感じも読んでて心地いい
飛んだ車はとってもよかったなーーー
綺麗なお話の作りで、なんというか一見変な思想を持ってて分かち合えないけど同じ人間なんだなって、非現実的な綺麗なお話でした
Posted by ブクログ
[あいだかなんだかしらないけれど]サイボーグとクラスメートから揶揄される男の子が、虚実と好悪の間で一人の女の子との恋に苦しむ「赤星くん」、この世の醜さをすべて吹き飛ばそうとした男が今生の終わりに味わった思いを凝縮した「成人ボム 夏の日」など、全9話の短編を収めた漫画作品。著者は、女性であること以外にあまり情報が出回っていない宮崎夏次系。
とあるラジオ番組で紹介されていたんですが、これはとにかく好きになる。現実から浮いた設定やタッチが、自然と一人ひとりの心の深奥に有しているであろう感情を揺さぶってくる感覚が圧巻。どの作品も愛とか孤独とかについて描いていると思うのですが、とにかく一言では形容しがたい魅力に満ち溢れています。こういった類いの作品をあまり手に取らないこともあり、あまり評し慣れしていないのですが、これを読んだ方とぜひ話し合ってみたい。
個人的なお気に入りは「昼休み」と「ダンくんの心配」。どちらの作品にも本当に「うん、これしかない」と思えるラストが用意されていますし、そのラストまでの運び方、そしてキャラクターの表情(もしくはその表情のなさ)が心に染み入ります。作者の「照れ」なのかわかりませんが、湿っぽくなるところをスッと突き放すあたりに、風通しの良さとでもいうべきものを覚えました。
〜あのう、これ燃えるゴミで……〜
ふらりと立ち寄ったレストランがめっちゃよかったときの気分☆5つ
Posted by ブクログ
シュールで、不条理で、それでいて何故か心温まる短編集。
絵がきれいだが、ただきれいなだけではなく、ごちゃごちゃどろどろとしていて、割り切れない感じなのが良い。
「赤星くん」「水平線JPG」「銃」「娘の計画」「飛んだ車」など、どれも突拍子もない展開で、それでいて心を動かせられたり、考えさせられたりする。
「ダン君の心配」の最後の台詞が、すごくよかった。
全体的に、不思議な世界観に引き込まれる一冊。
Posted by ブクログ
弱い人たちが登場します。
親の支配から逃れられない人。純粋すぎて俗世では生きられない人。犠牲を強いられる人。庇護という束縛を受ける人。虐められっ子。病弱な人。犯罪者や変人や奇人。
痛ましいです。
でも、どの話にもささやかな救いがある。
細い不安定な線は危うく幻想的な世界を描き出します。綺麗な絵というわけではないのに透明な美しさを感じます。この雰囲気は好き。
お気に入りな短編集です。
Posted by ブクログ
こんなに遊び心あふれるマンガが面白くないわけないでしょう。ちくしょう、やられた。おもしれえな!表現の仕方がフリーダムで、なんだかバカバカしいのに深い。
Posted by ブクログ
淡々としていながらシリアスな状況を、一回感動点にもっていくと見せかけて、一転、ずらす。崩す。ギャグにする。
そこで凄まじい角度で描いたりする、のだが、まるで世界がぐわらと揺らぐような気さえするほどの、画力なのだ。
すごい。
あとは儚げな少女たち。
Posted by ブクログ
表紙絵がものすごい好みだったので買いました。
地雷をかこみながら世界平和をうたっているようなシュールさがにじみでてきています。久しぶりに読み応えのある漫画に出会えました。
平和な日常にじわじわとぶっこまれてくる寂しさと異常さがたまりません。
それですんなり変に感じることなく消化できるのが不思議。
個人的にエミリーが大好きです。ほっぺたひきちぎりたい。
Posted by ブクログ
切なかったり笑えたりほっこりしたり。きゅんとした〜。エミリと「飛んだ車」奥さんのひとコマの破壊力…。
表紙買いで大当たり!!ペンネームが漫画の爽やかファンタジックな瑞々しさにぴったりで素敵。
Posted by ブクログ
web上で飛んだ車を読んで衝撃を受け
発売を待ってましたー
展開が似通ている・・・けれどそれをカバーするのはこのどこかファンタジーな絵柄と、相反するリアリティではないか
飛んだ車の中の、
そうさ 俺が妻を 間違えるものか!
ってシーンで思い出す妻の姿が
家族にしか見せないだらしなくいとおしい日常の瞬間だったりするとこに
たまんない愛 を 感じます
Posted by ブクログ
久々にぶん殴られたような衝撃作。
こんなに面白い漫画があったなんて!
現代的で描写・ストーリーともに個性があり本当に独特な世界です。
ついつい引き込まれてしまう、そんな素敵な一冊でした。
Posted by ブクログ
うん。わるくない。って読後感なマンガ。
平凡な現実世界と奇怪/SFな空想世界とが地続きになっている感じ、なんとなく北野勇作の小説とかも思い出した。
Posted by ブクログ
なにこのひとー
支部で見たことあるよーなないよーなでも有名なひと?
ジャンル何?みたいな
ちょうすきやばい一頁内の質量がすごいし人物がまじかわいい
でもどっかで見たことあるなー
どこだろー
Posted by ブクログ
デビュー作の『夕方までに帰るよ』を偶然読んだときから、他のことをしててもこの作品の描写や台詞が脳のすみっこに場所をとってしまったような、不思議な中毒性があった。そんな個人的に大注目してた宮崎夏次系の初コミック。
『変身のニュース』も連載時から気になって追ってたけど、やっぱりこの常軌を逸した感じは相変わらずでとても癖になる。
特に、この人の描く人物の瞳が、なんだか吸い込まれそうで思わず魅入ってしまう。
市川春子さんの作品が好きな人は多分好きでしょうね。
特に好きな話は『成人ボム 夏の日』と『飛んだ車』。
Posted by ブクログ
極端な二項対立から現実的で一般的に幸せとされる解に落ち着く話が多いが、最後の二つの話は、ありきたりなのにも関わらず、絵柄と相まって絶妙に詩的な余韻を残す違った読み味となっている。レトロSF的な背景も曖昧で現実から微妙な遊離した世界感にマッチしている。
Posted by ブクログ
ハイセンスすぎてナンセンスに見える錯覚トリック(笑)ナンセンスではなくちゃんと意味が分かるけど、起承転、でいきなり幕が下げられてア~、てなる。
迷路から出られなくなったらバズーカで風穴あければいいじゃない、みたいな斜め上いった発想。
爽快、豪快、適当、繊細、なんか色々あてはまる。
最終兵器坊と花頭人形の話が特に好き。
Posted by ブクログ
デフォルメ化されたタッチで、かなりエッジの効いた短編を繰り出してくる。
ふわふわとした絵柄から、突如ガッと勢いのあるコマが襲い掛かってくるコトがあり、読み手をいい意味で戸惑わせてくれる。
読後感はビターだが爽やか。
Posted by ブクログ
よかったです!!なんかとてもシュール…なのに面白いし、泣きそうになったりもする!ダンくんの心配は本当になぜか泣きそうでした、
あとは成人ボム夏の日の、「僕の味気ない人生が三分間に短縮されとてもかがえなく凝縮していく」が心に響きました、1番そこがすきです。
Posted by ブクログ
先にアダムとイブを読んだので、暗くて重くて。
こっちが本来の個性なのか。
少年少女は儚げな可愛さがあるのに、大人はグロテスク、幼児はギャグみたいな顔。
ダンくんは嫌い。たとえ照れ隠しだとしても、本当に愛していたとしても、彼女をバカ呼ばわりは不快。
成人ボムは中2病って感じだった。エミリーのは悪くなかったけど。
全体的に思春期っぽくて、日々の憂鬱や思い込みの激しさ、自意識の過剰さはすごく描けているのだけど、自分は大人になってるし、あの頃のじくじくした感じを今更思い出したくないような。
私には合わなかったかな。
Posted by ブクログ
"「それ猛毒なの!お父さん死んじゃうよ!」
「もーー知ってるよ」
「たらのちゃん全然ケータイ出ないから
え?何?」
「だからさー毒があるなんて知ってるよ
今度はね
ちゃんと致死量もってきたから大丈夫だと思う」"[p.130]
Posted by ブクログ
これまた特徴的な絵の漫画家さんですけれども、うーん…まあ…なんというか、僕が読み込めていないだけかもしれませんけれども、感想が思い浮かびません…。うーん…主人公たちが確か学生だったかと思いますから、やっぱりアレでしょうか、よくある思春期の悩み系? みたいなお話なんでしょうかねぇ…それにSF要素をちょこっと加えたみたいな…そんなお話がいくつか収録されていたように思います…。
ヽ(・ω・)/ズコー
著者は女性なんだそうで確かに…という感じですかね。あまり明るいお話ではないし、男の作家が描くような雰囲気ある話でもなかったし…これは好みの分かれるところですね!
でもまあ、個人的にはもう一冊くらい読みたい作家さんですね~。この作品ももう一度くらい読み返して内容の意味とかよく把握してもう一度感想を書きたいけれども、それは面倒なのでやっぱし止めます。さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー