ジェラルドMワインバーグのレビュー一覧
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ネタバレ問題をどう扱うか。問題とどう付き合い、うまくやるか。そのエッセンスがいくつも入っている。
問題と向き合う私 を俯瞰的に見て、それをさらに俯瞰的に見る存在の視点から、問題と当事者との関係について、よりベターな関係を築くことができる、稀有な本。
また、問題の本質に近づくシンプルな方法は、それについて素朴で適切な質問をする、ということではないか。本書の中にもそれに近いことが書いてある。
以下、印象に残ったこと。←は私の補足。
・解法を問題の定義と取り違えるな。ことにその解法が自分の解法であるときには注意
←例えば、自分の得意なツールが万能、と思っているときなど。
・正しい問題定義が得られた -
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・問題とは、期待と事実の差異。
期待▶︎みんながゆったりと座れる電車
事実▶︎満員で立ちっぱなし
・問題は何か?
▶︎問題を抱えているのは誰か?
・ライトついてますか?
▶︎高速道路のトンネル出口につけた。
設計者は、トンネルを出るときはライトを消してね。けど夜なら消さないでと言うことを伝えたかった。しかし、この文は長すぎる。そこで、ライトついてますか?という文にした。
▶︎大半の人はライトをどうすればいいか知っているが、トンネルを出る際に思い出さない人が大半であったから。
つまり、こうせよ。と命じるのではなくて、そのことについて一瞬考えさせた。 -
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Posted by ブクログ
ITエンジニアのゼロから始める英語勉強法 からのリファレンス。
ソフトウェア開発コンサルタントである著 者による、ディルバート的あるいはマー フィーの法則的に同コンサルタント業の遂 行上ぶつかるアレコレへの処世が展開され る一冊。
ソフトウェア開発というのは、納めるもの は媒体かもしれませんが、機能や品質につ いて「言葉」で定義していくため、往々に して「思てたんと違う」事態に発展しかね ません。 時計という機能のイメージを 「三針式経過表示装置」や、その他の表現 を用いて表現するような世界なのかもしれ ません。
そういう業種において鍛え抜かれた、本質 的な課題へのアプローチ方法がオムニ -
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名著らしいが初めて読んだ。
さすがに25年も経てば事例は陳腐で技術的・資源な事は進歩しているが、大事なことはだいたい同じ。
要するにプログラミングというのは人の状況判断であって、単純作業ではないということだ。
それも個人としての観点や社会活動としての観点でそれぞれ心理的問題は深い。
チーム・グループに関する話はプログラミングに限定されない話題ではあるが、
いかに理屈で動いているように見えるプログラマー業であっても、集団心理といったものは働く。むしろより強いのではないかと思う。
また、チームに関して言えば、個々メンバーは交換できるものでもなければスキルすら定量化できるものでもないという、当たり -
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「人間の側面からみたソフトウェアテスト」についての本です。
ワインバーグはこの本で繰り返し、「テストは情報を得るために実施するものである」と書いています。例えば、
キーを打つかどうかにかかわらず、何らかのアクションに影響を及ぼす情報を求めるものでなければ、テストとは呼べない。
といったようにです。
そして、その情報の質については、例えば、第10章の「テストはキーを打つだけではない」の「よくある間違い」に書いてある、
4. カバレッジテストが何かをテストした証明になると思っている
コードのすべての部分を何らかのテストでふれたことを証明できたからといって、その部分が完全 -
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ネタバレ現在も闘病生活が続く G.M.ワインバーグの、日本最新刊。例によって邦題は意味不明だが、原題は "Perfect Software and other illusions about testing"。
テストは(ソフトウェアに関する)情報を得るため手段であると定義し、ワインバーグらしく、情報を受けとる側の「人間の問題」にまで踏み込んで、テストにまつわる様々な問題や誤謬をあきらかにしていく。もちろん、システム開発をやっている人間には判りきった話なのだが、それを「判っていない人」に説明するためにはワインバーグの助けが必要だ。
特に日本のソフトウェア業界は高い品質が求められ -
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独自のユニークな発想による知恵を習得できる一冊だ。
長年IT業界でやってきた人であれば納得することが多いことだろう。
いくつものユニークな法則を編み出して
法則名も実に頷ける名前となっている。
ラズベリージャムの法則は広げれば広げるほど薄くなるというものだが、
イチゴジャムの法則は、粒があればどこまでも薄くならない
というもの。
また粒の法則は、何か学びたかったら、全て学ぼうとしては
いけない、など。
興味深かったのは、コンサルタントとして相手の発言に対し
どうやって向き合っていくかという問題の解決に
合気道からとった、「集中、入身、転換」というパターンを
エネルギーの調和という観点で取り入れ -
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20/5/14
時間
混乱は時間の無駄である
時間の無駄の原因は休暇ではない。計画不足である。
間違いは時間の無駄になる
早くて雑なものなど無い。早く仕事をしたければ、手際よくやることだ。
明日にはやる必要がなくなっているかも知れないことを今日やるな。やろうとも思うな
新しいことを学び、これまでの知識に加え、依頼主とともに試す。
依頼主はつねに自分の問題の解き方を知っていて、その解答を最初の5分間に口にする
不調和を保ちたかったら、完璧な調和を目指せ
相手が奇妙な行動を取っていたら、たぶん奇妙なものに反応しているのだ。それはたぶん自分である。
努力しながら死ぬより、成功しながら生 -
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Posted by ブクログ
# 問題と向き合う上で認識しておきたい事例集
## 面白かったところ
* 主人公が問題に対して失敗を冒す小話を例にとって、問題の捉え方を説明している点
* 相手にとっての問題であることを自分自身が認識していないケースが特に面白くて、色んな漫画の適役を想起させた
## 微妙だったところ
* ちょっと分かりづらい例が多々あった。もともと洋書だからしょうがないけど
* 「問題」という抽象的な分野に対するアプローチであるが故に、一回読んだだけでは理解が難しい。
## 感想
この本を読んで、短い仕事人生や歴史・漫画鑑賞で培った見聞に色々当てはまって面白かった。
自分が人間である限り問題 -