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この楽しい本を訳して出すことは、著者の一人から1冊もらって以来の夢だった。一見冗談だらけに見えるけれども、実はひどく思い当たることばかり書いてある。訳者は世慣れない方で、ここに書いてあるようなことでしょっちゅう失敗をする。この本を訳したいと思い続け、深読みを繰り返したお陰で、近ごろ少し失敗が少なくなったような気がしている。本の副題にあるように、問題発見についての本である。学校では問題を解くことを教わる。だが問題は、解くより発見する方がずっとむずかしく、ずっと面白い。実人生で本当にものをいうのはそこなのだ。実務に就いておられる人生経験豊かな読者には、特によろこんでいただけるのではないかと思う。だが訳者としては身辺の若者たちにこそ、だましてでも読んでもらいたいと思っている。この本に書いてあるようなことが身についていないばかりにあたら才能を空費している若者が、実に多い。訳者自身も、学生時代からこういうことを知っていたら後悔がずっと少なかったろうに、と思っている。いや、訳者風情がごちゃごちゃいう必要なんかないだろう。ちょっと開けてみれば、そんな必要はないことがご納得いただけると思う。この本に訳者序はいらない。ただ一言この場を借りて、「だまされたと思って開けてみてください、きっとお得ですよ」とだけ申し上げておきたい。
<訳者前口上>より
Posted by ブクログ 2021年10月02日
「問題に対しどう向き合っていくべきか」という問題に向き合った本.
問題解決を生業とする研究者やコンサルタントだけでなく,学生や普通のサラリーマンにもおすすめできる.内容は平易だが,学びがあり,かつ,本質的だと思う.
問題は”現状と理想のギャップ”とはよく言ったが,本著では
現状=誰かの認識とすると...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月08日
※再読
プロジェクトでなんか上手くいかないと感じるときは、①答えるべき問いがそもそも違う、②(問いに対する)メッセージが研ぎ澄まされていない、③メッセージの伝え方が良くない、の3点だと思います
この「ライト、ついてますか」は①の処方箋として、事あるごとに読み直しています
・正しい問題定義が得られた...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月30日
●感想
問題設定の注意点が書かれている。
一方的に書かれているだけでなく、問いかけてきて、考えさせてくれる本。
定期的に見返したいと思わせてくれる。
●なぜ読んだか
・問題設定で気をつけることを学びたい
●学んだこと
・問題は誰にとってどんな問題なのか、設定することが大事
・他の人から問題が降っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月15日
問題を解決するよりも問題そのものを理解することが大事であるととく本。
以下印象にのこったセンテンス。
何がまずいのか?
問題を抱えているのは誰か?(6)
問題とは認識と欲求のギャップ
感受性をさげると欲求レベルが下がるので認識とのギャップを感じなくなる。(16)
解法を問題の定義と取り違えるな。と...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月18日
いわゆる「失敗学」と近い内容だが、この本は「問題発見」にフォーカスしているのでまた違った方向からの気付きがある。
誰の問題なのか、解決すべき問題なのか、解決したい問題なのか、と繰り返し問いかけており、文章はコミカルに軽く書かれているのに考えさせる本。
同じものを見せても、問いかけ方で解答が変わったり...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月22日
非常に有益なことを書いているが、読みにくい
掻い摘んで重要な箇所、ストーリーを復習して読めばokay
われわれは腹の中に問題を解きたいという自然の欲求を持っているため、どうやらせっかちに解答に飛び込んでしまうようだ。多分答えを言う前に、2.3の問いを欲したほうが賢明であろう。
問題解決者であるこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月14日
問題解決の前提となる「問題発見」(≒問題設定)について、架空の事例をもとにコミカルに述べた一冊。
翻訳が直訳調でやや読みにくいこと、問題解決にある程度携わった経験がないと腹落ちしづらいだろうことは難点かもしれない。他方、そもそもの問題設定に関する幾つかの観点(本当の問題は何か?誰のために解くのか?問...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月24日
問題発見における古典的名著。ソフトウェアエンジニアリングの界隈で読まれることが多い印象もあるが、特に業界などを制限せず、一般的に通用する「そもそも問題とは何か」という話がまとめられているので、ビジネスに携わる人なら誰でも一度は読んでいい、と思える内容だった。
マイナス点としては、そこそこ古い本であ...続きを読む
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